源氏イラスト訳【夕顔242】我一人
我一人さかしがり抱き持ちたまへりけるに、この人に息をのべたまひてぞ、悲しきことも思されける、とばかり、いといたく、えもとどめず泣きたまふ。
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【源氏物語イラスト訳】
我一人さかしがり抱き持ちたまへりけるに、
訳)自分一人気丈に振る舞って(右近を)抱いて支えていらっしゃったのだが、
この人に息をのべたまひてぞ、
訳)この人(惟光)を見てほっとなさって、
悲しきことも思されける、
訳)悲しいこともお思いにならずにいられなかった、
とばかり、いといたく、えもとどめず泣きたまふ。
訳)ちょっとの間、たいそうひどく、止めることもできずに泣きなさる。
【古文】
我一人さかしがり抱き持ちたまへりけるに、この人に息をのべたまひてぞ、悲しきことも思されける、とばかり、いといたく、えもとどめず泣きたまふ。
【訳】
自分一人気丈に振る舞って(右近を)抱いて支えていらっしゃったのだが、この人(惟光)を見てほっとなさって、悲しいこともお思いにならずにいられなかった、ちょっとの間、たいそうひどく、止めることもできずに泣きなさる。
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■【我(われ)】
■【さかしがり】
※【さかしがる】
■【抱き】
■【持ち】
■【たまへり】
※【たまふ】
■【り】
■【ける】
■【に】
■【この人】
■【に】
■【息をのべ】
※【息をのぶ】
■【たまひ】
※【たまふ】
■【て】
■【ぞ】
■【悲しき】
■【も】
■【思さ】
※【思(おぼ)す】
■【れ】
■【ける】
■【とばかり】
■【いと】
■【いたく】
■【えも―ず】
■【とどめ】
■【ず】
■【泣き】
■【たまふ】
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