さて、
ついに優勝候補の強豪校との試合。
雨。
かなり降っていた。
サッカーは多少の雨ならゲームはする。ましては公式戦。
しかし公式戦とはいえ、どこかの学校の校庭だ。
準決勝か準々決勝くらいから競技場に場を移す。
グランドコンディションはひどいもの。
雨でぬかるんで、水たまりだらけだ。
パスなんて通りゃしないしサッカーにならない。
いつもなら遊ばれるようにパスを回されゴールを決められるが、
今回は違う。
ザーザーの雨。
こういう状況なら力の差はぐんと近づく。
むしろ「根性なら負けないぜ」ってチームだから
おそらく試合が始まって全員が、
「勝てるかも」と思ったに違いない。
ぐちゃぐちゃのグランドコンディションで
サッカーにならないサッカー。
結果、勝ってしまった。
たしか1-0みたいなスコアだったような気がする。
大会前の練習試合で全然勝てなかったチームが、
この勝利で一気にチームに「勢い」がついた。
「勢い」のついたチームほど怖いものはない。
その後の試合も勝ち進み、決勝まで駒を進めた!
決勝の相手は何度か練習試合を行っている学校だ。
どんなチームかはわかっているが、
練習試合で勝った割合は3割くらい。
「勝つことができる」相手だ。
この試合に勝ったら120チームの頂点。
そして、ついに試合開始のホイッスルが鳴った。