街で見つけた、女性ならではの視点を取り入れた防災ハンドブック。
このハンドブックの作成にも関わる、「防災に女性の視点を」という趣旨で活動している人がいます。なかなか面白そうな人です。
主に男性が防災を担い、そのことを男性も女性もそれを自然に受け入れてきた一昔前なら考えられなかったことです。
こうしてみると、「できないこと」「配慮がないと困ること」がある点で、女性と障害者は重なる立場にあります。
先日のオルタナSの「災害と障害者」をテーマにした座談会で、私は「( 発達障害の特性ゆえに)避難所に行けない」と発言していましたが、このハンドブックには「災害になったら避難所に行かなければならない、という思い込みは外し、状況に応じて避難所に行くか在宅避難するか判断しましょう」と勧めています。これは新たな気づきでした。
私は避難所に行けない派ですが、ハンドブックでは、避難所では女性もできる範囲で役割分担して助け合うことが薦められています。
避難所運営に女性の視点を取り入れるなどの取り組みはいいことだと思います。男性には相談しにくい悩みの相談に乗ったりすることなど、女性の方が喜ばれる役割もあります。以前ならぜいたくと言われた災害時の化粧品の必要性も理解されるようになりました。女性の活躍がいわれるなか、企業で活躍するようになった女性が、避難所運営においてリーダーシップや専門性を発揮することが出てくることも考えられます。
ハンドブックには、女性が避難所運営に参加した結果、「できる人が、できることを、できた分をする」という雰囲気になっていった、という事例が紹介されていました。
女性だから、障害者だから、「何もできない」ではなく、できることをやればいい、ということですね。良い変化です。
オルタナSの座談会ではそこまで踏み込むことはできませんでしたが、発達障害であり女性であることはどういうことを意味するでしょうか。弱者、非力、配慮、といったイメージが二重になるのではないでしょうか。
けれど、弱者と思われがちな人が、ある場面では助ける側に回ることもあるのではないでしょうか。私は座談会では「車椅子には飛んで行ってでも助けるぜ!」と「男前発言」しています。障害の種類や程度は違っても、ハンデに苦しんできたからこそ、自分の立場に置き換えやすく、健常者が見落としがちな当事者の困り感にまで寄り添うできるのでは、と思います。同じことが「女性」についても言えます。
二重のハンデは二重の価値に変わる、と言いたいですね。
防災ガールは何より、「防災にもオシャレを」と、女性であることを楽しもう、というノリが良いですね。