クリングホッファーの死 | Mevrouwのブログ。。。ときどき晴れ

6月3日 Concertgebouw

今季最後の土曜マチネ

 

 

Radio Filharmonisch Orkest

Groot Omroepkoor

John Adams dirigent

Benjamin Goodson koordirigent

 

Marilyn Klinghoffer Elizabeth DeShong mezzosopraan

The Captain Elliot Madore bariton

Swiss Grandmother Sarah Castle mezzosopraan

Rambo Joshua Bloom bas

Molqi Rodrick Dixon tenor

Mamoud Ross Ramgobin bariton

Idris Olivia Vermeulen alt

Leon Klinghoffer John Moore bariton

Austrian Woman Anne Marie Stanley mezzosopraan

British Dancing Girl Laetitia Gerards sopraan

The First Officer Frederik Bergman bariton

 

Adams The Death of Klinghoffer

 

今日のクリングホッファーの死はかなり歌詞がストレートで、1991年になぜブリュッセルで初演だったのか理解できた。

 

現在、ガザのパレスチナ住宅地に空爆してもイスラエルは世界の敵扱いにはなってはいない。

英国が2枚舌使った結果と資産家ユダヤ系の票田は貴重なので誰も強く言えないという。。。テーマが重すぎるがこのオペラのコーラスは非常に美しい。

演出がないからより音楽に引き込まれる。

今日はソリストがマイクをつけていて舞台後方のスピーカーから声が聴こえる(そういう仕様なのだろう)ので普段とは随分違う。

どちらかというとソリストも生の声を聞きたい。

アダムズ自身の指揮は嬉しい。

アムステルダムには多数ユダヤ人が住んでいてコミュニティも巨大だが、今日のコンセルトヘボウでの「クリングホッファーの死」公演についてなんら反対行為はなかった。

聴衆にもユダヤ人は多かったと思うが、理解が進んでいるし、音楽を楽しむことを主としている人々なので終演後は拍手喝采口笛足拍子。

 

今日はハガルと天使のコーラスがカットされていた(アダムズの意向)。

ラストがクリングホッファー夫人(このメゾがまた素晴らしい)の、私も死にたかったというつぶやきで、

これはよくできていると思った。政治的すぎることを防いでいる。

アダムズの指揮も熱がこもっており、感動が大きかった。

 

今日は今季最後の土曜マチネだったが、それにふさわしい、感動的な演奏だった。

 

サーリアホの訃報があったこともあり、ことに思うのだが、アダムズはじめ作曲家のみなさんにも健康で長生きしていただきたい。また作品を楽しみにしているし、今日みたいに指揮をしていただけたらなお嬉しい。

 

マチネから帰ったけどまだお日様がけっこう照っていてウチの老犬が暑がるかもと思い森まで来て散歩した。 

アカゲラの巣があった。

もう大きくなっているけどまだ親が餌を運んでくれるのを待っている雛がずーっとピーピー鳴いていた。