これなら満足!『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!! 』(2018) | アディクトリポート

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『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!! 』

MOVIX三郷 2018/3/18 シアター6 E-11

 本編、たったの72分!

 

朝倉リク役の濱田龍臣は、73分と言っていた。

 

短い上映時間の理由は、

後のテレ東「ウルトラマン」枠内(土曜日9:00〜9:30)でのテレビ分割放送を、

3週で終えられるようにとの配慮から。

 

このため、

劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!
850

も、全く同じ72分。

 

だが、ほぼ1年遅れのテレビ放送に期待してはいけない。

 

『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』2016/3/12
すた

は73分なのに、テレビ未放送。

 

そこで改めて今回『きたぞ!』を観て、後日レビューもする予定だが、

時機を逸すると、新ウルトラマンにかすんで、

X(エックス)のことを、ほとんど忘れていることに驚く。

 

とにかく『劇場版オーブ 絆の力』のテレビ分割放送は、

2017/2/24 第1章 「サデスの帰還」

2017/3/3 第2章 「宇宙魔女賊ムルナウの逆襲」

2017/3/10 第3章 「新たなる世代」

の3回を実際に見てビックリ。

 

ラストはムルナウ(椿鬼奴)が息絶える(宝石化する)ところで終わってしまう。

そのため、

締めくくりの銭湯のシーンもなければ、

エンドクレジット後の、

オーブ エメリウムスラッガーも出て来ない。

これじゃあ、冒頭にゼロが出てきた意味も、

ピンチの助っ人にセブンが出てきた意味もない。

 

今回、分割放送で改めて『オーブ 絆』を見なおして思い出したのは、

以前に高校3年生の大学受験向けの小論文の添削をしたこと。

 

こっちはライター経験を積んでた(書くのが苦にならない)んで、

すぐに見抜いたが、

たとえば2000文字って、素人には書くのがキツイわけ。

 

だから、

まずは400字書いて…あと1600字。

次に800字書いて…あと1200字

——を四苦八苦で積み重ね、

規定の2000字になるとたちまち、

やった!終わった!

とばかりに、

途中過程もなんのその、

結論もおろそかに、突然ハナシが終わってしまう。

 

これじゃあ取り組みの姿勢が反対で、

理想の書き方は、

規定数の倍の4000字くらい書いて、

それを刈り込んで、凝縮された、

中身の詰まった2000字にまとめるかたち。

 

もっとも、試験時間中に、

とてもそこまでできる余裕の高3なんていないだろうけど。

 

だけど映画だったら、

それぐらいの手間はかけて然るべき。

 

ああ、それなのに、それなのに。

 

絆の力、おかりします!』を分割放送で見なおして、
123456789

これを思い出して「ちゃんとやれよ」と怒りが増すほどに、つくづくひどい脚本。

 

1/3(さんぶんのいち)までで、敵をひとしきり紹介、

2/3(さんぶんのに)までで、行方不明だったギンガ、ビクトリー、エックスの所在が明らかになり、

オーブトリニティの誕生、

最後の3/3(さんぶんのさん)で、どうにかまとめる。

 

間は軽薄なドタバタアクションでつなぎ、

全体の流れやつながりとか、次第に盛りあがるという、

ドラマならではの“うねり”も完全無視。

 

いや、それにしても、

『劇場版オーブ』って、

いかにテレビ「オーブ」のねぎらい映画とは言え、

ウルトラマン映画最大ヒット(?後述)と、

長期上映(?調査不能)だったり、

ファンのお祭り気分で、

応援上映が盛りあがったりすると、

そういう馴れ合いが作品をダメにする

という典型だったね。

 

『シン・ゴジラ』の応援上映(発声可能上映)もひどかったけどさ。

作為的で、まったく自然発生ではないという意味で。

 

『絆の力』の

↓こういうシーン(「みんなでオーブを応援だ!」)が、

作り手が始めから応援上映を見越していた証拠。

 

そういや『シン・ゴジラ』っていやあ、

なんであんな映画を、肯定的、好意的に捉えて、

応援できるのか理解に苦しむ。

 

