リストウォッチでチックを消せるようになるのか!?② | てつおのチック、トゥレット、CBIT(シービット)キダメソッドのブログ

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チック、トゥレットのための日本CBIT(シービット)療法協会代表 キダメソッド

カレント・バイオロジーという学術雑誌に掲載された

 

ノッティンガム大学の研究者による

 

腕の神経に電気刺激を与えることにより

 

トゥレット患者のチックと前駆衝動を減らすことができるという

 

論文の内容にもう少し深く踏み込んでみます

 

分かりやすいように

 

何が書いてあるのかを箇条書きにします

 

1. トゥレットを含む神経発達障害の多くは、脳内の興奮と抑制のバランスを司る部分に生じた変異に関連している。

 

2. その中でも特にトゥレットは、身体の動きの選択に関係している、大脳皮質ー線条体ー視床ー大脳皮質回路(CSTC回路)の機能異常と深く関わっている。

 

3. アルファまたはmuと呼ばれる8−14ヘルツと、ベータと呼ばれる15−30ヘルツの脳波の周波数帯がトゥレットのチック発生と関係している。

 

4. 大がかりな装置を使って、脳の皮質運動野に電気刺激を送り、皮質の運動活性を抑制し、チックを減らせることは知られていた。

 

5. 病院や研究所の外でも、簡単な装置を使ってこのチック減少効果を得られないかを調べることがこの研究の目的である。

 

6. そのために、腕の中を走る正中神経への電気刺激(MNS)が使えないかに注目した。

 

7. Thutその他による研究で経頭蓋磁気刺激法(TMS)(頭にかぶる磁気刺激装置)により、皮質のアルファ波(8−14ヘルツ)を同調させることができることが報告されており、今回の研究はその結果を土台にしている。

 

ここらへんで

 

だいぶよく分からん言葉がたくさん出てきて

 

いささか???な感じになってきましたが

 

専門的なところは端折って

 

一番知りたいことに集中していきましょう。

 

8. 実験では、19人のトゥレット患者の右手首に電極を繋ぎ、12ヘルツのリズミカルな電気刺激を1分間与えるのと、刺激なしの場合の両方のビデオを撮影し、同時に患者に前駆衝動の強さを示してもらった。

 

9.19人のうち3人は電気刺激が不快なため実験を降りた。

 

10. 残りの16人のうち、9人は男性で残りは女性、年齢は14歳から51歳、平均年齢は22歳。

 

11. 12ヘルツの1分間の正中神経電気刺激(MNS) により、被験者全員にチックの減少が見られた。特に重症者ほど減少の仕方が大きかった。

 

12. 被験者の多くは、チックの前駆衝動も減ったと報告した。

 

13. 電気刺激が流れている時だけチックが減少した者と、電気刺激が終わった後もしばらくチックの減少が続いていた者がいた。

 

14. MNSにより、通常の身体と脳の認知活動は影響を受けないかは重要な点であるので、それに関する実験も行った。それによると、MNSによる通常の活動への影響は感知できるレベルではなかった。

 

15. 電気刺激に気を取られてチックが出なかったのではないかという疑問に対しては、そういうことではなかったという実験結果が得られている。

 

16. 今回の実験により、正中神経電気刺激(MNS)はチックの減少に効果があることがわかった。今後の簡単に使用できる装置の開発に対して、この実験結果は大きなポテンシャルを示したと言える。

 

途中、実験の詳細はかなり端折りましたが

 

私たちにとって重要な論文の骨子はこんなところです

 

私の正直な感想を言いますと

 

まず実験の規模がかなり小さく

 

電気刺激を与えている時間がわずかに1分しかなく

 

その間のチックの出方をビデオで見て数値化している訳ですが

 

数値もそれほど差があるというほど大きいのか

 

疑問がないではない

 

実用化となると毎日寝ている時以外は装着して使用している訳ですから

 

1分間で効果があったと言っても

 

長時間、長期間ではどうなのか

 

すぐに脳が慣れてしまって効果がなくなるのではないかなど

 

いくつも疑問は出てきます

 

とは言え、この論文が端緒となって

 

更に規模や期間を拡大した実験が行われる可能性はありますので

 

そういう意味では意義のある研究であったと思います

 

電気に知識があれば

 

自分でやってみたいところですが

 

感電してしまいそうなのでやめときます

 

この研究が本当に実用化されて

 

私たちトゥレット人が常時悩まされている

 

前駆衝動から解放されることになったら

 

どんなに嬉しいことでしょう

 

CBITも前駆衝動は減らしてくれますが

 

ゼロになるわけではありません

 

衝動のない身体で生きてみたい

 

それはトゥレット人みんなの願いです

 

でわ

 

 

 

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CBIT(シービット)っていったい何のこと?と思われている方に少し解説させてください

 

トゥレット障害の主たる症状である運動チックや音声チックは、精神神経科や神経内科などで処方してもらえるお薬で改善させることは非常に難しいです。

中には薬でチックが減ったとおっしゃる場合もないではありませんが、大抵はものすごく眠くなって起きていることができないくらいの副作用が出たりします。

結局は薬でチックを減らすというのは、精神と神経の活発な活動を鈍くして、限りなく眠っている状態に近づけてチックを減らすということに他ならないのです。

漢方薬や鍼灸、整体などでチックを改善すると謳うところもあるようですが、私自身はそれが効いたという話を聞いたことがありません。

一方で、CBIT(シービット)は、アメリカ、カナダではチックの改善のための第一選択肢とされており、顕著な改善効果が得られることが権威ある学術雑誌に掲載された論文でも述べられています(https://jamanetwork.com/journals/jama/article-abstract/185896)。

CBIT(シービット)は簡単に言うと、チックを拮抗反応というチックが出せなくなる筋肉の動きでブロックして、チックを出さそうとする衝動を抑え込み、その衝動を減らしていくことによりチックが出にくくなるようにしていくという行動療法です。

行動療法という呼び方でも分かる通り、CBIT(シービット)は心理療法ではありません。むしろ筋トレのようなトレーニングと思った方が当たっています。

CBIT(シービット)は、100%のトゥレット障害のチックに効果があるというわけではありませんが、私自身がセッションをしてきた経験から言うと、7割以上の方に大きな改善が見られています。

具体的な体験者の声はこちらのリンクからご覧いただけます(http://cbitjapan.com/cbit-voice/)。

もう少し詳しいCBITの説明を知りたい方は、こちらの無料通信メール講座に登録お願いします(https://48auto.biz/cbitjapan/touroku/entryform2.htm)。

CBIT(シービット)と一般社団法人日本CBIT療法協会についての情報は、公式ウェブサイト(http://cbitjapan.com/)をご覧ください。

ウェブサイトはごちゃごちゃしてわかりにくいから嫌だという方は、こちらのページがお薦めです(http://lp.cbitjapan.com/lp-sp/)。

 

 

もしお子さんが運動チックや音声チックで苦しんでいて、お母さんやご家族も精神的に疲れはててしまっているのなら、ぜひCBITを試してみられることをお勧めします。

お問い合わせは木田(kidatpyo@cbitjapan.com)までお気軽にどうぞ。

 

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