「特撮のDNA」ヒストリー | アディクトリポート

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本日のおつとめ

2020/9/24

 

ここからが今日の本題。

題して、

「特撮のDNA」ヒストリー

 

 

2020/9/17 東京ドームシティ Gallery AaMo

 

この記事(ウルトライベント2020-9アップデート)で紹介した、

特撮のDNA―ウルトラマン Genealogy

に実際に足を運んで、

ようやくにして本展の実態がつかめたので、

ここにリポートいたしましょう。

 

展示物は、

円谷/ウルトラ作品を時系列ごとにエリアを区切り、

ガラスケースの中には、

タイトルごとの小道具やマスクが、

可能な限り撮影に使用された実物(ホンモノ)で占められていて圧巻。

 

しかしこの催しを見ると、

「前にどこかで見たような気が」

という既視感が拭えず、

記憶をたぐると、

ウルトラマン・アート! 時代と創造-ウルトラマン&ウルトラセブン

ぽすた

 

地方巡回展でした。

*北海道旭川美術館 (2010/09/18~11/28)
*岩手県民会館 (2011/01/07~02/13)
*鹿児島市立美術館 (2011/03/30~05/08)
*福井市美術館 (2011/07/16~08/21)
*茨城県近代美術館 (2011/11/03~2012/01/15)
*長崎県美術館 (2012/01/27~03/31)
*埼玉県立近代美術館 (2012/07/07~09/02)
*高松市美術館 (2012/09/15~10/28)

 

この記事(特撮博物館/それまくる話・42)

2012年08月11日

で取りあげた、

館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技

186

 

——の二つの展覧会から、

良いとこ取りと、対象の円谷/ウルトラ作品への絞り込みがなされた模様。

 

図録を買ってようやく知ったが、

「特撮のDNA」展は、

2016年からの歴史があり

 

■「特撮のDNA」福島展 〜円谷英二から川北紘一まで 日本が誇る特技監督の軌跡

会  期  2016年8月3日(水)〜10月2日(日)

会  場  福島さくら遊学舎(福島県田村郡三春町大字鷹巣瀬山213)

主  催  福島民友新聞社/福島ガイナックス

 

■「特撮のDNA」佐賀展 〜怪獣の匠 日本が誇る怪獣キャラクター造形の歴史

会  期  2017年9月29日(金)〜11月5日(日)

会  場  佐賀県立美術館(佐賀県佐賀市城内1-15-23)

主  催  佐賀新聞社

 

■「特撮のDNA」明石展 〜平成に受け継がれた特撮 “匠の夢”

会  期  2018年7月14日(土)〜9月2日(日)

会  場  明石市立文化博物館(兵庫県明石市上ノ丸2-13-1)

主  催  明石市立文化博物館/産経新聞社/神戸新聞社

 

■「特撮のDNA」東京展 〜『ゴジラ』から『シン・ゴジラ』まで

会  期  2018年12月19日(水)〜2019年1月27日(日)

会  場  日本工学院専門学校ギャラリー鴻(東京都大田区西蒲田5-23-22)

主  催  JTBコミュニケーションデザイン/読売新聞社

共  催  大田区

 

「特撮のDNA~平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」展

会  期  2019年12月13日(金)〜2020年1月26日(日)

会  場  日本工学院専門学校ギャラリー鴻(東京都大田区西蒲田5-23-22)

主  催  「特撮のDNA」展 制作委員会

 

今回の展示は、

「特撮博物館」では一緒くただった中から、

「DNA」の従前既公開分では除外していた、

「ウルトラ」「円谷プロ作品」のみに的を絞るもので、

 

↓「特撮博物館」の展示物

とびすぺ

かとく

かおず

つぶさん

そうなると結果的に、

ウルトラオンリーの、

「ウルトラマン・アート!」に似通ったものになったというわけ。

 

↓「ウルトラマン・アート!」の展示物

kai

JTU

せぶぶ

 

 

「DNA」2020の——

 

会場で販売されていた二つの図録。

 

↓簡易版(26ページ=表紙・裏表紙含む)

 

↓本格豪華版(192ページ)

 

——展示物では何よりも、

「飛び人形」の変遷が面白く、

歴代最古にあたるセブンの飛行モデル(1967)の出来は良いのに、

 

帰ってきたウルトラマン(1971)の造形は最悪。

 

放送当時のマルイの「空とぶウルトラマン」は、

けっこう実物の飛び人形に忠実な造形だった。

※画像はこちらより。

 

次の飛び人形は「アンドロメロス」(1983)のマルスで、

造形のクオリティは帰りマン(ジャック)と大差なく、

人形なのが、ありありバレバレ。

 

グレート(1990)の飛び人形はそれが格段に向上し、

マスク造形がスーツに忠実。

 

ティガ(1996)でさらに造形が飛躍的に向上。

実物スーツと見分けがつかない見事な姿!

 

ダイナ(1997)

ガイア(1998)とアグル(共にV2)の飛び人形

———も抜かりなし。

ところが平成セブン(1998)だけは、

ティガ/ダイナ/ガイア/アグルの後にしては、出来がイマイチ。

現役時代(1967)の飛び人形を模しているのか?

 

マックス(2005)

これまた、実物スーツと見分けのつかない秀逸な出来。

 

とにかく飛び人形の造形はティガから飛躍的に向上し、

変身シーンのグングン飛び出し人形も、

たいへんに出来が良くて驚いた。

ガレージキットのフィギュア造形が撮影プロップにも影響を与えたのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうした比較は、

マスクでも可能だが、

それはまたの機会に。

 

なにしろ「特撮のDNA」は、

一見の価値はありますよ!