石原さとみが「英語が堪能」っていうのも、
さとみ

ほんとに英語ができる人なら、

大ウソだと見抜けること。

 

カレシが、

Niki(ニキ=丹羽仁希)に流れたのは、

英語が達者な彼にしてみれば、

サトミングリッシュが、なっちゃいなくて、こっぱずかしいことへの拒否反応もあるんだろうな。

 

石原はホントの美人じゃないことも、

ホントの美人のNikiに流れた要因では。

 

※あくまでも私見です。

 

つまり石原さとみって、

美貌にせよ英語力にせよ演技力にせよ、

まがいもののインチキ臭さがひたすら漂うんで、

彼女が主演だった

『シン・ゴジラ』も、とてつもなくインチキ臭かった。

 

↑このツイートはたしかにスルドイが、

私は公開当時の2016年夏から、

政治家の正体を見破っているくせに、

本質は描かない庵野のズルさに腹が立ったけどな。

 

閑話休題

 

ようやく『劇場版オーブ』に話を戻すと、

公開館数がメチャ少ない

東京で10スクリーン

神奈川で8スクリーン

埼玉で9スクリーン

千葉で6スクリーン

群馬・栃木・茨城の3県で、わずか8スクリーン。

 

つまり関東全域で、

たったの41スクリーン!

 

『劇場オーブ』は、
9987
2017年3月11日・3月12日の興行通信社国内映画ランキングでは第7位、

最終興収は約2億円が見込まれていた(しょぼい…)が、

これでも上映劇場は増えないもんかね。

 

2017年3月10日・3月11日のぴあ映画初日満足度ランキングでは92.0点で第2位を記録したそうだが、

上述のごとく、私は感心できず。

 

そのため、『劇場ジード』は興収4位で、

満足度が高そうだけど信用できず。

 

さて、ようやく実際に観た感想は?

 

 

いや、感心しました。

これなら満足、なにも文句はありません。

 

(以下ネタバレ・赤字表示)

 

脚本(テレビシリーズ第14話・第15話を担当した根元歳三)が素晴らしく、

熟考と吟味、推敲の産物で、

ムダに流れる部分が皆無。

 

同じ72〜73分でも長く感じ、

途中でアクビの出た前2作(エックス きたぞ、われらの/オーブ 絆の力)とは異なり、

全く飽きず、

ドラマにどっぷりハマリ、

不覚にも涙が出た。

 

ウルトラマン映画で涙が出たのは、

『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006)
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-mebi1

以来だが、あちらが「なつかしの」郷愁涙だったのに対し、

今回は新鮮なドラマへの自然な反応で刷り込みなし。

 

オーブと

ジードという、

 

他ウルトラマンとの融合(フュージョン)が共通する2大ヒーローの共演で、

組み合わせて並べるタイプの選択が絶妙で、

↑最初に初代ウルトラマンが共通因子の2スタイルから始まり、

↑メカメカしい2態も並び、※うろ覚えなので間違ってるかも

↓ジードが思わず、「似てる!」とつぶやく2態でとどめ。

 

これはもう、ウルトラマンをよほど熟知していないとできない技。

 

脚本の根元歳三が担当したテレビ本編の14・15話と言えば、

シャドー星人クルトが主役で、

 

完全な中だるみで、正直、この両話は何度見なおしても全編を見とおせない

——と評したんだから、

『つなぐぜ!願い!!』の内容は、脚本家単独ではなく、

坂本浩一監督以下、

スタッフ総出で考えたのかも。

 

それでもなにしろ脚本がしっかりしていて、

理詰めの姿勢を崩さないのが、すばらしい。

 

ギャラクトロン軍団に手間取る朝倉リクが、

「これに手こずってるのに、その上にギルバリスがいるんだから、もうお手上げ」

という弱音には説得力がある。

 

ジードは一度変身すると、20時間あけないと再変身はできないとか、

「そんな設定、あったっけ?」

「だったらここで、リクを奮い立たせても無駄なだけじゃん」

という観客の心の声に、ちゃんとしっかり、応えてくれるんですよ!

