第83回リテールマーケティング(販売士)検定試験1級│客観式問題│解答例と解説│午後の部│解答速報│マーケティング、販売・経営管理

第83回リテールマーケティング(販売士)1級検定試験の客観式問題の解答例と解説を私見で書きました。解答速報というには時期が遅くなりすぎ、解答例としました。

 

解説をメインにして、どこが誤っているか、正解でも周辺知識や問題を深掘りした内容も書き加えています。【理由】【付記】の箇所が解説に該当します。

 

第83回リテールマーケティング(販売士)検定試験1級の解答例と解説の最終回です。 受験されたみなさん、今後、受験しようとされているみなさんの参考になれば幸いです。

 

注釈:P13などのページ番号は一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」に該当するものです。比較、検討の際、活用してください。

 

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目次(ページ内リンク)

第83回リテールマーケティング(販売士)

検定試験1級 客観式問題の

解説と解答例│午後の部

 

1.マーケティング

第1問 独占禁止法(正誤)
第2問 市場調査(正誤)
第3問 ロイヤルティ・マーケティング(正誤)
第4問 P.コトラーの市場細分化(語群選択)

販売・経営管理
第1問 人事考課の評価方法(正誤)
第2問 都市計画法(語群選択)
第3問 リースとレンタルの一般的な特性(正誤)
第4問 バリアフリー法(語群選択)

あとがき

 

 

【マーケティング】

 

第1問
マーケティングと法的規制について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=15点)

 

独占禁止法➁

【解 答】と【解 説】

出題箇所:該当なし
販売士2級「販売・経営管理」
『第2章 販売管理者の法令知識』
「仕入に関する法知識」から、独占禁止法についての知識を問う問題です。

ア.独占禁止法におけるメーカーなどのマーケティングに伴う競争阻害行為の類型には、多頻度小口配送の要請非価格制限行為リベートの供与流通業者の経営に対する不当な関与などがある。
答え「

【解説】

独占禁止法は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」の通称です。独占禁止法の目的は,公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることです。
多頻度小口配送の要請」:優越的地位の乱用行為に入ります。

 

非価格制限行為」:メーカーがマーケティングの手段として流通業者の取扱商品販売地域取引先等を制限すること。

 

リベートの供与」:メーカーの流通業者に対するリベートの供与は、仕切価格の修正としての性格を有するもの、販売促進を目的としたもの等さまざまです。

 例えば、小売業が所定の売上目標を達成した場合、メーカーから小売業に「謝恩」として、お金を支払う商慣行があったりします。このお金をリベート(販売報奨金もしくは仕入割戻金)と言います。
 不適切なリベートは、独占禁止法に違反することがあります。
 
 ちなみに、仕切価格とは、通常、メーカーから卸への価格のことです。 卸値とは、卸から小売への価格のことです。しかし、業態や取引によっては、仕切値と卸値を同じ意味で使うことがあります。 つまり、小売への価格を仕切値と言うこともあります。
 

流通業者の経営に対する不当な関与」:メーカーは流通業者との取引に当たり、契約条項等によって、メーカーが流通業者の経営に関与する旨を条件とする場合があります。

 

 例えば、次のような場合、経営関与の方法、程度によっては、流通業者の事業活動制限し、または流通業者に不当に不利益を与えることとなり、不当な関与となります。

➀ 流通業者が定款、事業内容、資本の額、役員、主たる株主、取扱商品、販売方法などを変更する際に、メーカーの事前承認、協議等を義務付ける場合
➁ 流通業者の販売状況に関する帳簿等の書類の提出を義務付ける場合
 

イ.独占禁止法における小売業者による優越的地位の乱用行為の類型には、押し付け販売従業員等の派遣要請協賛金等の負担要請再販売価格維持行為などがある。
答え「

【理由】

協賛金等の負担要請」:協賛金の算出根拠が不明確で、商品の販売促進につながらない場合不公正な取引方法に該当します。その点に触れていないので正誤は不明です。
再販売価格維持行為」:不公正な取引方法の一類型です。

 

〔深掘りしてみよう!〕

ちなみに、独占禁止法19条で不公正な取引方法として禁止される行為は、法定類型と指定類型の2つに大別されます。
法定類型は次の5つです。多くは、行為の形態、イコール、違法ではなく、それが不当な場合(公正な競争を阻害するおそれがあるとき)に違法となります。

 

1.『共同の取引拒絶』:正当な理由がないのに、

➀ ある事業者に供給を拒絶し、供給にかかる係る商品、役務の数量、内容のいずれかを制限すること。

➁ 他の事業者に、ある事業者に対する供給を拒絶させ、または供給に係る商品、役務の数量、内容のいずれかを制限させること。

 

2.『差別対価』:不当に、地域または相手方により差別的な対価をもつて、商品もしくは役務を供給し、またはこれらの供給を受けること。

 

3.『不当廉売』:正当な理由がないのに、商品または役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し、その他不当に商品または役務を低い対価で供給し、他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあること。

 

4.「再販売価格維持行為』:自己の供給する商品を購入する相手方に、正当な理由がないのに、

➀ 相手方に対しその販売する当該商品の販売価格を定めてこれを維持させること、その他相手方の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束して、当該商品を供給すること。

➁ 相手方の販売する当該商品を購入する事業者の当該商品の販売価格を定めて、相手方をして当該事業者にこれを維持させること。

➂ その他相手方をして当該事業者の当該商品の販売価格の自由な決定を拘束して、当該商品を供給すること。

 

5.『優越的地位の乱用行為』:自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に、

➀ 継続して取引する相手方に対し、当該取引に係る商品または役務以外の商品または役務を購入させること。

➁ 継続して取引する相手方に対し、自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること。

➂ 相手方に不利益となるように取引条件を設定し、または変更すること。

➃ 前三号に該当する行為のほか、取引の条件または実施について相手方に不利益を与えること

➄ 取引の相手方である会社に対し、当該会社の役員(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二条第三項の役員をいう。以下同じ。)の選任についてあらかじめ自己の指示に従わせ、または自己の承認を受けさせること。
(以上は、1.~5.は「不公正な取引方法(昭和57年6月18日公正取引委員会告示第15号)」より引用)

 

ウ.プライスリーダーシップ(Price Leadership)とは、ある業界において、主導的地位にある単一、もしくは複数の企業価格を変更したときに、ほかの競争企業もその価格にしたがうことをいう。
答え「

【付記】

プライスリーダー価格を引き上げ他社がこの価格に追随することによって形成される価格を管理価格と呼びます。価格が市場価格ではなく、一部の企業により形成される状態となります。価格の変化市場経済では自然で正常なことです。しかし、価格変化の抑制不当な行為として独占禁止法が適用されます。

エ.独占禁止法上の不当廉売とは、正当な理由がないのに、商品または役務をその供給に要する費用著しく下回る対価で継続して供給することであって、他の事業者事業活動困難にするおそれがあるものをいう。
答え「

オ.カルテルとは、事業者または業界団体の構成事業者が相互に連絡を取り合って、本来、各事業者が自主的に決めるべき商品の価格や販売・生産数量などを共同で取り決める行為をいう。
答え「
 


第2問

 

市場調査について

 

 

正しいは「」、誤っているは「」と(正誤問題)(配点=10点)
 

市場調査➀市場調査➁


【解 答】と【解 説】

出題箇所
『第5章 マーケティングリサーチの実際』
「市場調査の進め方」「市場調査の種類と方法」から、各種分析の知識を問う問題です。
P146-P157

ア.アンケート調査の結果を集計する方法のうち、2つの調査項目間の関係を分析する方法の1つとしてクロス集計がある。P150
答え「

 

イ.無作為抽出法の1つである層化抽出法とは、母集団を調査目的から見て意味のある基準によっていくつかの質のグループに分けて、そのグループごと比例配分サンプルを抽出する方法である。P146
答え「

ウ.回帰分析とは、ある従属変数(Y)の測定値の変動を別の独立変数(X)の測定値の変動によって説明するための統計手法である。P156
答え「

エ.分散分析とは、異なる性質のもの同士混ざり合っている対象の中から、たがいに似たものを集めて集落を作り対象を分類する方法である。
答え「

【理由】分散分析の説明ではなく、クラスター分析です。
分散分析とは、データの持つばらつき因子によるものよりも、実験誤差によるもののほうが大きいかを検定し、因子によるばらつきの方が大きければ母平均に差があるとする方法です。

