奇行続きのマンベイビー/ライアン・ジョンソンの事件簿 | アディクトリポート

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奇行続きのマンベイビー/ライアン・ジョンソンの事件簿

 

この前、

この記事(2202第一話「西暦2202年・甦れ宇宙戦艦ヤマト」感想)で、

日本のクリエイターでも、かなりの奇行を繰り返す人の例を挙げたが、

アメリカでもそれにあてはまる人がいて、

真っ先に思いつくのが

『スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ』(2017)

監督/脚本のライアン・ジョンソン。

マンベイビー(オトナコドモ)と呼ばれるまでになっている。

 

初めに「つきあいきれない」と悲鳴を上げたのは、

ファン以前にキャストやスタッフ。

 

ルーク役のマーク・ハミルは、

ライアン・ジョンソンが『最後のジェダイ』で描いたルーク像には納得していないと、

撮影中も、


ハミルが、「こんなのファンが許さない」と進言しても、ジョンソンは「作り手のやりたいようにやる」とガンコ。

これはルーク・スカイウォーカーじゃなく、

似て非なるジェイク・スカイウォーカーだと思いながら演じたそうです。

 

撮影後の会見でも表明し続け、

ふたりのチグハグさが『最後のジェダイ』公開後に話題になった。

 

主役のレイを演じたデイジー・リドリーは、

まだ『エピソード9』監督/脚本がコリン・トレヴォロウだった時、

その脚本を読んで、

「初めて自分(のキャラ、レイ)が、SW界の一員だと認識できた」

感動の涙を流したんだそう。

 

と言うことは彼女はライアン・ジョンソン作の『エピソード8 最後のジェダイ』では、

感動もしなければ、

自分が仲間はずれのような疎外感にさいなまれたんだろうし、

『エピソード9』の監督に『エピソード7 フォースの覚醒』(2015)の監督、

JJエイブラムズが返り咲いたと聞いて、歓喜の涙を流したとも言う

 

これも裏返せば、

『7』のエイブラムズ待遇は良く、
にょん

『8』のジョンソン待遇はひどかったことを示す。

 

うがち過ぎ」と思う人もいるだろうが、

デイジー・リドリーは『最後のジェダイ』プロモーションで、

ほとんど取材に応じていない。

素直に絶賛の『最後のジェダイ』キャストはどうやら皆無なようで…。

 

SW正史全8作に皆勤賞の音楽担当ジョン・ウィリアムズも、

『8 最後のジェダイ』のほぼ全編を音楽で粉飾した重労働に懲りたらしく、

『エピソード9』で引退表明している

 

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このように、スタッフ、キャストでも、

ライアン・ジョンソンとつきあうのに嫌気がさしたんだから、

同じ人間に対してファンが不平不満を抱き、

嫌気がさすのも当然。

 

前回、

——と書いたが、

この筆頭がたしか、ライアン・ジョンソンだった。

問題の張本人のくせに、非を認めず、

しらばっくれて事態の分析とまるで他人事。

 

これが『最後のジェダイ』公開後に、

ファンが一斉反発したことへの対応なため、

いっそう火に油を注いだわけだが、

そもそも

「脚本執筆はめんどくさくて大の苦手。

観客の半分が今までにない最高傑作と称賛、

残りの半分は、あきれて途中退席」

という映画を理想に考えており、

となると観客の共感を誘うより、

反感や敵対が念頭に置かれているし、

『最後のジェダイ』脚本は推敲ゼロで初稿そのまま、

しかもいくつかのアイディアはファンの二次創作からパクリ、

飲み代(しろ)がわりに娘を差し出した話など、共通点が多い元ネタはたしかにある。

 

『最後のジェダイ』のクリスタルフォックスも、

ポーランドの彫刻家の作品の盗作だという。

 

画像はこのページより

 

観客の反感を買うような作品作りがねらいなら、

そんなクセの強いものは独自路線でやればいいのに、

どうしてよりによって、

ファンの愛着が人一倍強い伝統作でそれをやるかね?


とはいえ、

ファンの反発や抵抗の中には、

さすがに理屈の通らないものだってある。

 

アイヴァン・オルテガは、

『最後のジェダイ』を「修正した」と小細工動画を公開。

 

私は説明だけ聞き、

「そういう問題か?もっと根本的なことだろう」といたく失望し、

動画を見通していない。

 

こいつ(アイヴァン・オルテガ)が

「直した」=フィックスと称してアップした動画はけっこうあるが、

小手先芸に過ぎず、

見るだけ時間のムダである。

 

そこで別のグループは、

『最後のジェダイ』の根本リメイク、

つまり、こんなエピソード8は容認できないから、

わざわざ撮り直して欲しい運動まで展開。

 

するとライアン・ジョンソンは、

“PLEASE PLEASE PLEASE PLEASE PLEEEEEEEAAAASE PLEASE ACTUALLY HAPPEN PLEASE PLEASE PLEASE PLEASE”

(どうぞ、どうぞ、どうぞ、どうぞ、

どーーーーーーーーーーーーーーーぞ、勝手にやって下さい。

ホントにもう、ええぜひに!)

