資本主義社会において、格差が生まれる最大の要因は、労働者が生産した剰余価値の取り分の違いです。
剰余価値とは、生産物の価値から生産に必要な労働力の価値を差し引いた残りの価値のことです。剰余価値は、企業の利益やオーナーの富の源となります。しかし、この剰余価値は、労働者によって生産されているにもかかわらず、労働者にはその一部しか還元されません。企業は、労働者に支払われる賃金を最小限に抑え、残りの剰余価値をオーナーや株主に配分することで、利益を最大化しようとします。
そのため、高い剰余価値を生み出す労働者の存在にもかかわらず、労働者の収入は十分に反映されず、資本家の富や企業の利益が増大することになります。このような剰余価値の取り分の不均衡は、長期的には富の偏在を招き、社会全体の格差を広げることにつながります。このため、格差を縮めるためには、剰余価値の分配の仕組みを見直す必要があります。
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・ 福祉国家の特徴
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・ 格差は無くせる