オ.SD法とは、「明るい-暗い」などの対立する形容詞対を用いて、商品やブランドなどのイメージを、5段階あるいは7段階などの尺度を用いて判定する方法である。P157
答え「
【付記】SD法とは、セマンティック・ディフェンシャル法の略称です。
 


第3問

 

ロイヤルティ・マーケティングについて

 

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=10点)

ロイヤルティ・マーケティング

【解 答】と【解 説】

出題箇所
『第2章 小売業のマーケティングの種類と特徴』
「ロイヤルティ・マーケティング」から、その知識を問う問題です。P41-P45

ア.ロイヤリティ・マーケティングとは、顧客一人ひとりを識別して、階層別に分類したうえで、異なるベネフィットを購入金額などに応じて提供することで、優良顧客を創出・維持する諸活動のことである。P41
答え「

イ.ロイヤルティ・マーケティングの実施にあたっては、新規顧客を創造したり、競争他社や他店の顧客を奪ったりすることで、自社の競争上の立場を有利にするのが基本である。P43
答え「
【理由】
ロイヤルティ・マーケティングの対象は、自社・自店の既存顧客です。ロイヤルティ・マーケティングは、既存顧客と継続的に長期にわたり、良好な関係を維持していくことです。

ウ.ロイヤルティ・マーケティングの実行手段の1つであるFSPは、会員を募り得点を付与することによって、継続的な来店を促す仕組みである。P45
答え「
【付記】
FSPは Frequent Shoppers Program の略称、ロイヤルティ・プログラムのひとつ。
ロイヤティ・プログラムとは、顧客が繰り返し購買することを促すために、有形・無形の便益を供与する方策のことです。小売業ではFSPやポイント制があります。

エ.チェリー・ピッカーとは、百貨店などのバーゲンハンターに該当し、特売品を専門に購買する顧客を意味する。P41
答え「
【付記】
B.P.ウルフは、顧客を次の5つに分類しました。
➀ルーシー・ロイヤル:売上貢献度が上位20%の顧客
➁ラッセル・レギュラー:常連顧客
➂スチュアート・スプリット:自他店を複数かけもち利用する顧客
➃シェリー・チェリー:さまざまな小売店で特売品を買い回る顧客、チェリー・ピッカーとも呼ばれる
➄キャロル・コンビニエンス:たまたま来店した顧客

オ.ロイヤルティ・マーケティングの目標は、最も重要な顧客を引きとめるだけなく、チェリー・ピッカーも維持することである。P43
答え「
【理由】
ロイヤルティ・マーケティングの目標
 ➀最も利益を生み出す顧客を引きとめること
 ➁下位のランクの顧客を、上位の顧客に育ってもらうこと
 ➂ワーストランクの顧客にはコストがかかるなら、自店から去ってもらうこと

上記の目標からチェリー・ピッカーはワーストランクの顧客に該当し、コストがかかるだけで利益を生み出さない顧客であることから、自店から去ってもらいます。

 

〔ちょっと深掘りしてみよう!〕

 ロイヤルティ・マーケティングは、CRM(Customer Relationship Management=顧客関係性マネジメント)を成功させるための手段です。つまり、ロイヤルティの向上は、収益向上の手段というわけです。だからこそ、コストのかかる顧客、チェリー・ピッカーやキャロル・コンビニエンスには執着してはいられません。

 さらに、LTV(Life Time Value=顧客生涯価値)は、CRMを成功させるために不可欠な要素です。小売業にとってCRMは、LTVを最大化する経営戦略だからです。具体的な数値目標を立てる必要があります。顧客を分別することで、一人ひとりの顧客がどれだけのLTVをもたらしてくれるかが推計できます。

 このことから、小売業の類型でLTVの計算式が出題され、マーケティングで顧客のロイヤルティについて出題されたことの意味は、CRMについてどれだけ理解しているかということを間接的に問うものだったと言えます。

 

〔ちょっと脇道〕

 ここで勘の鋭いブロガーのみなさんは、すでにお気づきだと思いますが、CRMはブログに応用できる話でもあります。その意味において、興味深く、面白くもあります。価値観、方向性として好き嫌いが分かれる話でもあります。

 

 


第4問
市場細分化について


ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)

市場細分化の前提条件市場細分化の語群選択肢

【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第1章 小売業のマイクロマーケティング戦略の実践』
「小売業のマーケティング戦略」から、市場細分化について、前提条件と使用される変数の知識を問う問題です。P26、P27
「販売士ハンドブック(発展編)」 表 『市場細分化の前提条件』から出題。

答え:〔ア〕4、〔イ〕2、〔ウ〕1、〔エ〕3、〔オ〕1

【解説】
『測定可能性』は、ほかに「購買者の特徴に関する情報が存在し、しかも入手できる可能性が高いこと」とあります。

 

『接近可能性』は、到達可能性とも呼ばれます。接近可能性は、ほかに「セグメントされた市場の顧客に対して、メディアなどを通じて容易に接近したり、効果的なチャネルを使って到達できたりすること」ともあります。

 

『維持可能性』は、実質性とも呼ばれます。維持可能性は、ほかに「セグメントされた市場の規模が、企業として十分な利益の回収を見込みえる大きさを持っていること」ともあります。

 

『実行可能性』は、ほかに「得られたセグメントを効果的に引きつけられる魅力的なプログラムが実行可能かどうか判断すること」ともあります。

 

注釈:上記の測定可能性、接近可能性、維持可能性、実行可能性について、「」内の説明は、「販売士ハンドブック(発展編)」の表『市場細分化の前提条件』から引用しました。


従属変数』とは、結果となる変数のこと。

 

説明変数』とは、『独立変数』とも言い、原因となる変数のこと。

 

代理変数』とは、変数の値が欠損しているケースで、元の変数との関連度が高い他の独立変数代替予測値として使用され、この代替予測値のこと。

 

 

 

【販売・経営管理】

 

第1問
人事考課の評価方法について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=10点)

人事考課の評価方法

【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第2章 小売業の従業員管理と能力開発』
「従業員の能力把握と人事考課」から、市場細分化の前提条件について知識を問う問題です。P56、P58、P59

ア.絶対評価法の手法において、基準以上をプラス以下をマイナスとして符号をチェックし、総合して評価する方式を減点法という。P58
答え「
【理由】
これは「執務基準法」についての説明です。

 

絶対評価法とは、あらかじめ業務上必要な基準を作成し、この基準と高低を比較して評価する方法です。

 

減点法はある基準を設け、失敗するたび点数を差し引いて評価する方法です。自動車運転免許(実技)試験で使われています。


イ.絶対評価法の手法において、短文の代わりに「S・A・B・C・D」や「優・良・可・不可」などの符号を使う方式を評語評価法という。P58
答え「

ウ.相対評価法の手法において、要素ごとに標準的人物選定しておき、この人物を基準にして各人の評価を行う方式を相対比較法という。
答え「
【理由】
これは「人物比較法」についての説明です。

 

相対評価法は、絶対的な基準を用いず、評価対象者間の優劣を評価し、序列化していく方法です。

 

相対比較法は評価対象者を2人以上組み組ごとだれが優れているか比較し、これを順次繰り返し、全体の能力の順位を決める方式。

エ.要素ごと成績にしたがって評価対象者全員を序列化し、順位を決める方法を分布制限法という。P59
答え「
【理由】
これは「成績順位法」についての説明です。成績順位法は、相対評価法の一手法です。
 

分布制限法は、1つの集団ごとにAは全体5%、Bは15%、Cは60%、Dは15%、Eは5%と、あらかじめ評価分布を限定しておく方式。

オ.プロブスト法は、成績、態度、能力、性格に関して具体的な多くの標語を任意に並べ、該当するものを選ぶ方式で、相対評価法の1つである。P58
答え「
【理由】
プロブスト法は絶対評価法の手法です。
 

 

第2問
都市計画法について

 


ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)

都市計画法都市計画法の語群選択肢

【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 小売業の店舗に関する法律』
「土地利用に関する法令」から、都市計画法について知識を問う問題です。P26、P27

