IFRSにおける収益認識(3) -イレギュラー取引の会計処理は何が変わるのか-
みなさん、こんにちは。
前回に引き続き本日も、IFRSにおける収益認識についてのトピックをお伝えしていきます。
●
先日公表された『我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告)』
などにおける現在の議論では、大きく3つの論点があります。
1 収益認識(売上計上)のタイミング
2 収益認識(売上計上)の表示方法(純額か総額か)
3 その他収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引の処理
本日は、最後の「3 その他収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引の処理」についてです。
●
一般的に、IFRSは原則主義(プリンシプルベース))、日本基準は規則主義(ルールベース)と言われることがあります。
しかし、収益認識(売上計上)については、日本基準は規則主義には全く該当しない、という事実については、前回よりお伝えしているとおりです。
イレギュラー取引の会計処理についても同様に、詳細の規程や定義がある訳ではなく、実務の中で醸成された会計慣行に従って処理している現状があります。
例えば、
小売メーカーや卸売業者が販売金額などに応じて得意先に支払うリベートや、
小売業者が顧客にポイントを付与し、顧客はそのポイントを商品と引き換えることができるポイント制度など、
収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引については、実務上、複数の会計処理が行われています。
そのうち「リベート」については、現在どのような会計処理が行われ、IFRS導入によりどう変わるのでしょうか。
●
『我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告)』の中では、リベートの会計処理の考え方として、下記のようにまとめられています。
・・・リベートの性格については、多様な理解の仕方があるため、現行実務においては、売上高から控除する処理と販売費及び一般管理費とする処理の両方が慣行として行われてきた。しかし、販売条件の決定時にリベートが考慮されていた場合には、リベートは販売価額の一部減額、売上代金の一部返金という性格を通常有すると考えられるため、当初売上高のうちリベート相当額については収益が実現していないと考えられる。
したがって、我が国の会計基準では明示はされていないものの、得意先に対するリベートの支払が販売条件決定時に考慮されていれば、それが得意先における販売促進費等の経費の補填であることが明らかな場合を除き、リベートを売上高から控除することが適切と考えられる。・・・
●
このように、
今までは日本の会計慣行上、リベートの会計処理について、「売上高から控除」または「販売費及び一般管理費として費用処理」などの方法が取られていたのが、IFRS導入後は、原則として、「売上高から控除」に一本化されます。
また、リベートについての会計処理については、収益認識に関する会計方針の中で注記する必要も出てきます。
つまり、今後は、今まで会計処理に統一性のなかったリベートを含む収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引について、原則の会計処理が明確化され、また各社の処理方法について財務諸表の中で開示し、投資家へ情報提供することになるのです。
本日の『会計と企業経営のあいだ』はここまでです。
●
株式会社アドライトでは、 IFRSをはじめとする新しい会計基準への対応や経営管理体制構築にあたっての相談サービス「会計コンシェルジュ」を提供しています。
経営管理部門での日常個別業務や管理会計、 新しい会計基準や国際会計基準(IFRS)への対応に関するお悩みの解決を、専門プロフェッショナルが応じてサポートさせて頂く費用対効果の高いサービスです。
定期ミーティングやウェブフォームによって個別の質問を受け、コンサルタントから実務に即した回答をお話しさせて頂きます。
詳細は http://www.addlight.co.jp/concierge をご参照ください。
初回相談は無料で承っております。
サービスに関するお問い合わせ、資料請求などはこちら
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先日公表された『我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告)』
などにおける現在の議論では、大きく3つの論点があります。
1 収益認識(売上計上)のタイミング
2 収益認識(売上計上)の表示方法(純額か総額か)
3 その他収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引の処理
本日は、最後の「3 その他収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引の処理」についてです。
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一般的に、IFRSは原則主義(プリンシプルベース))、日本基準は規則主義(ルールベース)と言われることがあります。
しかし、収益認識(売上計上)については、日本基準は規則主義には全く該当しない、という事実については、前回よりお伝えしているとおりです。
イレギュラー取引の会計処理についても同様に、詳細の規程や定義がある訳ではなく、実務の中で醸成された会計慣行に従って処理している現状があります。
例えば、
小売メーカーや卸売業者が販売金額などに応じて得意先に支払うリベートや、
小売業者が顧客にポイントを付与し、顧客はそのポイントを商品と引き換えることができるポイント制度など、
収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引については、実務上、複数の会計処理が行われています。
そのうち「リベート」については、現在どのような会計処理が行われ、IFRS導入によりどう変わるのでしょうか。
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『我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告)』の中では、リベートの会計処理の考え方として、下記のようにまとめられています。
・・・リベートの性格については、多様な理解の仕方があるため、現行実務においては、売上高から控除する処理と販売費及び一般管理費とする処理の両方が慣行として行われてきた。しかし、販売条件の決定時にリベートが考慮されていた場合には、リベートは販売価額の一部減額、売上代金の一部返金という性格を通常有すると考えられるため、当初売上高のうちリベート相当額については収益が実現していないと考えられる。
したがって、我が国の会計基準では明示はされていないものの、得意先に対するリベートの支払が販売条件決定時に考慮されていれば、それが得意先における販売促進費等の経費の補填であることが明らかな場合を除き、リベートを売上高から控除することが適切と考えられる。・・・
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このように、
今までは日本の会計慣行上、リベートの会計処理について、「売上高から控除」または「販売費及び一般管理費として費用処理」などの方法が取られていたのが、IFRS導入後は、原則として、「売上高から控除」に一本化されます。
また、リベートについての会計処理については、収益認識に関する会計方針の中で注記する必要も出てきます。
つまり、今後は、今まで会計処理に統一性のなかったリベートを含む収益認識(売上計上)に関するイレギュラー取引について、原則の会計処理が明確化され、また各社の処理方法について財務諸表の中で開示し、投資家へ情報提供することになるのです。
本日の『会計と企業経営のあいだ』はここまでです。
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