銀の湖 | Mevrouwのブログ。。。ときどき晴れ

アントワープに

オペラ 銀の湖を観に行った。

 

保線工事だというので早めに出た

案外スムーズで、乗り換えることもなくアントワープ着

 

 

 

オペラの前に腹ごしらえ。

アンディーブ(チコリ)とハムのグラタン

 

その後プランタンモレトゥス博物館(印刷所兼住居跡)に行った。

16世紀そのままの皮の壁やタイルの床、豪奢なタペストリー、巨大な暖炉、印刷機器や活字セット。

寝室は無人で怖いくらい。

家自体が迷宮のようで圧倒された。

大富豪とはこのことか。

 

コロナ仕様の案内板

 

 


印刷工場も操業時そのままの雰囲気。

 

 

 

中庭が豊かさを強調していると思う

 

 

このひとがかつての主

 

 

そしてオペラ

DER SILBERSEE

KURT WEILL

 

Muzikale leiding Karel Deseure 

regie en scenografie Ersan Mondtag

Severin Daniel Arnaldos 

Fennimore  Marjan De Schutter(芝居) /Hanne Roos (ソプラノ)

Olim Benny Claessens 

Lotterieagent en Baron Laur James Kryshak 

Frau von Luber Elsie De Brauw

 

 

オペラはヘントの鍛冶屋と同じ演出家 芝居の中に音楽入れ込んだ感じ 

主人公のうちオリムは演技しかしない。

なんだかオカマ役の藤山寛美みたいな。

もう1人の主人公のセヴェリンは歌手だがパンチがなくマイクで歌ってる。

フェニモア役の女性歌手が唯一ちゃんと歌えてた。

 

元々のストーリーはハイネのドイツの冬の旅を下敷きにしてカイザーが脚本を書いた。

ハイネは自由主義的思考でメッテルニヒのオーストリア帝国に追放されフランスに移住したがドイツに旅をして詩を書いたという。

それは郷愁。

翻ってカイザーは自由博愛の思想やユダヤ人であるという事で国を追われるヴァイルの想いも盛り込んだであろう。

ブルジョアに虐げられるプロレタリアの姿もある。

そしてこの度オペラの演出家はさらに主人公2人にゲイという世間的重荷も負わせている。

ストーリー的にはかわいそうなおはなし。

 

貧しいセヴェリンが仲間と集団で食料品店に略奪にはいり、パイナップルを手に取ったところで警察官のオリムに撃たれる。

だが、オリムはセヴェリンに対して申し訳なく思っていて、おりから宝くじが大当たりして城を手に入れ警察官をやめる。

オリムはセヴェリンを探し出し、自分が警官だったことは隠して城に住まわせる。

セヴェリンは自分を撃った警官を恨んでいたが、それが城のあるじのオリムであるということには気づかない。

オリムは家政婦を雇い、セヴェリンの世話をさせる。

家政婦は実は没落貴族の未亡人で世間を恨んでいる。

家政婦は姪のフェニモアをさそい、二人でオリムの屋敷で働きながら家を乗っ取る計画をたてる。

セヴェリンの恨む相手がオリムだということを突き止めた家政婦はオリムを脅迫し、

ついに城の権利を手に入れる。

フェニモアはオリムを気の毒に思い、セヴェリンにオリムが施した罪滅ぼしを教えてやる。

オリムとセヴェリンの二人は和解し友情を深めるが家政婦は二人を雪の中に追い出す。

二人はもう行くところもないと、湖に身を投げるつもりであるき出す。

ところが春になったというのに湖はまだ凍っており、銀盤である。

二人は銀盤の上を歩いて渡っていく。

 

演出がコントてんこ盛りで、セットも面白くできており、とても楽しかった。

演奏的に、もうちょっとレベルあげてもらいたいなとは思った。

 

終演後は帰りの電車を逃さぬように駅まで走った。

こんな人いないだろうな。

ブレダでドア故障発生していたので向かいのホームに入ったアムステルダム行きに乗り換え、

無事に帰宅。