注目すべき経済政策 -51ページ目

最小不幸社会

思えば、今回の東日本大地震も、16年前の阪神・淡路大震災も、

奇しくも左翼政権が国の舵取りをしている時に起きています。


これは単なる偶然なのでしょうか?


ナポレオン・ヒルの著書『思考は現実化する』にもある通り、

胸の内に描いている絵がそのまま現実化するのが心の世界の法則です。



菅首相は東電幹部に

「東日本がつぶれるというようなことも想定しなければならない」と語ったといいますが、

そうした菅首相の「心象風景」「沈みゆく日本」のイメージが具現化しつつあるように思います。



菅直人首相が心に描く、富を憎み、貧しさを分かち合う「最小不幸社会」とは、

貧しさの平等であり、政治家のミッションではありません。


政治家の使命は、「最大多数の最大幸福」実現のために、国

を愛し、豊かさを愛して、国の発展・繁栄を目指していくことにほかなりません。



菅首相は、国家の中心的役割は「弱者を救う」ことだと考えていますが、

本来、国家の中心的使命は「豊かな社会」「最大幸福社会」を創って

「弱者を減らす」ことにあります。



もちろん、国家が弱者の方を「セーフティネット」で救っていくことも大事ですが、

それが国家の主たる役割になれば、共産主義社会、「貧しさの平等」へと流れ、

結果的に「最大不幸社会」が到来します。



政治家には明るく希望に満ちた未来ビジョンを描いていただき、

東北の街の力強いエネルギッシュな復興と、日本のパワフルな再建を願っています!

民主党が招いた二つの危機

今回の大震災の被害は、なぜここまで拡大したのでしょうか。


一昨年、誕生した民主党政権は「コンクリートから人へ」をスローガンに掲げ、

八ッ場ダムの建設中止をはじめ、全国143のダム事業の見直しを宣言。


さらには、道路整備事業、治水事業、空港整備事業など、

次々と公共事業の予算削減を実行しました。



その結果、二つの危機が訪れたのです。



一つは「デフレの深刻化」です。


皮肉なことに、津波で壊滅した街を復興するために、

公共事業投資が必要となりました。


また、震災が起きて初めて日銀は重い腰を上げ、

20兆円規模の緊急資金供給を決めました。


不謹慎であるとお叱りを受けるかもしれませんが、

デフレ脱却に必要な施策を、今回の震災がはからずも指し示したことになります。



二つ目は、国防・防災を含む、「危機管理能力の著しい低下」です。


もし、20メートル級の堤防があったならば、今回の津波に耐えることができたでしょう。


コンクリートは無駄遣いではなく、国民の生命・安全・財産を守っていたわけです。



日本は地震列島、火山列島であることは明らかで、

いつまた似たような大災害が発生しないとも限りません。


今回の大地震は「千年に一度」のクラスと言われていますが、

「百年に一度」「千年に一度」しか起こらないような

最悪の事態に備えるのが国家の役割だと考えます。

原発反対デモのむなしさ

原発は昼も夜も同じペースで電力を生み出し続けます。


そのため、原発は日本の電力のベース(ベースロード)となっていて、

火力や水力発電が昼のピーク時の電力供給を埋めているのが現状です。



風力や水力、太陽光発電等を全力で進めたとしても、

これから人口が百億人に向かおうとする中で、エネルギー供給は全く足りません。


世界のエネルギー需要は、新興国の経済成長の加速により、

2008~2035年までに36%増加することが見込まれています。


その際のエネルギー源としては、

化石燃料に代わる「代替エネルギーによる発電」が

全体の3分の1を占めることが予測されており、その主力として原子力が期待されています。



海洋温度差発電など多様なエネルギーの開発は急ぐべきですが、

現状では原発の発電量とは比較できない程の電力量しか見込めず、

経済効率も十分ではありません。



日本の年間発電力量9,565億kwのうち、

原子力は29%、天然ガス29%、石炭25%、水力8%、石油7%

(2009年度統計、『原子力・エネルギー』図面集2011より)となっており、

原発は日本の電力供給の柱となっています。



今、原発を止めれば、日本中が停電の日々となります。


新エネルギーが開発されるまでの数十年もの間、計画停電を続けるわけにはいきません。



もし、原発計画が白紙になれば、日本の工場の稼働も滞り、

国内の工場は外国へ逃げ、日本は空洞化します。



そうなれば日本経済は大打撃となり、日本は世界の三流国へと落ちていくことでしょう。

日本のような資源小国が原発を放棄することは自殺行為に等しい所業です。



左翼勢力は震災後、「原発反対デモ」を活発化させていますが、

原発廃止を唱えるならば、原発の代わりになるエネルギーを具体的に明示すべきです。


人類はもはや電気の無い原始生活に戻ることはできません。


そうであればなおさら、安易な原発廃止論に乗ることはできません。