答え:〔ア〕4、〔イ〕3、〔ウ〕4、〔エ〕1、〔オ〕1

【付記】
都市計画区域
 自然的・社会的条件、人口、産業、土地利用、交通量等の現況とその推移を考慮して、一体の都市として、総合的な整備、開発、保全の必要があるとして指定された区域のこと。
 無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化をはかるため、必要がある場合には、3種類の区域を定めます。

 

 1.「市街化区域」:都市計画区域のひとつで、すでに市街地を形成している区域、および、ほぼ10年以内に優先的かつ計画的に市街化をはかるべき区域のこと。

 

 2.「市街化調整区域」:都市計画区域のひとつで、市街化を抑制すべき区域のこと。建物の建築が厳しく制限。

 

 3.「非線引都市計画区域」:「市街化区域」もしくは「市街化調整区域」でもない区域、つまり、区域区分を定めない区域のこと。

促進区域
促進区域とは、すでにある程度出来上がった街について、土地所有者等の権利者による計画的な市街地開発を促進し、良好な土地利用を実現するために定められる区域のこと。4種類の促進区域があります。(㊟販売士検定試験の範囲外の知識)
 1.市街地再開発促進区域
 2.土地区画整理促進区域
 3.住宅街区整備促進区域
 4.拠点業務市街地整備土地区画整理促進区域
 


第3問
店舗設備などのリースとレンタルの一般的な特性について

 

 

正しいは「」、誤っているは「」と記入(正誤問題)(配点=10点)

店舗設備などのリースとレンタルの一般的な特性


【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 小売業の店舗に関する法律』
「商業設備などの法律」から、リースとレンタルについて知識を問う問題です。P131-P 133

ア.リース特定のユーザーとの長期的、かつ、専属的な使用契約であるが、レンタル不特定多数の使用者との短期的、かつ、単発的な使用契約である。
答え「

イ.リース物件もレンタル物件も、保守・修理などの費用はユーザーの負担となる。
答え「
【理由】
リース物件:メンテナンスリースを除き、保守・修理などの費用はユーザーの負担。
レンタル物件:ユーザーの過失を除き、レンタル会社から代替機の提供。

ウ.レンタルは、オペレーティングリース取引に含まれる。
答え「
【付記】
オペレーティングリース取引は、ファイナンスリース取引以外のリースの総称。

エ.リース会社は、リース物件の在庫を保有していないが、レンタル会社はレンタル物件の在庫を保有している。P131
答え「

オ.リース契約よりレンタル契約の方が、中途解約の自由度が高い。
答え「

 


第4問

 

バリアフリー法について

 

 

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)
 

バリアフリー法バリアフリー法の語群選択肢


【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 小売業の店舗に関する法律』
「建物の建築および防火に関する法律」から、バリアフリー法について知識を問う問題です。P129、P130

答え:〔ア〕1、〔イ〕3、〔ウ〕3、〔エ〕4、〔オ〕2

【付記】
『バリアフリー法』は、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の通称です。

 

『ハートビル法』は、「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律」の通称です。

 

『交通バリアフリー法』は、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」の通称です。

イン・トレイ法』は法律ではなく従業員の教育訓練の一種で、未決裁箱に入っている大量の書類を所定の時間内に処理する訓練。管理者の意思決定能力、判断力、分析力の能力の向上を目的としています。『イン・バスケット法』とも言います。(第2章 P71参照)

『特殊建築物』:学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、畜場、火葬場、汚染処理場など。

 

『特殊建築物に該当しない建築物』:住宅、事務所、警察署、神社、教会など。

『公共交通移動等円滑化基準』:「公共交通事業者等が、旅客施設を新設、または、大規模な改良をしようとするときに、高齢者・身体障がい者などが円滑に移動できるような措置」を義務付ける基準です。

『建築物環境衛生管理基準』:「空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除その他環境衛生上良好な状態を維持するのに必要な措置について定める」と規定されており、高い水準の快適な環境の実現を目的とした基準です。

 

 

《引 用》

問題については、2019年3月11日発行の「日経MJ」から引用しました。

《参考文献》

一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」 Part1~Part5、「リテールマーケティング(販売士)検定2級問題集」Part1、Part2

 

 

あとがき

 

客観式問題は、全体としては例年どおりで、難問というものはなかった印象です。マーケティングの第1問のアとイは範囲外からの出題で、戸惑ったかもしれません。第4問はハンドブックの表からの出題で、覚えていなと歯が立たない問題でした。記述式問題のときも話していた、丸覚えしておきましょうの問題です。ハンドブックの表は、どれがいつ出題されてもおかしくないので、ホント、要注意です。

 

今年もマーケティングは5科目中、最も平均点が低いかもしれません。

 

販売・経営管理は出題箇所が偏っていました。4問中、3問が第4章からの出題でした。第1問の人事考課の評価方法はひっかけ問題がありましたが、残りの3問は解きやすい印象でした。


 

前回の小売業の類型の第4問、SCについての問題アとオは、悩まれたみなさんもいらしたかもしれません。アについては聞き慣れない用語に戸惑い、オは借地権、占有権のいずれかに迷われたかもしれません。

 

ストアオペレーションの第3問もハンドブックの表から出題がありました。

 

マーチャンダイジングは、いずれも頻出問題でした。

 

 

いつの間にか桜が咲き始め、楽しい季節がやってきました。たまごに絵を描いて飾りましょう?

 

 

えっ、何の話かって、確か去年も同じことを言っていたような。ハロウィンと違って、こっちの話は可愛らしい、いや、ホントは厳粛な日なんです。日本語では復活祭、では英語ではラビット、えっ、失礼、イースターでした。

 

今年のイースターは4月21日だそうです。イースター・エッグ・ハントでもしようかな。冗談じゃなくて、ホントに「エッグ・ハント」という遊びをするんです。


庭や公園にタマゴ、イースターエッグを隠して、みんなで探すという遊びです。かつて、イベントで、テーマパークのあちこちに、チョコが入ったプラスチック型のエッグを隠しました。

 

あっ、忘れてた「たまご」の中身は抜いて、中を空にしてから絵を描いてね。でないと、屯でも9ことに…エッグペイントのコンテストに中身が入ったママのがあって…オーマイパスタ!!

 

これが日本で初めて紹介したイースターのイベントの一つです。パブリシティー効果は絶大でした。あれっ、文字上限いっぱいになってしまいました。

 

本日も長文をお読みくださり、ありがとうございます。

 

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第83回リテールマーケティング(販売士)検定試験1級 解答速報 客観式問題解答例と解説│「小売業の類型」「マーチャンダイジング」「ストアオペレーション」

第83回リテールマーケティング(販売士)1級検定試験の客観式問題の解答例と解説を私見で書きました。解答速報というには時期が遅くなりすぎ、解答例としました。

 

解説をメインにして、どこが誤っているか、正解でも周辺知識や問題を深掘りした内容も書き加えています。【理由】【付記】の箇所が解説に該当します。

注釈:語群選択問題の一部、正解の箇所の一部では解説のないものもあります。

 

今回、Part.2では、客観式問題の解答と解説は、午前の部のみです。

 「小売業の類型」

 「マーチャンダイジング」

 「ストアオペレーション」

 

次回、Part.3で午後の部、「マーケティング」と「販売・経営管理」をアップします。

 

受験されたみなさん、今後、受験しようとされているみなさんの参考になれば幸いです。

 

ところで、小売業の類型の第2問のイについては、私見では答えを「」としました。この点についてだけ、新聞紙上や他社の解答例とは異なる結論になりました。

 

 

注釈:P13などのページ番号は一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」に該当するものです。比較、検討の際、活用してください。

 

 

数多くのブログの中から、ご訪問くださり、

ありがとうございます!

