源氏イラスト訳【夕顔174】右近、艶なる
右近、艶なる心地して、来し方のことなども、人知れず思ひ出でけり。預りいみじく経営しありく気色に、この御ありさま知りはてぬ。
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【源氏物語イラスト訳】
右近、艶なる心地して、
訳)右近は、なまめかしくそそられる気分がして、
来し方のことなども、人知れず思ひ出でけり。
訳)過ぎ去った過去のことなども、人知れず思い出していた。
預りいみじく経営しありく気色に、
訳)管理人が非常に忙しく奔走し立ち働いている様子によって、
この御ありさま知りはてぬ。
訳)この光源氏の境遇がすっかり分かった。
【古文】
右近、艶なる心地して、来し方のことなども、人知れず思ひ出でけり。預りいみじく経営しありく気色に、この御ありさま知りはてぬ。
【訳】
右近は、なまめかしくそそられる気分がして、過ぎ去った過去のことなども、人知れず思い出していた。管理人が非常に忙しく奔走し立ち働いている様子によって、この光源氏の境遇がすっかり分かった。
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■【右近(うこん)】
■【艶なる】
※【艶(えん)なり】
■【心地(ここち)】
■【し】
■【て】
■【来し方(きしかた)】
■【の】
■【など】
■【も】
■【人知れず】
■【思ひ出で】
■【けり】
■【預(あづ)かり】
■【いみじく】
※【いみじ】
■【経営(けいめい)】
■【し】
■【ありく】
■【気色(けしき)】
■【に】
■【この】
■【御ありさま】
※【ありさま】
■【知りはて】
※【知りはつ】
■【ぬ】
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☆本日の『源氏物語』☆
ここから右近の目線になります。
右近というのは、夕顔にずっと付き従っている女房です。
惟光と関係があったのも…この女房でしたね。