お正月なので「暦」について考えたいと思います。年末に「遥かなる影・天王星」という記事をアップしましたが、暦に関することを調べていたら「天王星」に行き着いたのです。順番が逆になってしまいましたが、その前段階をまとめるのが非常に難しく、「そのうちに・・・」としか申し上げられませんあせる

 

まず今回は、「暦の歴史」についてですが、(株)杉本カレンダーさんの説明がとってもわかりやすいので、ここから引用します。

 

「カレンダーの起源と歴史」(杉本カレンダーさん)より

(1) 月の満ち欠けをもとに太陰暦が生まれる

カレンダーの起源は、遥か昔の紀元前18世紀頃。古代バビロニア帝国の時代まで遡ります(日本は縄文時代)。古代バビロニアでは、僧侶たちが月を観測していました。そこで『月の満ち欠けは一定の周期で行われる』ということを発見しました。この周期を元に、新月から次の新月までを1カ月とするルールを決めました。これが太陰暦です。

 

(2) 太陰暦と太陽の運行と合わせた【太陰太陽暦】の誕生

太陰暦は画期的な発明でしたが弱点がありました。それは月の満ち欠けだけを基準にしているということです。新月から次の新月まではおよそ29,5日。1ヶ月が中途半端な数字になってしまいます。 地球が太陽の周りをまわる周期が約365日ですから、太陰暦をもとに生活していると1年で11日、3年で1ヵ月ほど太陽の運行とずれてしまいます

 

 

こうなると、15年後には1月が真夏で8月が真冬になってしまうのです。季節感ゼロですね。そこで3年に一回、1年を13ヶ月にし、調整をはかるようにしました。この調整を閏(うるう)といいます。この閏を太陰暦に加えたものが太陰太陽暦。日本でも、中国から6世紀後半に太陰太陽暦が伝来し、明治時代まで国暦として採用されていました。

 

(3) ローマ帝国の覇権とともに太陽暦が広まる

閏の登場によって季節論争は一段落ついたように見えました。しかし、別の問題が発生したのです。閏の挿入方法は地域や宗教的意味合いによってバラバラ。1月に閏を持ってくる地域もあれば、8月に持ってくる地域もありました。こうなると大変です。1月に閏を入れた地域が「1月40日に会いましょう」と8月に入れた地域に伝えても、「1月40日なんてないよ。8月40日ならあるけど」と、ややこしいことが起こるのです。

 

「3月15日にご用心」、賽は投げられた(2017/3/17)より

シーザー02

ユリウス・カエサル(英名 ジュリアス・シーザー)

(過去記事) ブルータス、お前もか!(2017/2/14)

 

この問題を解決したのは、ローマ帝国でした。古代ローマでは、エジプトで発明された太陽暦を使っていました。太陽暦はその名の通り、太陽を基準に考えた暦です。地球が太陽の周りを回る公転周期をもとに1年を365日とし、4年に1度、366日の閏年を制定したものです

 

ローマ軍は占領した地域において『太陽暦』を使えと号令を発します。発信者はユリウス・カエサル。「ブルータスお前もか!」でおなじみのローマ時代の政治家です。こうして広まった太陽暦はユリウス暦と呼ばれるようになるのです。 紀元前45年頃のお話です。

 

(4) ローマ法王の手によって【グレゴリオ暦】になる

ユリウス暦には、わずかづつですが、季節と暦がずれる傾向がありました。そこで1582年にローマ法王グレゴリオが、より精度の高い暦へにするよう改暦を命じました。これが今の暦になっているグレゴリオ暦です。グレゴリオ暦が日本で採用されたのは1872年(明治5年)のこと。それまで日本では、グレゴリオ暦よりも正確だと言われている、太陰太陽暦『天保暦』を使っていました。

 

グレゴリウス13世(Wikipedia)より

 

なぜ国民にも浸透していて、さらに正確な天保歴を改暦する必要があったのでしょう。理由は、グレゴリオ暦を採用している諸外国と外交上で足並みをそろえるため、そして日本が文明国家の仲間入りしたことを広くアピールするためだったのです。暦を統一することは、国の行く末までも占う重要なことだったのです。(転載終了)

 

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さて、「天保暦」という聞き慣れない言葉が出てきましたが、普段わたしたちが「旧暦」と呼んでいる暦のことです。その旧暦に「2033年問題」というのがあるのです。今年から15年後のことです。

 

詳しくは下記記事をお読みになってほしいのですが、「新世界統一政府(NWO)になったら暦が変わる?」におきまして、「1年が369日になるらしい」とのことでした。

 

「暦」というのは天体の運行に基づいて確立されています。月は1年に3~4センチ地球から離れていってますし、太陽もこのところオカシイです。地球の自転速度低下、地軸の傾きの問題もあります。「暦」も従来通りとはならないのかもしれませんね~。太陽

 

【旧暦2033年問題】大安がない?冠婚葬祭業界やきもき(2016/11/26 毎日新聞)

 

日本で使われている旧暦は、江戸時代の1844年にできた天保暦で、中国とは違う日本独自の暦。明治政府が1873年に旧暦を廃止したため、現在は旧暦を決定する機関がない。

 

旧暦は、新月から次の新月までの約29.5日を1カ月、1年は354日と計算する。さらに、1年を太陽の動きをもとに分けた「二十四節気」のうち、春分など12の区切りを割り振って月を決める。例えば秋分を含む月は8月、冬至を含む月は11月となる。実際の季節とずれが生じるため、3年に1回程度、閏月(うるうづき)と呼ばれる追加の月を入れて調整しており、天保暦では、いつ閏月を置くかの規則も決まっていた

 

ところが2033年夏から34年春にかけては、秋分(旧暦8月)が新月のため、本来は旧暦11月の冬至が10月になってしまうなど、通常と違う事態が5カ月分も起きる。天保暦では短期間でこれだけ調整が必要になることは想定外だった。旧暦の月が決まらないと、旧暦の1月1日を先勝とする「六曜」も定まらず、2年分のカレンダーができないのが「問題」というわけだ。国立天文台が14年、ウェブサイトで「旧暦2033年問題について」と題して「天保暦導入後初めて起こる事態」が発生すると解説したこともあり、注目されるようになった。(引用終了)