 

目次(ページ内リンク)

第83回リテールマーケティング(販売士)

検定試験1級 客観式問題の

解説と解答例

 

1.小売業の類型

マーチャンダイジング
3.ストアオペレーション

あとがき

 

 

【小売業の類型】

第1問 

大型店出店規制に関する法律について

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=15点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第1章 流通システムの変革と小売業の新たな役割』
「流通政策の変遷」から大型店出店規制に関する法律についての知識を問う問題です。P11, P17

ア.大規模小売店舗法(大店法)の規制緩和の流れの中で、中心市街地および商店街の活性化は、商業問題としてだけではなく、貧困問題として取り組むことが求められるようになった。
答え「
【理由】:企業ごとに出店面積を許可する百貨店法は、企業主義と呼ばれる企業ごとに出店面積を許可していましたが、規制の網を逃れて、スーパーが増加し、中小小売業から反対運動が起こりました。

 

大規模小売店舗立地法(大店立地法)は、店舗主義と呼ばれる店舗ごとに面積を調整することとし、規制緩和ではなく、事前審査付き届出制で大型店の出店に厳しいものになりました。

イ.大規模小売店舗立地法(大店立地法)は、「周辺の生活環境の保全」という観点から大型店の出店を調整する法律である。
答え「

ウ.大規模小売店舗法(大店法)の制定によって、大規模小売店舗立地法(大店立地法)は廃止された。
答え「
【理由】:大規模小売店舗法(大店法)の制定によって、百貨店法廃止されました。

エ.1998年の改正都市計画法では、市町村が独自に都市計画区域の用途地域に「市街化調整区域」を指定できるようになった。
答え「
【理由】:市町村特別用途地区に独自に「中小小売店舗地区」などを設け、大型店を制限することなどが可能になりまました。

オ.2007年の改正都市計画法では、延床面積が10000㎡超の大規模集客施設が立地できる用途地域を「商業地域」に限定した。
答え「
【理由】:商業地域のみに限定したのではなく、「商業地域」「近隣商業地域」「準工業地域」の3用途地域に限定しました。


第2問

店舗形態別小売業の戦略について

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=15点)

 


【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第3章 店舗形態別小売業の戦略的特性』
「専門店の戦略的特性」「百貨店の戦略的特性」「総合品ぞろえスーパー戦略的特性」から知識を問う問題です。

解 答と解 説:
ア.専門店業界では、スマートフォンの普及を背景にネットから実店舗に誘客する「B2B」に取り組むところが増えている。P61
答え「
【理由】:「B2B」(ビー・トゥ・ビー)、ビジネス・トゥ・ビジネスは、企業間の電子取引のことです。「B2B」サービスを提供するWEBサイトをeマーケット・プレイス(電子取引市場)と呼びます。

 

上記問題の文章は「O2O」(オー・トゥ・オー)、オンライン・トゥ・オフラインの説明です。

イ.専門店業界で追及するLTV(Life Time Value)は、顧客1人当たりの粗利益額から、1人当たりの販売諸経費を引き、それに生涯の来店回数を掛けて算出する。P63
答え「

注釈:他の解答例では、正解となっていましたが私見では不正解と結論づけました。
【理由】:「LTV(生涯顧客価値)=(顧客1人当たりの粗利益額-顧客1人当たりの販売諸経費)×生涯の購買回数」となるので、生涯の来店回数は誤りです。

上記のほかに次の計算方法もあります。
 LTV = 顧客の年間取引額 × 収益率 × 顧客の継続年数
 LTV =顧客の平均購入単価 × 平均購入回数
 LTV =(売上高 - 売上原価) ÷ 購入者数

ウ.アメリカのデパートメントストアは、「何でもそろい、だれにでも売るよろず屋」としての総合化するのではなく、むしろターゲットマーケティングを基本とする専門型品ぞろえ小売業態と言える。P69
答え「
【付記】:日本の百貨店総合品ぞろえ小売業態です。

エ.総合品ぞろえスーパー業界などが取り組んでいるインストアマーチャンダイジングとは、店舗ごとに商談・仕入を行うことである。P73
答え「
【理由】:インストアマーチャンダイジング:「店頭における科学的商品政策活動のこと。計画・選定された品ぞろえにおいて、効率的な方法で店頭にディスプレイすることにより、販売を意図的に拡大しようとする諸活動のこと」

 

店舗ごとに商談・仕入を行うのは、百貨店です。

オ.専門店のCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)とは、狭義には小売業が情報技術を駆使して顧客データベースをもとに、組織的に顧客をサポートしたり、顧客との関係構築をはかったりすることである。P63
答え「

【付記】:CRMは顧客関係性マネジメントと呼ばれ、顧客関係管理あるいは顧客管理とも呼ばれることもあります。


第3問

チェーンストアに求められる数値マネジメントについて

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点10点)

 



【解 答】
出題箇所:
『第4章 チェーンストアの戦略概論』
「チェーンストアの戦略的マネジメントシステム」からチェーンストアの求められる数値マネジメントについて知識を問う問題です。P117-P120

答え:〔ア〕3、〔イ〕2、〔ウ〕1、〔エ〕4、〔オ〕3

 

【付記】

アメーバ組織:社内組織を小集団に分け、各部門が独立した経営体として活動しながら、全体を構成する一部の機能として相互作用的に活動させる組織形態。

 


第4問

SC(ショッピングセンター)について

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)

 



【解 答】

出題箇所:
『第5章 商店街およびショッピングセンターの特性』
「ショッピングセンターの戦略と活性化策」からSC(ショッピングセンター)についての知識を問う問題です。P149-P153

答え:〔ア〕4、〔イ〕4、〔ウ〕1、〔エ〕2、〔オ〕3

 

【付記】

エクイティ型:クラウドファンディングで集めた資金で、特別目的会社(SPC)を経由して、不動産信託受益権を購入し、投資家が物件の賃料収入や不動産信託受益権の売却による売却益を配当として受け取るもの。

 

サステナビリティ:環境・社会・経済の3つの観点からこの世の中を持続可能にしていくという考え方のこと。

 


【マーチャンダイジング】

第1問
販売計画における予算管理について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=15点)

 



【解 答】と【解 説】
出題箇所:
『第3章 販売計画ならびに販売管理の戦略的策定』
「販売計画における予算管理」から知識を問う問題です。
P123、P130、P134

ア.予算管理とは、将来の一定期間における企業の目標利益などを達成するために、必要な計画を貨幣額によって示した総合的な利益管理のための技法の1つである。P123
答え「

イ.予算管理における調整機能は、垂直的調整と水平的調整に分けられ、垂直的調整には独立的な部門活動におけるセクショナリズムの弊害を排除する機能がある。P123
答え「
【理由】:垂直的調整は管理階層の「縦」の調整で、水平的調整は部門間の「横」の調整です。後半の説明は「水平的調整」の説明です。

ウ.経常予算とは、経常的業務活動の期間予算であり、損益予算と資金予算の2種類が含まれる。P130、P134
答え「

 

エ.積上予算とは、各部門から予算原案を提出させ、総合的に調整して編成される予算である。P130
答え「
積上予算の逆のタイプが、割当予算です。割当予算はトップマネジメントが利益目標から各部門の予算を導き出して設定し、各部門に割り当てるものです。

オ.予算体系において、設備予算と投資予算は、損益予算に含まれる。P134
答え「
【理由】:設備予算と投資予算は、資本予算に含まれます。
損益予算に含まれるのは、売上高予算、仕入高予算、在庫高予算、営業費予算、営業外損益予算です。

〔ついでに確認しよう!〕
ちなみに、資本予算は長期の財務予算です。中長期経営計画にもとづいたものです。
さらに、資本予算と混同しがちなのが、資金予算です。資金予算は短期の財務予算で、運転資金、現金資金についての予算です。

 


第2問
小売業の物流センターについて

 

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点10点)

小売業の物流センターは、一般的に下記の3つのタイプに分類される。

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第6章 物流システムの実際』
「物流システムと物流センター」から小売業の物流センターについての知識を問う問題です。P208-P212

答え:〔ア〕2、〔イ〕1、〔ウ〕4、〔エ〕3、〔オ〕4

 

【付記】
➀物流センターは、機能面から次の3つに大別されます。
TC:トランスファーセンターのこと。
DC:ディストリビューションセンターのこと。
PC:プロセスセンターのこと。

なお、FC:フランチャイズチェーンのこと。物流センターとは無関係。

➁SM(スーパーマーケット)の物流センターは、次の3つです。
生鮮センター:青果、鮮魚、精肉を扱います。
チルドセンター:惣菜、日配品を扱います。
冷凍センター:冷凍食品を扱います。


第3問
商品在庫統制について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=10点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 仕入計画と在庫管理の実務』
「商品在庫統制」から、ダラーコントロールとユニットコントロールの知識を問う問題です。P188-P192

