スターウォーズミレニアム・ファルコン全国版(20) 2016年 6/7 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2016-05-24)
スターウォーズミレニアム・ファルコン全国版(21) 2016年 6/14 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2016-05-31)
スターウォーズミレニアム・ファルコン全国版(22) 2016年 6/21 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2016-06-07)
ようやくの、これ(続・Aウイング)の続き。
Aウイング関連記事の第1弾は色々と不備が多く、
次の記事で、
ご指摘いただいたお二人のコメントを借りて修正した。
A-wing 全長5.4m
スタジオモデル(プロップ) 1/9スケール
mpc A-wingキット
約1/35スケール
でもって、なんだって,
ずさんな段階で記事を出してしまったのかについて。
1.時機を逸したくなかった
記事には旬(しゅん)というものがある。
1回目の記事の頃(2016年4月24日)と言えば、
英国王室の王子2人(ウイリアムとハリー)
が、『エピソード8』の撮影スタジオを訪れ、
(2016年4月19日)
そこにAウイングがあったのが判明した直後。
…なんだが、
↓正直この公開画像にはガッカリ。
超小型機だったAウイングが、中型機に様変わりしているのももちろんだが、
同機に一度も搭乗したことのないルーク役のマーク・ハミルが、
エラソーに操縦指南していることまで含め、
ニセモノ感炸裂。
↑なんやねん、この広々としたコクピット。
↓見よ、これが本当のAウイングだ!
「マジメに考えてはいけないSWメカ」として、
いずれ取り上げるつもりで、
ボチボチAウイングの写真集めを進めていた段階で、
「まだバンダイプラモまでは時間があるよな」
と油断していたので、あせった。
今ではこうしてめでたく、発売されたが。
スター・ウォーズ Aウイング・スターファイター 1/72スケール プラモデル
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バンダイ (2016-05-28)
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2.リサーチが雑だった
私はそもそも数字は苦手なので、
SWメカの寸法も、
その道の権威がきちんと計算してるんだろうと信じて疑わず、
したがって、その権威が関わっている製品ならば、
ちゃんとしてるだろうと盲目的に思い込んでいた。
だが、どうやらそうではないと気づき、
その後は検証したら、
ボロボロと不適切なデータが出てきた。
なんとも、裏切られた思い。
まるでフォルクスワーゲンや三菱自動車やスズキである。
誰にだって間違いやミスがあるし、自分だって時折やらかすから、
一度や二度だったら、ネチネチと責め立てたりしない。
ところが一事が万事ってなると、
これはもう、その職責への適性を欠いていると判断せざるを得ないのでは。
なにしろ、このブログで情報が間違ってたって、
せいぜいブログ止まりでさしたる責任があるわけじゃないが、
プラモは製品として広く一般に行き渡り、
おまけにわざわざお金を払って買っていただいてるんだから、
その責任を軽々しく考えてもらっちゃ困るんでは?
