『娘は戦場で生まれた』 | アディクトリポート

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『娘は戦場で生まれた』

2019/12/10 試写にて:京橋

2020年2月29日(土)公開

 

本ブログでは、

私の『パラサイト 半地下の家族』ギライを、

ことあるごとに何度も報告してきた。

 

『1917 命をかけた伝令』を鑑賞した際も、

「これはぜひとも多くの人に見て欲しい」

とシネコンの従業員に声をかけるも、

いきなり「見て下さい!」なんていかないから、

まずは「従業員の方も映画はご覧になるんですか?」

と尋ねたところ、

「最近見たのは『パラサイト』です」

と返答されて、思わず目をつむり、うつむいてしまった。

「こりゃアカン…(心の声)」

 

アカデミー賞3部門にノミネートされながら、

結局、最優秀賞は一つも取れなかった『ハリエット』も、

2020/2/18 試写にて

2020年3月27日公開予定

 

私的には『パラサイト』よりずっと良かった!

 

煽りを喰らって大本命の『ジョーカー』もたったの2冠で終わるなど、

とばっちりを受けたタイトルは数知れず。

 

これはおなじみ、

レッドレターメディアの

ハーフインザバッグ(「ほろ酔い気分で映画鑑賞」の意味)でも言及されたが、

 

2020/02/14

 

近年の受賞者スピーチは、

受賞作品の映画タイトルとは無関係に、

地球環境問題や政治的発言が多くてウンザリ。

 

それに対して『パラサイト』の受賞者は、

韓国人は英語がおぼつかないこともあり、

 

2020/02/11

 

その手のスピーチが皆無だったことを歓迎する庶民の声を代弁している。

 

これは『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(2009)の時にも感じたが、

gty

セレブリティが環境問題について話すと、

「おやおや」としかめ面になる庶民はどうしたことか。

(当時の宇多丸ラジオとか)

 

そこから転じて、

『娘は戦場で生まれた』にオスカーを与えれば、

受賞者のスピーチは問題の核心に触れるから、

厄介払いで…なのかも知れない。

 

いや、そういう偏見がなければ、

『パラサイト』は面白い映画らしいですよ。

 

さて、なんで長々とこの話をしたかと言えば、

私の中で今年のアカデミー賞、ドキュメンタリーの最優秀賞は、

昨年の12月10日に、『娘は戦場で生まれた』を見終わって、

絶対にこれで決まりだと確信したからでもある。

 

ところがWikiで調べたら、

受賞とノミネートは、

  • カンヌ国際映画祭のルイユ・ドール
  • 英国インディペンデント映画賞の同賞/監督賞/ドキュメンタリー賞/編集賞を受賞、音楽賞のみノミネート止まり。
——なだけで、アカデミー賞はドキュメンタリーをノミネート止まり。
 
結局『パラサイト』とはどの部門でも競うことはなかったが、
とにかく私の評価基準では、
『ジョーカー』と
『1917』と
『ハリエット』と
『娘は戦場で生まれた』の方が、
『パラサイト』よりずっと好感が持てた。
 
『娘は戦場で生まれた』の内容は、鑑賞前には何も知らない方が、
観ている間、
見終わった後の衝撃も増すので、
ここでは中身については触れませんけど、
心底、「見て良かった」と感じる内容でした。
 
ただし、この映画が伝えようとしていることが、
日本人に伝わっているかは、かなりあやしい。
 
実際に試写の後、
同じ映画をみた二人連れが、
「競争が激しいけど、アカデミー賞、穫る(獲る?)といいね」
と話し合っていた。
 
いやいやいや。
 
それだけに、
今年のアカデミー賞で『娘は戦場で生まれた』が無冠。
『パラサイト』が最多だったのが忸怩(じくじ)たる思いだが、
とにかく本作は、
「アカデミー賞を獲らなかったから見なくていい映画」
なんかではありません。
 
真価について語るとネタバレなので、
『AI崩壊』や
『ナイブズ・アウト』ですら
何回かに分けたレビューを書いたんだから、
本作についても、公開数週後にまたレビューしたいと思います。
 
必ず見てくれよな!