空と風と川の流れを. -26ページ目

空と風と川の流れを.

 空と風と川の流れを求め,素の自分を表現できたら良いなと.

 先週、先々週と全く頭が働くなった。つまり仕事が進まなく成った。職業柄、これはまずい。そうなると、そのような状態に怖さと併せて心がどん底に向かっていく。そんな二週間だった。結果が出ていないので仕事をしなければならないし、仕事をしたい気持ちもあったのだが、ここで一度リフレッシュするほうが良いだろうということで、再びあの川へ。ノースカロライナのチェロキーの川へ。前回釣りに出かけたのが四月末だった。もうすでに六月末。二ヶ月も開いてしまった。

 自分自身、二泊三日で釣りにいくことが多い。それは仕事での材料のメンテナンスが三日以上空けることができないからである。毎度、出発前には一度職場に行って少し作業する。

 

 今回はテントキャンプにした。昨年秋に購入したスノーピークのアメニティードームMをまだ一度も使ったことがなかったので今回はそれを使うことにした。

 

 もう何度目だろう。この川に来たのは。6回目か。

 ここまでの道中、チェロキー市内に入ってからの町並みと風景、そして川。

 いつものことであるが、この場所にくると、頭の中でPat Methenyの"From this place"という曲が流れてくる。

 また、来たな。と思いながら釣りの準備をする。

 

 川に立った。しばらく風景を見つめる。いつ来てもいい川だと思う。少しずつ、心の中の嫌なことが消え、楽しい気持ちが、これもまた少しずつ湧き上がってくる。

 川面を眺め、飛んでいる虫の大きさと色を確認する。なんだ、また小さい白いカゲロウしか飛んでいない。白ー白か。先に結ぶ毛鉤と枝針に結ぶ毛鉤を決める。

 

 しかし、釣れない。アタリもない。水量は十分。時は六月。時刻は5時。まだ陽は高く気温も高い。気圧計をみると丁度ピークにきている。気圧が高いと魚は水面に出てきてくれない。アメリカでは夕方五時頃がもっと日差しが強く気温も上がる。なんだそういうことかと納得。

 それでも何度か毛鉤を流していく。一尾、小さいニジマスがかかった。

 川では白いカゲロウは目に付きやすい。しかし実際は黒や茶色など見えにくい虫もいる。見えないだけだ。時は夏。毛鉤を変える。枝針に黒いカナブンフライに交換。昨年のこの時期、この毛鉤でいい魚を釣った。

 すると、すぐに一尾かかった。今度はそのカナブンフライにがっちり食いついている。だが、小さいニジマス。サイズが出ない。

 一日目はこれで終わり。五時間の運転してきたあとだ。無理はしない。

 だがしかし、今年4月からはじめたYouTubeに載せる釣り動画を作っているのだ。大きい魚で躍動感のある動画を録りたいところ。明日はなんとかなるだろうか。。。

 と思いながらキャンプ地に戻る。

 初日の夕食はいつも肉蕎麦。自宅から牛肉のしぐれ煮を持ってきて、蕎麦を茹でて乗せて食べる。なんでこないに美味いんだろ、我ながら思う。

 

 次の日も同じ。どうもいい魚が出ない。GoProの録画ボタンを押して、ここぞというポイントで釣りをする。魚が来なければ録画を停止する。録りっぱなしにするわけではない。この繰り返しだが、魚がかヒットすればいいのだが、魚が来ないと録っては停止する、この繰り返しになる。

 昼休憩を跨いでまた同じ繰り返し。それほど良い魚は最後まで釣れなかった。

 

 よく考えてみると、

 例えば、大きい魚が釣れてダイナミックな動画が録れたとする。すると次もそんな動画を求めてしまう。だが、釣りというものはそういうものではない。良いときもあれば良くないときもある。

  逆にいうと、良い動画を録りたいがために、大きい魚、いいロケーションなど、どんどんエスカレートしてしまうのだ。そういう”絵”を求めるあまり、動画はストレスになってしまう。あまり良くないなと。では、そもそもなんのために動画を作っているのだとも考えてしまう。あまり動画作成に気負うのは良くない、と思うことにした。プロのYouTuberでもないんだし。テキトーにやればいいのだ。

