明日は取引先の企業の社長や部長など、
錚々たる面々の前で
プレゼンをしなくてはなりません。

カレンダーを見るだけで動悸がして、
本番を想像すると吐き気が込み上げてきます。
正直、
めちゃくちゃ怖いですし、
今すぐ全てを投げ出して逃げ出したい。

それが私の偽らざる本音です。
なぜこれほど怖いのか。
深く考えてみると、
私の心が「自分」に向いているからだと気づきました。
「失敗して自分が恥をかきたくない」
「無能だと思われたくない」
この恐怖の正体は、
自分のプライドを守ろうとする
過剰な自意識だったのです。
けれど、
クライアントが求めているのは、
流暢に話すスピーチコンテストの優勝者
ではありません。
彼らのビジネスを真剣に考え、
利益をもたらしてくれる「パートナー」です。
そう考えた時、
私がすべきは自分を良く見せることではなく、
泥臭くてもいいから
「この提案が御社の役に立つ」
という熱意を伝えることだけだと
思えるようになりました。

明日は、
上手く話そうとするのをやめます。
その代わり、
誰よりも相手の繁栄を願って
言葉を紡いできます。
「自分」を守る盾を捨て、
「相手」のために全力を尽くす。

その覚悟が決まった時、
恐怖は不思議と静かな闘志へと
変わっていくのです。
