中国は現在、本気で日本を叩く気でいます。
例えば本日の北京空港発の日本行きの便は、軒並みデレィです。特にJALとANAはひどかったです。官制官からの指示で、ほとんどイヤガラセ的に待たされました。
テレビをつければ、日本の旧悪を非難する番組ばかり。国連総会の場でも、「敗戦国が戦勝国の領土を取っていいのか?」と無茶苦茶な論理で日本を非難します。そして、その原因は、ウラジオストックで胡錦涛が野田首相に対して「国有化はダメ」とダメだししたのに2日後に国有化して、胡錦涛の顔=面子をつぶしたからであると言われる始末です。
少なくとも国内的には中国は日本に対する戦争準備をする「世論」を盛り上げつつありますね。
それには、ちゃんとした理由があるのです。以下、本日聞いた北京からの情報です。
今年の秋の共産党大会で、10年続いた胡錦涛の政権が次世代の習近平に引き継がれます。これは既定の事実です。前にも中国の権力構造のお話をしましたが、中国の最高権力ポストは「国防委員会主席(委員長)」です。
今秋には、胡錦涛は共産党総書記・国家主席・国防委員会主席の3ポストを次世代の習に譲ることで派閥間の合意を得ておりました。
ところが、実質上の最高ポストである国防委員会主席には、例外規定があるのです。それは、
「戦争・武力衝突などの非常時の場合は、主席の任期を延長できる」という規定です。
以前、同じ手を使って、江沢民も主席を胡錦涛に譲るのを渋りました。
その時は、わざわざ台湾との間で緊張を演出しました。
どうやら、今回も胡錦涛は同じ手を使おうと思っているフシがあります。ただ、目的が自分が国防委員会主席に居座ることですから、別に全面戦争は求めてはおりません。
現実問題としても、現在のロシアから買ってきた中古空母「遼寧」を浮かべているだけの人民解放軍海軍は、日本の海上自衛隊の敵ではありません。海軍力では今のところ日本が上であり、米軍の原潜も尖閣海域に展開している今の状況では、全面衝突は無理です。
そのため、中国は尖閣周辺で「部分衝突」を演出する公算が高いのです。
実際に胡錦涛は中国海軍幹部に対して、尖閣に中国国旗を立てて来い!との命令を発したとの情報もありました。
日本の「海上保安庁」は国交省の管轄であり、普通の国であれば「沿岸警備隊」とは軍隊に準ずる装備を持った組織のはずですが、日本の場合は拳銃が関の山です。それに対して、中国は曲がりなりにも軍人が重武装で乗り込んでくるのですから、恐らく保安庁の方に人的損害が出るのだと思います。
尖閣周辺で突発的に起きる部分衝突に対しては、中国はすぐに日本と協議に入り、米軍が出てくる前に面子の立つような解決策を探るのでしょう。
あくまでも目的は胡錦涛の国防委員会主席の任期の延長なのですから!(笑
日本政府もこうした中国側の事情を把握してから対策・対応を考えるべきでしょう。