『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』吹替版【前編】
2023/1/18 T・ジョイ SEIBU 大泉(旧名称:T・ジョイ大泉) シアター5 E-9
1作目の『アバター』(2008)は、
日本のデジタルIMAX環境も整ったので、
公開たちまちの2018年12月末に、
109シネマズ菖蒲まで出かけて、IMAX 3Dで字幕版、吹替版の順にハシゴ鑑賞。
なのに続編の本作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、2022年12月16日(金)の公開日からほぼ5週が経過した今頃になってようやく、しかもいつもなら迷わずIMAX版を鑑賞する自分が、どうして通常スクリーンの吹替2D版なんぞを、近場にいくらでも上映劇場があるだろうに、わざわざ彼方の西武池袋線大泉学園まで出かけて鑑賞したのか。
前回のT・ジョイ SEIBU 大泉訪問は、2020/10/2
現在、左目の白内障の手術が控えており、
両眼でしか視聴できない3D作品は鑑賞不可能。
2Dだったら視聴できるのに、どうしてはるばる大泉学園まで出かけたかといえば、
鑑賞2日前の1/18に久しぶりに東映アニメーション作品『THE FIRST SLAM DUNK』を観て、
そういや東映動画のある
東映アニメーションギャラリー 2003年3月29日〜2014年9月23日
同地にもコロナ禍の余波を確かめるため以来久しく行ってないし、
この映画館で映画を観たのはたしか『タッチ』(2005)が最後だっけか…。
というわけで、色々と再確認のつもりで17〜18年ぶりに『アバター』2作目を鑑賞。
『THE FIRST SLAM DUNK』がらみの展示もあって収穫満点。
『ウェイ・オブ』については色々と世間が騒がしいので心配したが、
スクリーンは小さめでももちろんデジタル上映、音響も質が高かったので、
存分に全編を堪能し、面白く鑑賞しました。
私の映画の高い評価基準
- 途中で寝落ちしない
- 思わず「うわっ!」とか「ウォッ!」っと声を上げる
- 笑いと涙がある
- 邦貨にして560億円?もの巨費を投じて製作しながら、公開初週は「Dr.コトー診療所」に1位を譲り、それ以降も『THE FIRST SLUM DANK』『すずめの戸締り』に負けて3位にとどまるなど、世界でも日本興行だけでは全く良いところがないので、「キャメロンはやらかした」「どうしてこうなった」「日本のアニメにはさすがのキャメロンでもクオリティで劣る」とイジる歪んだ論調が横行している。
- この映画は捕鯨国を蔑視しているが、かつてはアメリカだって捕鯨してたし、映画のプロモーションで来日時にイルカショーを交えたキャメロンはどうかしている。
ーー等々の無理やりこじつけの言いがかりにはひたすら呆れ、2012年あたりから感じていた日本人の総ダメダメ化に、ますます拍車がかかっている深刻状況に暗澹たる気分になる。
あのですねえ、公正な評価とは、達成できた点をまずは認め、至らない点や不具合、いわゆるツッコミどころによる値踏みや減点はその次だろうに、どうやら一生懸命、真剣に物事に取り組む人は「おやおや」「ウププ」と冷笑的に捉えるのが正解と勘違いしている人たちばっかりで、99パーセントが達成できようと1パーセントが至らないから全部ダメと断ずるバカが多すぎる!
その最たる例を挙げると岡田斗司夫で、『ウェイ・オブ』の評価は88点、『SLUM DANK』は92点で、キャメロン作品より日本のアニメを上位に位置付けると共に、「アバターの主人公は仲間の死には感傷的なくせに、敵は容赦なく殺すバカ映画。なぜみんなこのことに気づかないか」と相変わらずの奇抜見解を披露して、どうやら「さすがですね」の賞賛を期待してるみたいだけど、ほんとこの人、持論の方がバカなんじゃないの!
侵略戦争の図式とは、家族の絆が強い民間人の命が、互いに他人同士で絆が希薄な殺戮目的のみの兵士集団に奪われることであり、そうした映画のカタルシスは、正義のヒーローの命は重く、悪の兵士の命は軽くて当たり前。『アバター』の主人公の心情がバカ映画だったら、何人斬りが定石のチャンバラ映画だって、
ヒーローに弾は当たらず、ストームトルーパーにはバカスカ当たる
『スター・ウォーズ』だって
たった一人の軍隊『ランボー』シリーズ中でもとりわけ、
旧友の孫娘の復讐を果たす
『ウェイ・オブ・ウォーター』の2日後の1月20日にIMAX鑑賞した映画『RRR アールアールアール』だって、
のきなみバカ映画になりますけど?
結局同氏の話の持って行きどころは、
- 『ウェイ・オブ』の評価を下げて『SLUM DANK』や『すずめの戸締り』の評価を上げ、「前者なんか見る暇があったら後者を観るべし」論法で行くために、強引に前者を貶(おとし)めた。
- 前作『アバター』はSFオタの岡田氏自身が読み知っている小説がベースだったが、『ウェイ・オブ』はその論法で語れないので、無理やりバカ映画、ダメ映画のレッテルを貼った。
- 先取り推理を頻繁に披露し、後から(別人がまとめた)切り抜き動画で「この件は何年何月何日には見抜いて言い当てていました」と証明することで、映画興行そのものよりも岡田動画が優位になるようにマウント取ってばかり=映画興行よりも雑誌「秘宝」が優位に立とうとした「映画秘宝マウント」に似ている
- 自分が関わった人々やプロダクションの裏事情を時折暴露することで「関係者面」を気取りつつ、自分が関わった作品の徹底擁護と、知り得た情報だけから他作品をけなす風潮がある
- 映画の見方や分析が独特すぎて、他の人が同じ見解に至ることはないため、麻薬のようにこの批評動画こそが正解と勘違いするバカが頼りがちになって真似をする
- 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』で出来たこと、完遂されたことを認めて、
- その後でアラや至らなかった点を論(あげつら)うべきだろうに、
どこもかしこもエラそーに②ばっかりを取沙汰するだけなのが情けない。
ホント、つくづくダメな国になっちまったよ。
大体同じ公開日に、『アバター』続編より『Dr.コトー診療所』のテレビドラマの続きを優先する日本映画観客の映画リテラッシーの低さが実情の国で、
- 反捕鯨精神が観客の神経を逆撫でした
- 映像が綺麗なだけで心に響かない
May J.の歌や『アバター』にホントは感動しても、そうじゃないと意地を張ればいいだけで、正当な評価じゃないじゃんか。
同じ時間と労力を費やすなら、もっと建設的な意見や内容につとめて欲しいなあ。
そういうお前は?と問われそうだが、
ここまででずいぶん長くなったので続く。
ツィレヤ=岡本姫奈(乃木坂46・5期生)
いっそ岡本が吹き替えれば良かったのに…。
ハッキリ言って私は町山よりも大嫌いです!!
昔、映画秘宝でコイツが江戸木純とやっていた“日本映画縛り首”というコラムがありましたが、いや~本当に酷かったです。批評にかこつけた悪質な罵詈雑言誹謗中傷のオンパレードでした。取り上げる映画の内容よりも制作した監督やキャストへのバッシングにほぼ集中して異常なまでに攻撃していました。
特にターゲットとなっていたのは監督だと堤幸彦さん、俳優だと大沢たかおさんや竹内結子さんとかでした。もうホントに「何でここまで酷い事が言えるんだろ!?彼らに身内でも殺されたのかよ!?」と思うくらい異常な人間性に戦慄しました。
私が映画秘宝に幻滅した張本人ですよコイツは。