仕事漬けの数日間が、やっと終わった。
正確には一区切りなのだが、朝昼晩と忙しく動き回る日々は当分ないだろう。
ってなわけで、今日は久々のお休み。
溜まった洗濯物と格闘しながら、部屋もサクっと片付けておくか。


のんびりとお風呂に浸かる。
ゆっくり座ってご飯を食べる。
そして手足を伸ばして、フトンで眠る。
当たり前の日常が、忙しさの中で犠牲になった。
外が明るいから昼間なのであって、暗ければそれは夜。
もはや時間の感覚も失ってしまい、生きてゆく最低限の決まり事さえ追われるように消化していくしかない。
こうなると楽しみは、合間合間の食事だけ。
しかし今回も、どういうわけだか食材がカブる。
鶏の唐揚げ → チーズ・チキンカツ → 唐揚げのみぞれ和え → 鶏のそぼろご飯 → チキンカツ・サンド・・・。
これじゃ、背中に羽根が生えてしまいそうだ(苦笑)


いっそのこと鳥になれば、大好きなあの人にいつでも逢いに行ける。
風を切って雲を突き抜け、下界を見下ろしながらあの人が住む街を目指すのだ。
やがて目的地が見えたら、はるか上空から一気に急降下。
音もなく着地した私を、あの人はどんな顔で迎えてくれるだろうか。
愛おしそうに羽根を撫で、きっといつものように「こんにちは」と出迎えてくれるに違いない。
そんなことを思い浮かべながら、私は自分の背中を触ってみる。
するとそこには、あるはずのない羽根があった。
私の愛情は、いつでも好きなときに飛んでゆける。
大空高く舞い上がる鳥のように、あの人を想う気持ちは限りなく自由なのだ。


忙しさの中でも、忘れられないものがある。
私はそれを、あの人に感謝したい。
苦しいときに支えてくれて、ホントにありがとう。
あなたのおかげで、最後までちゃんとやり遂げましたからね♪

天気予報によれば、来週辺りから秋の気配が漂ってくるらしい。
日中はまだ暑いものの、朝晩はひんやりした空気が流れるということか・・・。


いよいよ明日から、超忙しい夏のイベントが到来だ。
予定をざっと整理すると、いったい何時寝るんだというくらいに過酷な日々。
それが少なくとも、来週の水曜までは続いてしまう。
ゆっくり風呂につかって、余裕で食事をして、フトンに包まれながら眠る。
そんな当たり前の日常さえ、恐らく当分はお預けになるのだろうな。


今朝はまた、あの人の夢を見た。
川岸の砂利の上。
私たちは何故か、そこで結婚式を挙げていたのだ。
ウエディングドレスを着たあの人は、川面に反射する陽光を集めながら眩しいほど白く、そして美しかった。
耳元には黄色いバナナのイヤリング。
そのコントラストが、花嫁に似合いのキュートさを演出している。
出席者は誰もいない、二人だけの結婚式。
足許に視線を落とすと、そこには1隻のボートがつながれていた。
これまたバナナの形をした、可愛いボート。
私たちは躊躇なく、それに乗り込んだ。
すると、こちらに向かって何隻ものボートが近づいてくる。
海賊姿の男たち。
よく見ると、彼らはドリフのメンバーだった。
チョーさんにも見てもらいたかったね・・・。
うん、見てもらいたかった・・・。
数年前に亡くなったいかりや長介氏を偲んで、私たちはこんな会話を交わす。
疑問などそこには存在せず、ただただ眩い光を放つ花嫁の姿。
不条理な情景を忘れさせてしまうほどの美しさが、確かにそこにはあったのだ。

今日も蒸し暑い一日。
仕事は早く片付いたのだが、外での作業がたたって汗びっしょりになる。
とにかくシャワー、まずはシャワーだ。
玄関を開けて部屋に駆け込むと、一目散に風呂場へGO!
ふぅぅ、やれやれ・・・。
夏はこれだから鬱陶しいんだよね。


昨日、あの人から貰った画像。
何度見ても、うっとりするほどキレイだ。
優しい表情でこちらを見つめながら、今にも動き出しそうな口元が印象的でもある。
おはよう・・・。
行ってらっしゃい・・・。
頑張ってね・・・。
おつかれさま・・・。
おやすみなさい・・・。
いっぱい愛してる・・・。
私はまるで、魔法にかかったみたいだ。
こんな可愛い人が、そばにいてくれる。
こんなステキな人が、私を想ってくれている。
私の宝物が、また一つ増えた。
この幸せを、いつまでも携帯の中に閉じ込めておきたい。


今夜のおかずは、焼き鳥とコロッケ。
それと、あの人から勧められたバナナを食べよう。
久しぶりに行ったスーパー。
そこで手に入れたこの果物は、1房に5本で100円だった。
バナナって安いんだなぁ・・・それが実感。
私の身体を大事そうに愛でていた、あの人。
健康のためにバナナを食べてね・・・。
あの人の忠告は、素直に受け入れる私なのだ。
黒い点々が付いたやつをあえて選んで、カゴの中に入れる。
遠くのほうから、「可愛いのね」という優しい声が聞こえてきた。


お惣菜もチョイスして、レジに並ぶ。
気が付けば、店内のスピーカーから流れるBGM。
私はそっと、その曲に耳を傾けた。


 マイナス100度の太陽みたいに
 身体を湿らす恋をして
 めまいがしそうな真夏の果実は
 今でも心に咲いている
 遠く離れても黄昏時は
 熱い面影が胸に迫る


知らず知らずのうちに、私は曲を口ずさんでいた。
そう・・・つい数日前の情景を思い出しながら。


 四六時中も好きと言って
 夢の中へ連れて行って
 忘れられない Heart & Soul
 夜が待てない
 砂に書いた名前消して
 波はどこへ帰るのか
 通り過ぎ行く Love & Roll
 愛をそのままに


私が歌う、真夏の果実。
いつかあの人にも聞かせてあげたいな。


帰り道、コンビニへ寄る。
今日から月に1000円ずつ、貯金することに決めたのだ。
1年で12000円、5年なら60000円、10年経てば120000円。
そのお金で、いつかあの人を旅行に連れて行ってやりたいから。
行き先は、涼しい山奥の温泉宿がいいかな。
露天風呂で汗を流し、夕方はあの人と浴衣でお散歩。
川沿いの道を、手をつなぎながらのんびり歩く。
来て良かったね・・・。
うん・・・。
その後、あの人が何か言ったようだったが、せせらぎの音にかき消されてよく聞こえない。
ありがとう・・・。
もう一度、その唇がゆっくりと動き出す。
私はあの人の手を握り締めたまま、そっと身体を寄せた。
いつまでも二人で、このまま歩いてゆけますように・・・と。