ア.ダラーコントロールは、商品の在庫量を統制するためのものではなく、商品に投下された資本の額を統制するための管理方法である。P188
答え「
【付記】

ダラーコントロールによって把握された数値:現在の商品在庫量貨幣金額で表示し、在庫高の総額の適正売上高商品在庫高バランス、次の一定期間の設定仕入額などの情報を示しており、計画策定や計画の統制を可能とする基礎データ。

 ダラーコントロール = 金額による在庫統

イ.ダラーコントロールにおける継続的帳簿棚卸法のうち、部門別管理方式とは、原価表示にもとづいて、各部門別に在庫統制をおこなうものである。P188
答え「

【理由】

部門別管理方式とは、売価表示にもとづいて、各部門別に在庫統制を行います。

 

【付記】

そのほかに商品カテゴリー別管理方式、プライスライン別管理方式の2つあります。
 商品カテゴリー別管理方式:商品カテゴリー(通常、品種=クラス)を単位に分類し、管理します。
 プライスライン別管理方式:商品カテゴリーごとにプライスライン別に素材、サイズ、スタイルなどに細分化し、販売の動きを把握します。

ウ.ユニットコントロールの方法のうち、継続的在庫統制法には、売上伝票を用いる方法や、出庫伝票を用いる方法などがある。P191
答え「

【付記】

ユニットコントロールにおける継続的在庫統制法(帳簿棚卸)は、帳簿上の在庫数量継続的にチェックすることです。記録を継続することで、商品カテゴリー別に数量を把握し、販売動向に応じて手持数量を確保します。
 具体的には、以下のものを用いる方法があります。
  ➀売上伝票
  ➁出庫伝票
  ➂二片式値札(シール)
  ➃POSシステム

 

 ユニットコントロール = 単位による在庫統制

ちなみに、ダラーコントロールにおける継続的在庫統制法(帳簿棚卸)は、帳簿上の数値をチェックします。

エ.ユニットコントロールの短所の1つは、会計システムや資金繰りと結びつきにくいことである。P192
答え「

オ.ユニットコントロールにおいて、定期的在庫計算法を用いた場合、ある期間の売上数量は次の式で求められる。P191

 

ある期間の売上数量=「前回棚卸時の手持数量+その期間の仕入数量-今回棚卸時の手持数量」

 

答え「

【付記】

定期的在庫計算法実地棚卸):実地棚卸の結果から、所定の期間の売上数量を逆算するものです。販売の度に単位による売上数量を記録・計算するものではありません。


第4問
商品計画と利益管理について

 

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第2章 商品計画の策定と商品予算の実務』
「商品計画と利益管理」から、その知識を問う問題です。
P188-P192

答え:〔ア〕2、〔イ〕1、〔ウ〕4、〔エ〕2、〔オ〕1

 

【付記】
 小売業の資金投下の3大領域:➀土地及び設備、➁商品、➂「人材〔=ア〕」

 商品としての在庫投資は、売上高に対して過大になると「利益〔=イ〕」を圧縮します。
年間平均在庫高〔=ウ〕」を合理的に抑制し、商品回転率を計画的に引き上げる高商品回転経営が必要です。

 投資回収の効率を高めるためには、在庫投資収益率を示す「GMORI=〔エ〕」が重視されます。

 商品回転率に粗利益率をかけた「交差比率=〔オ〕」もGMORIとほぼ同様の目的に利用される。

GMORI交差比率高める方法

 

➀粗利益率(売上総利益率)を高めること

  粗利益率 = 粗利益高 ÷ 売上高

 

➁仕入単価を下げる、利幅の多い商品を増やす=値入率を上げること

  値入額 = 売 価 - 原 価

  原価値入率 = 値入額 ÷ 原 価

 

➂在庫量を少なくする、つまり、商品回転率を高めること

  商品回転率 = 売上高 ÷ 在庫高


売上高を上げても、必ずしもGMORIを高めることにはなりません。

GMORIと交差比率の計算式から見てわかること

 

GMORIは仕入れる立場で見みたもの

 

交差比率は販売する立場で見たもの

交差比率=粗利益率×商品回転率

 


【ストアオペレーション】

第1問
ROIの算出と活用について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=15点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第2章 スペースマネジメントの戦略的展開』
「ROIによる店舗評価とスペースマネジメント」から、その知識を問う問題です。P58、P63

ア.ROIとは純利益を得るために投下された株主資本の割合を示す経営指標である。P55
答え「
【理由】:設問の説明はROE(Return On Equity)、株主資本利益率もしくは自己資本当期利益率と呼ばれるものです。

 

これは、株主の視点からの収益分析を行うものです。株主の出資つまり株主資本から、株主配当のもととなる純利益をいくら得たかを示す数値です。

 

計算式:
 ROE(株主資本率)= 純利益 ÷ 株主資本(=自己資本)

 

【付記】
ROI(投下資本利益率):投下した資本(金額)に、利益の獲得がどれほどあったかをはかるための経営指標です。

 

 ROI(投下資本利益率)= 純利益 ÷ 投下資本

イ.店舗レベルにおけるROIを算出する場合、計算式の分母は店舗の資産価値、分子は店舗の営業利益と定義する方法がある。P58
答え「

【付記】

 ROI(投下資本利益率)= 店舗の営業利益 ÷ 店舗の資産価値
  = 店舗の営業利益 ÷ (売場スペース × 単位スペース当たりの資産価値)

ウ.ROI向上策を検討するために、店舗レベルでのROIを算出する場合、下記の計算式を用いる方法がある。P58

 

 ROI= 売上高 × (売上原価率 売上高総費用率) ÷ 売場資産価値

 

答え「

 

【理由】

ROI(投下資本利益率)= 純利益 ÷ 投下資本

 

 純利益 = 売上高 × (売上高総利益率 売上高総費用率)
 投下資本= 売場資産価値 = 売場スペース × 単位スペース当たりの資産価値

 ROI(投下資本利益率)=売上高 × (売上高総利益率 売上高総費用率) ÷ 売場資産価値

 

ROIは経営資源がどれだけの資産価値を持ち、資産価値が利益をいくら出しているかを表すものです。

エ.ROIの向上を目的として、売場の再配分や再配置を行う基本的戦略のことをスペースマネジメントという。P58
答え「

オ.店舗レベルでのROI最大化を目的として、フロアレイアウトの最適化をはかる場合は、各商品カテゴリー限界生産性ができるかぎり等しくなるように売場資源の配分を行うことが求められる。P63
答え「


第2問
LSPの戦略的展開について

 

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点15点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 LSP(レーバースケジューリングプログラム)の戦略的展開』
「LSPの導入と作業の標準化」から、LSPの導入について知識を問う問題です。P114、P115

答え:〔ア〕2、〔イ〕3、〔ウ〕1、〔エ〕4、〔オ〕3

 

【付記】
LSPとは、効率的な人員配置作業の標準化により、人件費を抑制しながらも、売上や顧客サービスを向上させることです。

LSPシステムの導入の効果

➀売上や客数に応じた売場の最適な勤務体制の確立
➁勤務計画担当者の負担軽減
➂最適な勤務計画の策定
➃店舗作業の標準化の実現
➄個人別作業能力の把握
➅人時生産性の向上、総労働時間の短縮

以上➀から➅が可能になります。


第3問
売場作業改善のための作業分析レポートの構成について

 

ア~オに入る語を語群から選択(語群選択問題)(配点10点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第4章 LSP(レーバースケジューリングプログラム)の戦略的展開』
「売場における作業分析」から、作業分析レポートについて知識を問う問題です。
P132、P133

答え:〔ア〕4、〔イ〕2、〔ウ〕3、〔エ〕1、〔オ〕2

 

【付記】
POSPoint Of Sales)データ:レジで商品がお客様に販売されたとき、記録されるデータ。

 

EOSElectric Ordering System)データ:発注台帳にEOSコードと数量を端末機器に入力して商品を発注したデータ。

 

・ダラーコントロール:金額による在庫統制
・ユニットコントロール:単位による在庫統制

 

・マンアワーコントロール(MHC):人時管理

 

変動作業売上高客数の変化に比例して仕事量が増減する作業で、グロサリー売り場の商品補充(品出し)、生鮮食品の加工品出し、レジでの精算などの作業。

 

