源氏物語イラスト訳【夕顔314】君もしひて
君も、しひて御心を起こして、心のうちに仏を念じたまひて、また、とかく助けられたまひてなむ、二条院へ帰りたまひける。
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【源氏物語イラスト訳】
君も、しひて御心を起こして、
訳)源氏の君も、無理にお心を奮い立たせて、
心のうちに仏を念じたまひて、
訳)心の中で仏を拝みなさって、
また、とかく助けられたまひてなむ、
訳)また、あれこれ助けられなさって、
二条院へ帰りたまひける。
訳)二条院へ帰りなさった。
【古文】
君も、しひて御心を起こして、心のうちに仏を念じたまひて、また、とかく助けられたまひてなむ、二条院へ帰りたまひける。
【訳】
源氏の君も、無理にお心を奮い立たせて、心の中で仏を拝みなさって、また、あれこれ助けられなさって、二条院へ帰りなさった。
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■【君(きみ)】
■【も】
■【しひて】
■【御―】
■【心】
■【を】
■【起こし】
※【起こす】
■【て】
■【心】
■【の】
■【うち】
■【に】
■【仏(ほとけ)】
■【を】
■【念じ】
※【念(ねん)ず】
■【たまひ】
※【たまふ】
■【て】
■【また】
■【とかく】
■【助け】
■【られ】
■【たまひ】
※【たまふ】
■【て】
■【なむ】
■【二条院】
■【へ】
■【帰り】
■【たまひ】
■【ける】
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☆本日の『源氏物語』☆
当時の慣習では、
心に何か不安や苦しみがあると、
まずは仏に祈ったようです。
光源氏も、惟光の祈りを見て、
心の中で仏を祈っているんですね。