大混乱問題作!:映画『砕け散るところを見せてあげる』 | アディクトリポート

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この日がくるのを待ちわびましたよ!

 

6月1日から、全国シネコンが営業再開したのを記念し、

混雑緩和のためにも、いまだ新作公開とならずとも、

試写で鑑賞済みの作品をご紹介。

 

当初は5月1日公開予定だった、

『ハニーランド 永遠の谷』のレビューに続き、

今回は、当初5月8日公開予定だった、

『砕け散るところを見せてあげる』

2020/3/25 松竹試写室にて

 
鑑賞前の「きっとこういう映画だろうな」という期待値と、
鑑賞後の「なんやねん、この映画!」という失望のギャップが、
記憶の限り、最も激しい大問題作だった。
 
とはいえ、退屈な駄作ではなく、
最後まで注目して見切りはしたし、
脚本、演出、監督のSABU氏は、この原作、題材にしては全力を尽くしたとは思う。
 
やたらと長いシーンがあったり、
その間、不自然な状況が延々と続いたりもするが、
「えっ?この人の母親は原田知世じゃなかったの?」
「どうして矢田亜希子に配役が代わるわけ?」
等の鑑賞中の疑問は、
最後まで見通せば氷解するようにはなってるし、
とにかく展開に予測がつかないため、
観客のこちらはじっくり見入ってしまい、
飽きたり、眠くなったりはしない。
 
試写を観た3月25日と言えば、
も鑑賞し、
『砕け散るところを見せてあげる』が3本目だったが、
3本とも眠くはならなかった。
 
しかし『一度死んでみた』『ハニーランド』は鑑賞後に充足感があったが、
本作は何とも後味の悪い想いが残るばかり。
 
理由は原作で、
各著名人からも絶賛され、「紀伊国屋書店」「ブックファースト」「三省堂書店」など主要都市の大型書店で、
文庫売り上げ ランキング第一位が続出するなど発売時の注目度の高さが伺える竹宮ゆゆこの小説「砕け散るところを見せてあげる」
——との触れ込みながら、
まともなドラマの体(てい)をなしておらず、
途中から別の話にすり替わっているため。
 
たとえば建築士が無資格違法で、
神社のはずで建て始めたのに、
当初の建築計画とはまるで異なる、
西欧の大聖堂のような建物が建ってしまったみたいな。
↑ネタバレ画像なので小さく掲載
 
ただし、これまで一度も観たことのないような斬新作かと言えばさにあらず、
鑑賞中に思い出されたのは、
学生時代を堀北真希、先生を南野陽子、
成長後を内山理名が演じ、
他には水川あさみや小日向文世や緒形直人も出演していた、
『深紅』(2005)と言う映画だった。
 

 
 
とにかく『砕け散る〜』の鑑賞後、
「こんなんダメだろ」と思いながらプレスシートを見たら、
各著名人からも絶賛され——の例として、
伊坂幸太郎あたりが絶賛してるらしく、
今ざっとネットで調べたら、
どうやら原作の帯に推薦文を寄せていて、
 
なるほど、さもありなん
こんな破綻作を評価するところが、
いかにもデタラメ書き殴りインチキ作家の伊坂幸太郎らしい!
 
そもそも竹宮ゆゆこの原作小説作品を評じたり論ずるのが不毛なのと同様、
伊坂原作の
映画『重力ピエロ』(2009)の批評や感想が、
強化
公開中にミクシィ上でもっともらしく展開してたが、
『重力ピエロ』なんて原作にせよ映画にせよ、
真剣に論じる価値のない、
凡作・駄作・失敗作・読書や鑑賞は時間と金の無駄
だったのに、それをあれこれ論じるところからして、
作品(映画/漫画/小説他)というものを、
観る側/受け取る側もまるでわかっていない証ではないか!
 
※あくまでも私個人の感想です。
 
もうほんと、
呆れて開いた口がふさがらないというのが正直な感想です。
 
大混乱問題作!:映画『砕け散るところを見せてあげる』
 
『風の電話』(2020年1月24日公開・未見)に続き、
イオンシネマ限定公開なのも頷けてしまいます。
 
いや『風の電話』は、
『砕け散るところを見せてあげる』なんかと比べちゃ失礼ですね。
 
さらに『砕け散る〜』と他作品との比較で述べれば、
同日(3/25)に観た『一度死んでみた』の主演俳優が、
まったく別の役どころで本作にも出ていたが、
そのギャップにもショックが大きかった。
 
『砕け散る〜』の出だしは学園ものテイストで、
くしくも緊急事態宣言前に鑑賞した試写作品で残り最後の一本、
『小説の神様 君としか描けない物語』(当初は5月22日公開予定)
と舞台設定は似通ってはいたが、
『小説の神様』は『砕け散る〜』と比べたらかなりまともで、
これまた比べるのも失礼でした。
 
とにかく『砕け散る〜』を観る時間とお金の余裕があったら、
映画と同ジャンルのメディアでも、
こちらの動画で情報収集した方が、世のため人のため、あなたのためです。

2020/5/30
 
 

2020/5/31