Le Sserafimのアメリカ進出 | アカデミアからのぞくJ-POP, K-POP, HIP-HOP

アカデミアからのぞくJ-POP, K-POP, HIP-HOP

このブログではアカデミックな立場から(主にアメリカで)どのようにJPOP, KPOP, HIP-HOPが認識・議論されているかを文献なども紹介しながらお話ししていきます。のんびり書いています♪

こんにちは!

 

本日は、

 

Le Sserafimのアメリカ進出

ということを少し

お話しようかと思います。

 

Le Sserafim(ルセラ)はHYBE傘下の

Source Music所属のガールグループ。

日本人メンバーのさくらさんと

カズハさんがいらっしゃることもあり、

日本でもかなり人気があるようです。

韓国でも人気があるようで、アジアでは

とても人気のあるグループです。

 

強い女性をイメージしたスタイリングで

HYBEは早くからこのグループの

アメリカ進出を計画していたようです。

グループにはアメリカで育ったユンジンさんも

いらっしゃるし、英語での対応も大丈夫ですね。

 

私はSUGAのコンサートでソウルに行ったとき、

HYBEのThe Daydream Believersという展示会

に行きました。東京でも展示会はあったようです。

そこで、HYBEのアーティスト

が実際に来た衣装が展示されていたのですが、

ルセラの衣装がバービー人形の衣装かという

くらい細くてびっくりしました。

スタイル抜群で女の子の憧れですね。

 

このグループが最近、Perfect Nightという

英語曲をデジタルシングルでリリースしました。

 

 

けっこうキャッチーな楽曲です。

デジタルシングルなので全てを結論づけることは

できないですが、

アメリカでのチャートを見ると、

ビルボードのGlobalには入っていますが、

アメリカでこの曲がドカンと売れたか、というと

そうでもないようです。

HYBE傘下のガールグループだと、依然として

NEW JEANSが売り上げはダントツみたいです。

 

ルセラはアメリカではまだまだ

これからのグループだと思うので、

この先、AespaやItzyのようにLAなど

アジア系アメリカ人の多いところで

6〜7000人規模のシアターでコンサートを

するのかな、と思います。

そうするとまたアメリカでの人気も出てくる

のかもしれませんが、BTSを意識して

(BTSの女性バージョンみたいな・・・)

強いイメージの女性像を強調していく

スタイリングでもいいと思うのですが、

そういうスタイリングはすでに

多くのグループ(アメリカ人も含め)

がしていることなので、際立ったものが

ない限り目立ちにくいのかな、と

思ったりもします。そっちを

アイデンティティーにしてしまうと

余計に競争の激しいところで戦わなければ

いけない・・・強さでいうと、アメリカ人

の方が強そうなイメージじゃないですか・・・

体型的にも。(前回アップしたFifith Harmonyを

例に見てみてください。)

現実的なテーマに近づくと危ないかもしれない。

 

多様性とは、アメリカでは「体型」も含むの

ですよ。人種、性別、障害、セクシャリティーだけ

ではないのです。プラスサイズがあり、

体格の大きな人だってモデルになれます。

渡辺直美さんもAdidasのプラスサイズの

モデルでした。

細い体型だけをよし、としつつ

「強い女性」を売り出すのには

矛盾があるかと・・・ここが心配な

ところではありますね。韓国や日本では

いいのでしょうが、アメリカでは逆にまずい。

【細い体でなくても、美しくなれる】も

積極的に出していかないと。日本と違いますね。

 

私の学生がいうに、K-Pop女性アイドルの

体型が健康的ではない、見ていられない、と。

やはり一部のオタクにしか受けないのか。

となると、最終的には、BTSを生み出した

HYBEだということを売りにしていくのか・・・。

 

Perfect Nightはとても聴きやすい

曲ですが、インパクトが

あまりないかもしれないですね・・・。

データをざっと見る限りでは、

アメリカ以外では結構人気はありますが

アメリカでの人気は今一歩という

ところでしょうか。

ということは、曲自体が

アメリカ人にささっていない

(もしくは認知されていない)

のかな、と思います。

 

HYBEの計画通り、このグループが

アメリカで売上を伸ばすことが

できるのかどうか。

2024年はここも注目して見ていきたい

と思います。

 

それではまた次回。

Happy new year!

デレデレ