と言う思考プロセスを経て、
別に私はバンダイと利害関係もないんだし、
結局不利益を被るのは消費者なので、
ダメなものはダメと指摘することにした。
最初に検証したのはC-3POで、
↑プラモ(左)は、超合金=魂ネイション(右)のデータの使い回し。
プラモは急遽2ミリ背を伸ばすことになり、靴がビミョーに上げ底になっている。
↓写真解析とR2-D2(107.8センチ)との対比で、3POの身長は173.5センチ(概算)と判明。
次のXウイングで、
2011~2013年のドイツ人グループの綿密な検証に行き着き、
本来あるべきXウイング実機の寸法は、
●機体全長13.01メートル(42フィート8インチ)
●機体本体(主船体)の長さ11.89メートル(39フィート)
●翼水平時の全幅11.18メートル(36フィート8インチ)
●翼展開時の全幅10.42メートル(34フィート2+3/16インチ)
●着陸時の機体全高3.04メートル(9フィート11+5/8インチ)
●飛行時の水平翼状態で、全高2.45メートル(8フィート5/8インチ)
●飛行時の翼展開状態で、全高4.51メートル(12フィート9+1/2インチ)
以来、もっぱら英文データに頼って来た。
しかしここに落とし穴があった。
●アメリカ人はきわめてアバウト
●そもそも公認商品を疑ってかかる人が少ない
例のスノースピーダーの断面図?は、
パイロットを強引に収めるために、
うんと寝そべった姿勢にした努力は買うが、
この機体の先端はくさび形にすぼまっているので、
足先がおさまり切らないぐらいの察しはついた。
しかし、このページで、
詳細な解析が行われていながら、
それがさっぱりあてにならないなどとは、
夢にも思わなかった。
3.どのみち提示データは破棄する運命だった
かなり雑で急ごしらえを承知で出したのには、
どのみち否定、破棄する予定だったから。
なにしろルーカスフィルムは、
Aウイングは全長9.6メートルなどという、
根拠希薄な設定を変えるつもりがない。
もしかしたら、
あまり小さすぎる機体にハイパースペース(超光速)航行機能があるのは…
って見地からかも知れないが、
そんなの、映画『ジェダイ』自体の否定じゃないか。
プロップ(スタジオモデル)の、
コクピットとパイロットの比率を算定基準としないのは、
人形には首振り機構がついていて、
劇中でその動作がわかるように、大きめに作られているから、
なんだそう。
これにより、
スノースピーダーも、
ツインポッド・クラウドカーも★——
どうやって乗り込むのかも不可解な、
クラウドカー〈ストームⅣ〉
——★人形の頭部から機体全長を算定してもムダとなった。
というわけで、
コクピットの人形頭部から寸法を割り出した、
Aウイングの全長5.4メートルは、
あくまでも参考値にとどめるしかない。
4.恣意的な誘導の結果
「恣意的(しいてき)」とは、
気ままで自分勝手なさま。論理的な必然性がなく、思うままにふるまうさま。
「―な判断」「規則を―に運用する」
つまり現東京都知事や現総理とされる、なりすまし詐欺犯たち(=本来その職責についているはずがないのに、居座っている)と同じやり口で、
自分でもさすがに
「Aウイングの全長が12フィート≒3.7メートルなんて小さすぎんだろ」
と気づいていながら、
話の流れで、あえて珍説を支持してしまった。
たとえば前に、
Yウイングのコクピット部は、
4.5~4.6メートル≒15フィートと算定済み。
(全長17メートル≒56フィート想定の場合)
↓このマットペインティングを見れば、
Yウイングのコクピットブロックと、
Aウイングのどちらが大きいかは一目瞭然。
したがってAウイングの全長は、
4.6メートル以下なんてありえない。
そもそもルーカスフィルムが長年にわたって固持する、
全長9.6メートル説の根拠は?
↓ラルフ・マクォーリーのプロダクションペインティングでは、
かなり大型の機体で、『エピソード8』版に近いので、
たぶんこれではないか。
というより、他には思い当たらない。
しかしデザイナーの設定どおりにスタジオモデルが作られることは稀(まれ)なので、
平面設定を基準にするのはキケンである。
タイ・ファイターがずっと小さめに設定されていたのも、
↓ジョンストンの作図による、この二面図/一部図解が原因。
こんなもん、参考にしちゃいかん!