つまり、

「そんなこと、実際にできるもんならやってみな」

と、まるで「半沢直樹」の香川照之のように、

Troll=挑発/あおり/神経逆なで/釣り/荒らしコメントを表明。

 

この頃はちょうど、

映画『ハン・ソロ』の大コケ。

プロデューサー、キャスリーン・ケネディの糾弾

彼女の采配ミスの指摘

ライアン・ジョンソンの適性が疑われ、抜擢の見なおし

 

という世論の流れが一般化し、

ライアン・ジョンソンも、

いつ次の彼のSW新三部作構想がポシャるかびくついており、

その不安とイラ立ちから、

こういう攻撃的・反発姿勢や物議を醸す発言を連発していた。

 

でもって、そもそも論だが、

旧エピソードと完全訣別の新三部作と豪語したところで、

『最後のジェダイ』のプロットもキャラクターも借り物で、

1エピソードすら完全自作でやれなかったくせに、

3本もの新SWをやり遂げられるのか?

 

はてさて、

「ライアン・ジョンソンの事件簿」はまだまだ続くんだが、

これらの経緯は日本ではまったく紹介されていないため、

ここまでを読んで、もうウンザリという方もいるんでは?

 

まさしく「マンベイビー」の呼び名にふさわしい、

きかん坊ぶりや愚かでみすぼらしい人物像に、

なんでこんな奴が…の思いと失望は募(つの)り、

これと比べると

「ヤマト2202」の副監督など、

まだおとなしい方ではないか。

 

世論はすっかり盛りあがり、

「キャスリーン・ケネディは退陣すればいいのに」

「ライアン・ジョンソンのSW新三部作なんてポシャればいいのに」

というまっとうな「いいのに」願望が、

伝言ゲームで「そうなるらしい」

「そうに決まった」

と勝手に広まっていった。

 

これにマンベイビーは大いに焦った。

 

バカなプロデューサーを計略にハメ、

好き勝手にはいじれないスカイウォーカー・サーガからあっさり決裂、

デタラメやりたい放題の新SW三部作で、

今後何年もすっかり安泰と思っていたら、

どうやら浅はかな目論見が見透かされ、

計画はご破算になりそうだ。

 

そこでマンベイビーは、シラを切り通すことにした。

 

気心の知れたファン?から、

「新三部作は進んでるの?」とのツイッター問いかけに、

(実際は具体的な動きがまったくないくせに)

「やってるさ」+パンチマーク

と根拠希薄な虚勢を張り、

これまで散々なバッシングにも認めなかった、

『最後のジェダイ』でルークを殺したことに、

初めて詫びを入れ、

ようやくにしてやっと、自分の非を認めたらしい。

 

今さら手遅れながらも

しおらしいところを示したかと思えば、

ネタバレ動画を続けて長きにわたるマイク・ゼロ(Mike Zeroh)に対し、

あからさまな嘲笑と侮辱を浴びせた。

 

その経緯は

↓この動画に詳しい。

 

この件に関する、ファンの冷めた見解はこんなもの。

 

そうこうしてるうちに、

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)のジェームズ・ガン監督が、

2008〜2011年ごろに行った不適切なツイートが問題視され、ディズニーより解雇されると、

ライアン・ジョンソンも自らのツイートをほぼ全削除という、

かえって前科を疑いかねない暴挙に出た。

 

とにかくこのマンベイビー、

やたらと神経過敏で、

あらゆることに事細かく反応するくせに、

対応の言葉は裏腹に強ぶってみせる、

せせこましさとみっともなさ。

 

SWに関わった人物で、

ライアン・ジョンソンのいかがわしさと、

人格、品格の欠如は、

あのリック・マッカラムでさえが足下にも及ばない、

rikku

空前絶後といえよう。

 

こうはなりたくない、

反面教師の見本のごとき、

見苦しい映画人である。

 

結局、SW新三部作が具体的にまったく進展しないため、

ライアン・ジョンソンもさすがに見切りをつけ、

007のダニエル・クレイグと組んで、

SWとは無関係の新作映画に着手しているらしい。

 

 

それを知って、

少しほっとしたのは、私だけ?

 

というわけで、

ライアン・ジョンソンの事件簿、

お楽しみいただけましたでしょうか?