固定作業定例的に(所定の頻度、サイクル)で行う作業で、発注特売準備売場整理清掃などの作業。


第4問
EDLP政策と特売政策(ハイ&ロー・プライシング)の理論的な特徴について

 

正しいは「」、誤っているは「」(正誤問題)(配点=10点)

 



【解 答】と【解 説】

出題箇所:
『第5章 ローコストオペレーションの戦略的展開』
「特売に関する作業改善」から、EDLP政策と特売政策の違いついて問う問題です。P177、P178

ア.特売政策は、EDLP政策よりも販促費用抑えやすく取扱商品全般の価格を安くできる。
答え「
【理由】:特売政策を採用すると、特売日の販促費人件費が多くかかります。他方、EDLP政策、つまりエブリデーロープライスを採用すると、すべての商品毎日が低価格なので、販促費、人件費は平準化され、費用は抑制されます。

 

設問は、特売とEDLPが逆になっているので、誤りです。

イ.EDLP政策を採用している店舗は、特売政策を採用している店舗よりも取扱商品全般の値入率が高いが、粗利益率は低い。
答え「
【理由】:値入率粗利益率は、ともに低い

 

EDLP(エブリデーロープライス)のウォルマートは、「高く仕入れて、安く・高回転で売る」を実践しています。ウォルマートの値入率は17~18%ほどであるのに対し、日本の総合品ぞろえスーパーの値入率は20~30%もあります。

 

EDLPは、低い値入率で低い粗利益率ながら、店舗の維持費用を削減、特売を行なわず、在庫統制を容易にするなどの施策で、商品を高回転させているのが特徴です。


ウ.EDLP政策は、特売政策よりも売価変更陳列変更などの作業量が少ない
答え「
【付記】:EDLP政策は、すべての商品が毎日、低価格であるので、特売政策のように売価変更がほとんどありません。大幅な陳列変更もないので、その点での作業量は少なくなります。

エ.EDLP政策は、特売政策よりも店内作業の標準化がしやすい。
答え「

オ.EDLP政策は、特売政策以上に販売管理費などの厳格な管理によるローコストオペレーションが求められる。
答え「

 

 

《引 用》

問題については、2019年3月11日発行の「日経MJ」から引用しました。

《参考文献》

一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」 Part1~Part5、「リテールマーケティング(販売士)検定2級問題集」Part1、Part2

 

 

 

あとがき
文字数の上限の関係で、あとがきは今回、書くことが叶いませんでした。

 

本日も長文をお読みくださり、ありがとうございます。

 

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第83回リテールマーケティング(販売士)検定試験1級 解答速報 記述式問題概要と解答例

第83回リテールマーケティング(販売士)1級検定試験の記述式問題の概要と解答例を私見で書きました。解答速報というには時期が遅くなりましたので、解答例としました。受験されたみなさんの参考になれば幸いです。

 

単に解答例だけではなくて、周辺知識や問題を深掘りした内容を「付記」として書き加えています。

 

今回の記述式問題は文章記述が9割、つまり9問でした。純粋な計算記述はマーケティングの1問のみです。計算式とその内容を問う問題が2問ありました。合格点数を獲得できたか、かなり予測しづらく、合格発表日まで判然としないみなさんが多いかと思います。

 

これまで勉強された自分を、ぜひ信じてください。

 

信じるとともに、結果発表までの間、感想戦をして曖昧な知識や不明な箇所、周辺知識を広げておくことをお勧めします。学習で蓄えた記憶が消えない今だからこそ、できることです。

 

感想戦や学習した記憶を生かすことについては、

「合格?不合格?どっちも実力差がつくのは今!!記憶の定着術!!(1)」 を参照くだされば幸いです。

 

 

注釈1:P13などのページ番号は一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」に該当するものです。比較、検討の際、活用してください。

注釈2:最近、「第83過去問+解答付」(www.takashibookrecords.com)と称するサイトから無断リンクを貼られていますが、わたくしのサイトとは一切関係がありません。リンク及びわたしの解答の利用を許諾していないことをここに明記します(2022年2月1日追記)。当該サイト(www.takashibookrecords.com)で生じた問題や損害についてわたしのブログでは一切関知しませんので、ご注意ください。

 

 

数多くのブログの中から、ご訪問くださり、

ありがとうございます!

 

目次(ページ内リンク)

第83回リテールマーケティング(販売士)

検定試験1級 記述式問題の解答例

 

1.小売業の類型

マーチャンダイジング
3.ストアオペレーション
4.マーケティング
5.販売・経営管理
あとがき

 

 

 

【小売業の類型】

第5問
(第1章 流通システムの変革と小売業の新たな役割
「流通政策の変遷」P13から出題)

2006年に改正された中心市街地活性化法について、改正前と後の違いを比較する内容で、改正前の内容が書かれており、後の内容を記述するものでした。

改正前
❶市街地の整備改善と商業活性化が支援対象
❷市町村の方針に沿ってTMOが構想・計画を策定
❸経済産業大臣が支援するTMO計画を認定

解答例
改正後
➀商業活性化のほか都市福利施設の整備、まちなか居住などの整備も支援
➁地元商工会議所、商工会、都市整備の公的機関、商業者、地権者などで組織する中心市街地活性化協議会の意見を反映しながら、市町村が基本計画を策定
➂内閣に中心市街地活性化本部が設置され、本部長に就任する内閣総理大臣が基本計画を認定
(以上は「販売士ハンドブック(発展編)「表 中心市街地活性化法の主な改正点」より引用」)

 

付記.流通政策の変遷過程は、さまざまな法律、数字、用途地域が登場し、混乱しがちです。今回、客観式問題でも法規制の変遷が出題されました。政策の変遷については、図表化して覚えることをお勧めします。

 


第6問
(第4章 チェーンストアの戦略概論
「チェーンストアのオペレーション特性」P110から出題)

チェーンオペレーションのメリットとデメリットを各々2つ挙げて記すという内容でした。

解答例
メリット:(以下の中から2つ選んで解答)

 ➀ 販売機能の分散による事業の拡大
 ➁ 一括大量仕入れによる収益力の向上
 ➂ ロジスティクス導入による物流システムの効率化

 

デメリット:(以下の中から2つ選んで解答)

 ➀ 市場変化や地域特性への対応力が不十分
 ➁ 本部の経営方針に拘束され、店舗運営が硬直化
 ➂ マニュアルに縛られ店舗従業員の能力、意欲の低下

 

付記.過去の客観式問題がそのまま文章記述になりました。問題集のP110にある問題が解答になります。

 


【マーチャンダイジング】

第5問
(第2章 商品計画の策定と商品予算の実務
「商品カテゴリーごとの商品計画 -流行商品と定番商品」P35、P38-39から出題)

月初適正在庫法の算定方法についての出題で、「基準在庫法」、「在庫・販売比率法」の2つについて、それぞれ2行程度で記すという内容でした。

解答例
➀「基準在庫法」:算定式は「月初適正在庫高[売価] = 当月売上高予算 + 年間平均在庫高 - 月平均売上高予算」となる。ただし、商品回転率が6回転を超えない商品カテゴリー(買回品)に適用される。

 

➁「在庫・販売比率法」:算定式は「月初適正在庫高[売価] = 当月売上高予算×当月予定在庫・販売比率」「月初適正在庫高[売価] = 当月売上高予算 ×(某月月初在庫高[売価] ÷ 某月売上高(実績値))」となる。当月予定在庫・販売比率の値が高くなると、月初適正在庫高は多くなる。

付記:そのほかに「百分率変異法」「週単位供給法(週間供給法)」があります。

 

「百分率変異法」:算定式は「月初適正在庫高[売価] =(年間売上高予算÷年間予定商品回転率)×0.5【1+〔当月売上高予算÷(年間売上高予算÷12)〕】=年間平均在庫高(売価表示)×0.5【1+〔当月売上高予算÷月平均売上高予算〕】」となる。ただし、商品回転率が6回転を超える商品カテゴリー(最寄品)に適用される。

 

「週単位供給法(週間供給法)」:算定式は「月初適正在庫高[売価] =(週当たり売上高予算)×(52÷年間予定商品回転率)」となる。定番商品の算定に適している。

 

 

【月初適正在庫高を求める意味】

 

月初適正在庫高を求めるということは、年間の在庫管理をいかに効率的に行うために必要なことです。いずれの方法においても、在庫が過不足することなく、いかに効率的に在庫高予算を立てるかということです。