↓忌まわしき過去の歴史に後退してはいけない。
↑(左)ケナー社のタイ・ファイター初版。1978年製
(中)ハズブロ社の「反乱者たち」の尋問官用タイ・アドバンス。2014年製
(右)ハズブロ社の改良版タイ・ファイター。2003年製
↓ファインモールド版(左)よりは改善されても、まだ突き抜けが足りないバンダイ版(右)公称1/72スケール(実際は1/86スケール)プラモ。
画像はこちらより。
ジョー・ジョンストンは、
Aウイングのデザイン画を、
↓知る限り後方から捉えた1点しか描いておらず、
スケール算定の手がかりにならない。
しかし速度比較表では、そこそこな対比で各機が描かれ、
ファルコン=213ピクセル
Bウイング=94ピクセル
Aウイング=35ピクセル
Xウイング=74ピクセル
Yウイング=80ピクセル
なので、
Xウイングを基準の13メートルにすれば、
ファルコン=37.42メートル(34.75メートル)
Bウイング(垂直飛行時の全高/水平飛行時の全幅)=16.5メートル
Aウイング=6.15メートル
Yウイング=14メートル(17メートル)
( )内は、実際の寸法=スタジオモデルが算定基準。
正確な作図ではなく、描き殴った割には、
そこそこイイ線行ってるんじゃないか。
なにしろ『ジェダイ』の制作現場に、
Aウイングの厳密なサイズ統一規定がなかった。
リチャード・エドランドの「シネフェックス」記事によれば、
「例えばスタンダードのXウイングは、長さ18インチ≒46センチだが、あるショットには、もっとカメラが寄れるように、4フィート≒122センチのモデルが使われている。
とはいえXウイングは、モデルのサイズに関係なく、2フィート≒61センチ(円盤部の直径)のファルコンに釣り合う大きさに見えなければならない。
これはAウイングにも言えることで、設定上はXウイングの半分のサイズだが、モデルはXウイングよりも大型だ」
というわけで、ILM社内での認識では、
AウイングはXウイングのハーフサイズ、
全長13メートル÷2だから、
約6.5メートル見当だったらしい。
これなら、先ほどの速度チャートにも合致する。
ここに来て、映画の制作現場からは、
Aウイングの大きさ算定の手がかりが尽きてしまった。
他にないものか…。
あった!
これはスペースモンキー(Spacemunkie)氏が、
ケナー/ハズブロ社の1/18スケールフィギュア用のビークルを大改造し、
スタジオモデル風に仕上げる制作途中の写真。(2010年)
こちらが完成写真(2010年5月)
黒バックはスタジオモデル。
外形寸法は玩具のまま。
1985年にケナー社から初版「DROIDS」箱で発売、
1997年にハスブロ社からケナーブランド、「POTF」箱でパイロットつきで再版、
2003年にハズブロ社から「サーガ」箱、ターゲット限定でグリーンの機体が、
2008年にハズブロ社から「レガシー」箱、ウォルマート限定で、グリーンリーダー、アーヴェル・クライニッドつきで、コクピット改修版が、
——と、都合4回発売されたが、
基本形状はずっと変わらず。
パイロットとコクピットの比率は、
↓こんな感じで、
プロップよりも自然かも。
これはこれで、なかなかイイ感じ。
それに比べて…
このラクラク、ゆったりかげん。
王室向けの特別ゴージャス仕様かっ!
ケナーのAウイングの発売は、『ジェダイ』公開から2年も遅れ、
生産数も少なく、
その希少価値から、これのみを重点的に集めるコレクターさえ存在する。
ダン・フラーリダ(Dan Flarida)氏の、
オリジナルAウイング・コレクション。
発売こそ後回しにされたが、
SWトイは『ジェダイ』公開までは超絶人気だったため、
Aウイングは、
初期ラインナップのXウイングやタイ・ファイター、
あるいは『ジェダイ』時発売の大型機Yウイングや巨人機Bウイングのように、
寸詰め(小型化・縮小)の必要もないので、
スノースピーダー同様、プロップや
↓実大セットよりも、大型の機体に設計されている。
しかして、その寸法は?