 

『アベンジャーズ』のサノスみたいに、

『きたぞ!われらのウルトラマン』

『絆の力、お借りします』の2作に名前のみ登場で引っ張り続けるデザストロは、

いまだに未消化のままだから、

いっそギルバリスではなく、

デザストロでやってもよかった気もするけど。

 

どうやらオーブ(クレナイ ガイ)とジャグラスジャグラーは、

後継新作ウルトラマンが続こうと、

本作のように並行存続らしいから、

そっちの続きで、

デザストロはやるのかもね。

 

ウルティメイトフォースゼロは、

ゼロ以外の

ミラーナイト、

グレンファイヤー、

ジャンボット、

ジャンナイン

は、ほとんど出番がない。

 

この映画で初登場する、

ジード ウルティメイトファイナルの

「ウルティメイト」は、

ウルティメイトフォースゼロに由来するのかな、

となると、

全ウルトラマンリストに、

彼らを加える準備に、

円谷ヒーロー名鑑を始めていたのか。

 

だとすると、

またしても「よげんの書」だな

yogenn

「ってことは、ミラーマンとかレッドマンまで含め、

全円谷ヒーローリストで、また一からやり直しかよ。やれやれ…」

——と、『つなぐぜ!願い!!』を観ている全観客の中で、ただ一人感じていたが、
実際には、
ジード ウルティメイトファイナルと、

ウルティメイトフォースゼロには、


直接の関係はなかった。

「だったらなんで、こいつら出てきたの?」

かといえば、

もっぱら最後に、

とどめの内輪ウケギャグをかますためだけだった。

ふたり

 

坂本浩一監督は女性を魅力的に撮り、

映画での鳥羽ライハ(山本千尋)はなぜか若干ケバかったが、

反対に愛崎モア(長谷川眞優)は、テレビよりも魅力が増した。

スリムでトールでカッコイイ!

ウルトラヒーローズEXPO 2018

ニューイヤーフェスティバル IN 東京ドームシティで、

 

鳥羽ライハ(山本千尋さん)、愛崎モア(長谷川眞優さん)、ペガッサ星人 ペガが日替わりで出演。  

・ライハ 12月29日(金)、1月6日(土)、1月7日(日)  3日間

・モア  12月30日(土)、1月4日(木)、1月8日(月祝)  3日間

・ペガ  12月31日(日) 、1月1日(月)、1月2日(火)、 1月3日(水)、1月5日(金)  5日間

行くなら、12月29日1月6日1月7日だな。

と、完全にライハねらいだったが、

これを告知したところ、

「モアねらい」を表明する方がいて、

今にしてようやく、

その人の気持ちがわかりました。

 

遅きに失したが…。

結局「ヒーローズEXPO」には行かなかったし。

 

比嘉愛琉=アイル・サデルーナ役の本仮屋ユイカは、

さすがに一人だけ異次元のまともな演技をしていて好感が持てた。

 

「そういう、いかにもオタクやオトナ向けの作りってどうなの?

もっとメインの観客、子供に訴求しないでどうすんの?」

と思われる方もいましょうが、

さにあらず。

 

上映終了後に、

「おもしろかった」

と言う子供の声を、座席のあちらこちらから耳にした。

卑屈な応援上映より、よっぽど価値がある。

※『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』の応援上映を否定するものではありません。

 

ウルトラマン映画で子供の感想を聞いたのは、

ULTRAMAN (映画)

  $作家集団Addictoe オフィシャルブログ-rrr

の時に「コワイ」

 

『劇場版オーブ』で、

オーブトリニティ、ギンガ、ビクトリー、エックスがそろった時に、
1280

「カッコイイ!」以来。

 

思い出すかぎり、

劇場の方々(ほうぼう)から、

「おもしろかった」の讃辞があった、

初めての映画である。

 

MOVIX三郷(2005)は、

もっと鉄道駅近くにイケア(2008)やコストコ(2009)が乱立、

強敵シネコンの越谷レイクタウンのイオンシネマ(2008)もできたので、

平日は閑散としてるが、

この日は日曜日でごった返す大盛況。

 

やっぱ、子供向け映画って、

子供と一緒に見ないとアカン。

 

May J.のパンチの効いた主題歌で、

最後まで抜かりなし。


 

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