 


第6問
(第3章 販売計画ならびに販売管理の戦略的策定
「販売目標の設定方法と販売計画の策定」P86から出題)

貢献度分析からの図表計算問題で、交差比率貢献度分析の図表に与件があり、計算して所定の空白欄を穴埋めするという内容でした。

 

交差比率貢献度分析表と解答


解答例
〔ア〕売上高A(800)+B(500)+C(400) +D(200) +E(100)=2000万円(売上高合計)、売上高構成比=(売上高B(500)÷2000(万円)[合計売上高])×100=25

〔イ〕粗利益率=(売上総利益÷売上高)×100=(売上総利益C(100)÷売上高C(400))×100=25

〔ウ〕粗利益率=(売上総利益÷売上高)×100=(売上総利益D(30)÷売上高D(200))×100=15%、交差比率=粗利益率×商品回転率=粗利益率D(15)×商品回転率D(5)
75

〔エ〕粗利益率=(売上総利益÷売上高)×100=(売上総利益A(240)÷売上高A(800))×100=30%、交差比率=粗利益率×商品回転率=粗利益率A(30)×商品回転率A(5)
=150%、積数=売上高構成比×交差比=売上高構成比A(0.4) ×交差比A(150)=60

〔オ〕粗利益率=(売上総利益÷売上高)×100=(売上総利益E(30)÷売上高E(100))×100=30%、交差比率=粗利益率×商品回転率=粗利益率E(30)×商品回転率E(1)
=30%、積数=売上高構成比×交差比=売上高構成比E(0.05) ×交差比E(30)=1.5

 

 

付記.貢献度分析には、『交差比率貢献度分析』『粗利益率貢献度分析』の2つがあります。

 

今回出題の『交差比率貢献度分析』は、「買回品」をメインで扱う小売業で、商品回転率が低く、在庫資金の負担の重い業種で使われます。

 

そこで、在庫金額を売り上げとの関係でみることで、どれだけ儲かっているかをみる必要があります。商品回転率がこの分析で使われるのは、そのためです。

 

一方、『粗利益率貢献度分析』は「最寄品」をメインで扱う小売業で、商品回転率が高く、在庫資金の負担の軽い業種で使われます。

 

ところで、表中に「積数」とあるのは「利益貢献比率」とも言われるもので、この値が高い商品が利益を上げていることになります。

 

 

IF.もしも、「交差比率貢献度」を求められたと

仮定での計算方法


今回出題の交差比率貢献度分析表では、最後の「交差比率貢献度」の計算は範囲外でした。本来の交差比率貢献度分析表では、下表のように積数の右隣に「交差比率貢献度」の欄があり、商品カテゴリーごとにその値を求めることになります。

薄いオレンジ色の部分が交差比率貢献度を導くため、新たに計算した値です。

 

交差比率貢献度分析表の貢献度を含めた表


【交差比率貢献度の求め方】

➀ 積数の合計を求めます。
➁ 交差比率貢献度 =
     (各商品カテゴリーの積数)×(積数の合計)

【商品回転率合計の求め方】

➀各カテゴリーの平均在庫高を計算

商品回転率 =
     (売上高)÷(平均商品在庫高)

平均商品在庫高 =
     (売上高)÷(商品回転率)

➁平均在庫高合計 = A~Eの平均在庫高を足す

➂商品回転率合計 =
     (売上高合計)÷(平均商品在庫高合計)

 

では、もしも、『交差比率貢献度』を求められたらという仮定で計算すると、次のようになります。

 

               (売上高)÷(商品回転率)
㋐平均商品在庫高[商品カテゴリーA] = 800÷5=160
㋑平均商品在庫高[商品カテゴリーB] = 500÷5=100
㋒平均商品在庫高[商品カテゴリーC] = 400÷4=100
㋓平均商品在庫高[商品カテゴリーD] = 200÷5=40
㋔平均商品在庫高[商品カテゴリーE] = 100÷1=100
平均在庫高合計 = ㋐ + ㋑ + ㋒ + ㋓ + ㋔ =500

     (売上高合計)÷(平均商品在庫高合計)
商品回転率合計= 2000 ÷ 500 =4

粗利益率B=(売上総利益B(100)÷売上高B(500))×100=20%、交差比率B=粗利益率B(20)×商品回転率B(5)=100%、積数B=売上高構成比B(0.25) ×交差比率B(100)=25%

 

交差比率C=粗利益率C(25)×商品回転率C(4)=100%、積数C=売上高構成比C(0.2) ×交差比率C(100)=20%

 

積数D=売上高構成比D(0.1) ×交差比率D(30)=3%

交差比率合計=粗利益率合計(25)×商品回転率合計 (4) = 100%

※交差比率貢献度 = (各商品カテゴリーの積数)×(積数の合計)
(小数点4位四捨五入)
 交差比率貢献度A= 60 ÷ 109.5 = 0.5479 ≒ 54.8%
 交差比率貢献度B= 25 ÷ 109.5 = 0.2283 ≒ 22.8%
 交差比率貢献度C= 20 ÷ 109.5 = 0.1826 ≒ 18.3%
 交差比率貢献度D= 3 ÷ 109.5 = 0.0273 ≒ 2.7%
 交差比率貢献度E= 1.5 ÷ 109.5 = 0.0136 ≒ 1.4%

 

【計算結果から分かること】

 

計算式は以上で終わりなのですが、実はここから先が実務では重要になります。この分析から何が分かるかという点です。ここがホントのポイントで、これがないと宝の持ち腐れになってしまいます。

 

上記の計算結果から言えることは、商品カテゴリーAは全体の利益の半分以上をあげており、この商品カテゴリーを積極的に販売すればよいことが分かります。商品カテゴリーDとEはほとんど利益に貢献していないので、この商品カテゴリーについて見直しが必要だということが分かります。

 

 

 

【ストアオペレーション】

第5問
(第2章 スペースマネジメントの戦略的展開
「ビジュアルプレゼンテーションの戦略的展開方法と留意点」P83から出題)

 

ビジュアルプレゼンテーションの表現方法について、「単品表現」「比較表現」「複数表現」の3つの内容をそれぞれ2行程度で説明する内容でした。

解答例
➀「単品表現」:顧客の認知力が強く、定番で、多くの販売量が見込める商品、コーディネイト不要の商品は、単品で訴求する。

 

➁「比較表現」:個性の強い商品、特定の商品を強調したい場合、同一品種で多品目の商品と隣接陳列して訴求する。

 

➂「複数表現」: 色や柄の多い商品は、バラエティ性を醸し出すことを狙い、同一品種の複数品目を集合させて訴求する。

 

付記.ビジュアルプレゼンテーションは、5W1Hにもとづいて実施されます。5WとはWho、What、Why、When、Where、1HとはHowのことです。Whoは「特定多数の顧客」、Whatは「顧客の視覚に訴える重点商品」、Whyは「今、なぜ重点商品を販売するのか」、Whenは「いつ商品を売場にディスプレイするのか」を決定します。Howは「商品をどのように表現するのか」を決定します。このHowが今回出題の3つの表現です。



第6問
(第5章 ローコストオペレーションの戦略的展開
「ローコストオペレーションの実際」P161から出題)

 

店舗での諸作業の効率を向上させる「作業効率化の原則」について、「集中化」「平準化」の2つの内容をそれぞれ3行程度で記す内容でした。

解答例
「集中化」:加工・プレパッケージの作業を各店舗で行うのではなく、プロセスセンターに集中し、一括処理して、各店舗に配送すること。また、作業量の小さいものは可能な限り所定の時間帯に集中して処理すること。

「平準化」:作業量が1つの時間帯に集中することを避けて、作業を分散し、平準化すること。集中しすぎることで作業量が多くなる場合は、作業量を分散し、平準化すること。

 


付記.「作業効率化の原則」について

 

上記の集中化と平準化の2つのほかに、「機械化」「アウトソーシング」の2つがあります。

 

「機械化」:売場で行う必要のない作業は、本店やセンターなどに集中化し、機械化することで、オートメーションによる大量生産・加工を実現すること。

 

「アウトソーシング」:一部の作業、例えば単純なルーチン作業、あるいは特殊な技術を要する作業を、効率のよい外部の専門業者に丸ごと委託すること。

 