ケナーのAウイングは、全長12.2インチ。
フィギュアは1/18スケールだから、
12.2×18=219.6
219.6インチ≒220インチ≒5.6メートル
トイビークルからの算定だと、
Aウイングは全長5.6メートル。
ただしフィギュアは1/18でも、
ビークルは1/20スケール疑惑(※調査中)があるので、
12.2×20=244
244インチ≒6.2メートル
Aウイングは全長6.2メートル説も捨てがたい。
そこで別の試算。
全長6.25インチのmpcキットは、
全長5.6メートル(約220インチ)設定なら、
219.6÷6,25=35.136
1/35スケールときわめて妥当。
全長6.2メートル(244インチ)設定なら、
244÷6,25=39.06
約1/40スケールと、いくぶんアヤシイ。
とにかくバンダイのAウイングは、
ルーカスフィルムが9.6メートル設定をゆずらないため、
1/72スケール表示、
全長133ミリで製品化、
同スケールの小さなパイロットフィギュアもついている。
133ミリは、
Aウイングがホントは全長5.6メートルだとしたら、
5600÷133=42.105......
1/42スケール。
Aウイングがホントは全長6.2メートルだとしたら、
6200÷133=46.6165......
1/47スケール。
だがそもそも9.6メートル設定にはなんの根拠もないから、
近いところを取って、
それぞれ
1/43スケール(全長5.6メートルなら)、
1/48スケール(全長6.2メートルなら)
と捉えるべきだろう。
実際にモデグラ7月号の作例では、
どろぼうひげ氏も、迷わずパイロットフィギュアを1/48に交換し、
実質上の1/48スケールキットとして完成させている。
↓今号は記事内容、作例の完成度、誌面構成と三拍子そろった、出色の出来でした!
これは裏技として、バンダイも非公式ながら意識しているのでは?
というのも、この記事に貼り付けた動画の4つのうち3つが、
付属する謎の人型プレートに言及しているが、
説明書にはなんの説明もない。
開発陣だって、
9.6メートルのAウイングなんて、バカげてるのは重々承知。
それを1/72スケール対比の人型でさりげなく示し、
ささやかな抵抗を試みたのかも知れない。
(※憶測に過ぎず、裏付けはありません)
なにしろ1/43のフィギュアはなかなか入手がムズカシイので、
1/48でやむをえないとして、
次は完成後に並べる他のメカの選択も重要。
バンダイのスケール表示が1/72だからといって、
同社の1/72キット、XやY,タイシリーズと並べるなんて、もってのほか。
Aウイングも激しく表示スケールと逸脱しているばかりか、
他のキットも、のきなみ微妙にスケールがズレているから、
並べても奇異なだけで、
互いに引き立たないこと、このうえなし。
だったら、Aウイングのホントのスケールにより近い、
同社の1/48スケールと並べればいいかというと、これまた違う。
Xウイングは事実上の1/50だし、
スノースピーダーは厳密な1/48なのに対し、
Aウイングは、1/43がより適正。
かろうじて、AT-STが事実上の1/44スケールなので、
ほぼつりあうはずだが、
スピーダーにせよAT-STにせよ、
そもそもAウイングと同じ場所に居合わせる状況がない。
そうなると、1/43スケールの他社キット、
mpcの最初のXウイングか、
同社のベイダータイ、
デアゴのファルコン(すべて実質1/43スケール)と並べるしかないようです。
スターウォーズミレニアム・ファルコン全国版(23) 2016年 6/24 号 [雑誌]
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デアゴスティーニ・ジャパン (2016-06-14)
そんなこんなで、
バンダイのAウイングが、
このサイズでこのスケール表示になっているのは、
ルーカスフィルムのゴリ押しで、
バンダイのせいじゃないし、
いつものことだが、
キット単体での完成度は文句のつけようがないのに、
同シリーズの他キットと並べた途端に
バランスが大きく崩れて破綻する
ので、
○パイロットをすげかえる
○並べるキットを選ぶ
——の2点さえ押さえれば、
スノースピーダー同様、
スター・ウォーズ スノースピーダー 1/48スケール プラモデル
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バンダイ (2015-05-30)
売り上げランキング: 1,422
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いやそれ以上に、
「マジメに考えてはいけないSWメカ」を、
よくぞここまでと誉め称えるべき、
名作プラモと言えるだろう。