 


【マーケティング】

 

第5問
(第4章 顧客戦略の実際
「コンビニエンスストアにみる革新的マーケティングシステム」P124から出題)

CVSの革新的マーケティングの体系図からの出題でした。体系図の( )内にその施策例を簡潔に記すという内容でした。

 

店頭を起点として顧客ニーズへの対応
(POSシステムによる単品管理)


マーケティングシステム型店舗運営
解答例(① POSデータに基づく発注、売れ筋中心の多品種少量の品ぞろえ)

生産・流通システムの革新
解答例(➁ 製販共同による商品開発、発注リードタイムの短縮化、多頻度少量計画的配送)

組織構造の統制
解答例(➂ FC(フランチャイズチェーン)方式による徹底指導)

 

(以上は「販売士ハンドブック(発展編)「図 CVSのマーケティングシステムの体系」より引用」)

 


第6問
(第2章 小売業のマーケティングの種類と特徴
「イベントベース・マーケティング」 P48から出題)

イベントベース・マーケティングの実践についての出題でした。実践上のポイントについて4つあり、その中から➀と➁の項目名と内容について記すという内容でした。

解答例:➀(イベントの最大活用)
顧客の属性、購入金額などに加え、顧客が示すニーズ発生を見逃さず、最大限に活用する。

解答例:➁(プロセスの自動化)
多様化する顧客ニーズに対応し、数百にも及ぶイベントと対応する適切な提案を定義し、実行するためのプロセスを自動化する。

➂ 顧客情報の一元管理
顧客の購買行動やアクセス履歴などに関する情報を一元管理し、効率的なマーケティングを実行する。

➃結果の分析と再実行
マーケティングの基本であるPDSサイクルのスピード・アップをはかり、リアルタイムで対応する。
 

 

 


【販売・経営管理】

第5問
(第3章 小売業の戦略的キャッシュフロー経営
「キャッシュフロー・ベースの経営指標」P97、P99から出題)

キャッシュフロー・ベースの経営指標について、「キャッシュフローマージン」「株価キャッシュフロー倍率」の2つの意味をそれぞれ2行程度で記すという内容でした。

 

 

解答例
➀「キャッシュフローマージン」
解答例:「キャッシュフローマージン=(営業キャッシュフロー ÷ 売上高)×100%」の計算式から、収益性を評価する指標である。損益計算書の「売上高営業利益率」に該当する。営業活動による売上高の現金で得た割合(%)を見るものである。

➁「株価キャッシュフロー倍率」
「株価キャッシュフロー倍率(PCFR)=(株価 ÷ 1株当たりキャッシュフロー)」の計算式から、株価を1株当たりキャッシュフローと比較して、株式投資価値の妥当性、つまり割高か割安かを評価するものである。

 

 

付記1:PCFRは Price Cash Flow Raito の略称。

PCFR は株価が上昇すると高くなり、株価が割高になっている。逆に PCFR は株価が下落すると低くなり、株価は割安になっている。


付記2:キャッシュフローとは、税引き後の利益に、利益から引かれた減価償却費を再び加えた金額です。

 

キャッシュフロー = (税引き後利益) + (減価償却費)

 

減価償却方法の異なる企業の収益力を比較可能にし、企業の現金を生み出す力を示すものとして利用されている数値。

 

 


第6問
(第2章 小売業の従業員管理と能力開発
「職場の教育訓練」P69、P70から出題)

能力開発の教育手法について、「センシビリティー・トレーニング」「マネジリアル・グリッド・セミナー」の2つの内容をそれぞれ2行程度で記すという内容でした。

 

解答例
➀「センシビリティー・トレーニング」
感受性トレーニングと呼ばれるもの。職業、年齢、地位など性質の異なる者で構成し、ただ集まって話し合いをさせて過ごすことで、自他の反応・対応を理解する。結果、集団の形成過程を学び、状況に応じた行動が取れるよう、感受性と行動の柔軟性を啓発する訓練である。

➁「マネジリアル・グリッド・セミナー」
管理者が備える必要のある「業績」と「人間」への関心に基づき、リーダーシップのスタイルを5つのタイプに分類する。この2つの関心から管理者がどのタイプかを判定する。管理者が自分の現在のタイプを把握し、理想に近づく方法を考え、実践する訓練である。

 

〔参考文献〕

問題の概要については2019年3月11日発行の「日経MJ」を参照しました。また、解答例には一ツ橋書店の「リテールマーケティング(販売士)検定1級問題集」、カリアックの「販売士ハンドブック(発展編)」を参照しました。

 

 

あとがき

 

今回の記述式問題について、全体の印象から難問中の難問という出題はなかったと思います。ただ、文章記述が10問中、9問というのには驚きました。前回が文章記述6問、計算記述4問だったので、出題傾向は年度によりかなり異なるという印象です。

 

個々の科目の印象ですが、「小売業の類型」についてはわたしの受験体験談で「絶対覚えておこう」とお話ししていたハンドブックの図からの出題が第5問でありました。丸覚えしましょうと話していたものです。第6問はチェーンオペレーションについての出題で、比較的易しめの内容でした。

 

「マーチャンダイジング」については、第5問は2つの計算式を覚えていなと、歯が立たない内容でした。どちらも覚えていれば、よいのですが、1つでも書ければ加点されます。第6問は一番面倒な交差比率貢献度まで計算しなくても、よかったのでかなりラッキー問題と言えます。交差比率貢献度を覚えていなくても、アとイは確実に答えられるので、親切な問題だったと言えます。

 

「ストアオペレーション」については、第5問、第6問ともに、小売の現場での経験があれば、比較的キーワードがすんなり思い浮かぶ内容だったと思います。その意味では、今回、記述問題の中では一番解答しやすかった内容だったと言えます。

 

「マーケティング」については、第5問で、小売業の類型の第5問と同様に、ハンドブックの図からの出題でした。拙者のリテールマーケティング(販売士)検定試験1級 マーケティング記述式過去問、解答キー【後編】の記事において、「CVSの図が出題されるかもしれない」と書いていたことが現実になったことからも、図表の暗記は合格には避けて通れないと言えます。

 

第6問は戸惑われるみなさんも多かったと思います。イベントベース・マーケティングの出題は、上記の記事において、ここ10年、記述問題で出題されたことのない空白の問題で注意喚起していました。また、体験記での問題集の使い方として「解説に注意しよう」ということをお話ししていました。問題集では、まさに解説にあった文章がそのまま出題されました。

 

 

最後に「販売・経営管理」については、第5問がマーケティングの第5問と同様に計算式を問う内容でした。覚えていなければ歯が立たないという意味で厳しいものだったと思います。加えて、小売の現場ではなじみのない内容も相まって、経営の分野に携わっていないと難しい内容だったと言えます。

 

第6問は教育訓練にかかわる問題で、出題範囲が広く、ここまで手が回らなくて、問題に戸惑ったかもしれません。以上の2つの意味から意外と今回、販売・経営管理の記述式問題は難しい内容だったかもしれません。

 

 

わたしの個人的な印象を書きましたが、今後、受験されるみなさんに参考となることがあるとすれば、次の三点です。

 

➀問題集の図表はすべて丸覚えしましょう。

 

➁問題集の解説にある記述で出題されるかもしれないと書かれている部分を見落とさず、丸覚えしましょう。

 

➂計算式を書くような問題は別として、文章記述ではたとえ分からない問題でも、なんとか知恵を絞って、書き切りましょう。可能な限り白紙だけは避けてください。何とか書けば加点があるかもしれません。書かなければ、ゼロになってしまうからです。

 

計算記述もマーケティングの第6問のように解答できる部分もあるので、分かるところまで解いてください。これも計算があっていれば加点が得られます。

 

 

受験されたみなさん、

これから受験しようと考えているみなさんに

少しでもお役に立てれば幸いです。

 

本日も、最後まで読んでくださり、

ありがとうございます。

 

Q.長財布派?2つ折り派?

A.お買い物と言えば、お財布は必需品!

近頃はおサイフケータイで、財布持たない

なんてみなさんも多いのかな?

わたしは2つ折りですが、

派というわけではなく、

ハトが財布から出てくるマジック

やってみたいです(^▽^)/

お財布に正直な商売をしていきます!

 

利益優先はNO!、ハートを優先はYES

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