 そう思いながら、二日目の夜になった。

 キャンプ飯については事前にあれやこれやと考える。実現可能なもの、美味しいもの、ハズレないもの、っていう感じで。

 今回はすき焼きにした。

 

 三日目の朝、やはり山の朝は肌寒い。朝のコーヒーを淹れる。やはりキャンプ朝一のコーヒーはたまらない。この一杯のためにキャンプしているようなものだ。

 だが、その後、急に雨になった。しかも雷を伴う集中豪雨になった。釣りどころではない。

 土砂降りの雨の中、テントを撤収、車に荷物を積み込む。

 シャワーを浴びて車に戻ってくると雨が止んだ。さあ、釣りにいこう。昼まで思いっきり釣りをするぞ、と思いつつ、車を発進させるとバッテリーがあがってしまっていた。バッテリーがやばいということはわかっていたが、まさかこのタイミングで・・・。

 隣のキャンプサイトに居た人に声をかけたところ快く助けてくれた。なんとかエンジンをかけることができた。この隣人、良い人だった。

 すぐに近場のカー用品店を検索してバッテリーを買いにいった。

 しかし、最近の車はコンピューター制御だからディーラーで交換してもらうほうが良いといわれたので、緊急時の対策としてジャンプスターターという電源装置を買った。

 まだ、釣りを諦めきれない気持ちがあった。カー用品店からもう一度川に戻ろうとハイウェイを走らせているとまた雨になった。そこで気持ちが折れた。

 こういうときもあるさ。。。

 そう思いながら帰路につくことにした。

 ところが、金曜日から来週火曜日にかけては独立記念日の週末。多くの人がキャンプなどバケーションを取る。ハイウェイはあちこちで大渋滞だった。

 どんどん渋滞が長くなっていく。そうなるとバッテリーが途中で落ちないか心配になってくる。

 案の定、あと自宅まで二時間半ぐらいの場所で休憩を取った地点でバッテリーがまた落ちた。腹立つことに買ったジャンプスターターをつないでもエンジンがかからない。無駄遣いか!と思い、もう怒りさえ思わない。落ち込むだけ。

 そうこうしているとまた親切な人が声をかけてくれて、その人の車とケーブルでつないでくれて何とかエンジンをかけることができた。ほんと、アメリカ人って旅人に対して親切な人が多い。

 、もう悩んでいられない。ボルボディーラーに電話して、バッテリーをディーラーでなく用品店で買って交換した場合なにか問題あるのかと尋ねたが、大丈夫だということだったので、その場所から一番近いカー用品店を探してバッテリーを買った。だが工具がない。その店の店員さんに助けてもらいながらなんとか交換できた。快適になった。もう心配もなくなった。

 結局のところ、通常五時間のところを九時間もかけて帰宅した。そんなもんだ。いろいろあるさ。

 

 さあ、動画をどう編集しようか。。。今回はしょぼいなぁ。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 YouTube動画で視聴者数と人気を得るためには、毎日動画投稿が最も重要だそうだ。もちろん内容も価値あるものであることも重要であるが、毎日動画を投稿することで継続的に視聴者の関心を絶やさないことが大事なのだろう。

 自身も釣り動画を作り始めたのはいいが、毎週のように釣りに行けるわけではない。せいぜい着きに一度であるが、先月は一度も釣りにいく時間を作ることができなかった。

 実は、その実際の釣り動画の間に毛鉤作り(タイイング)の動画を自身のYouTubeチャンネルに上げている。

 

 

 

 

 今のところ合計6本の動画を載せている。

 自分はプロの毛鉤巻き師ではないし、自分より上手な人はたくさんいるのは知っている。毛鉤巻きで最も大切なのはフックに取り付ける際の材料の扱いであるが、そこはあまり詳しく撮影していない。『毛鉤作りというのはだいたいこういうもんだよ』という雰囲気ぐらいわかってもらえる程度にとどめている。

 それは教えるのが嫌なのではなくて、内容として”くどく”なるのを避けているだけなのだが。もちろん、質問があればちゃんと対応するつもりではあるが、いまのところ一つも質問はない。

 それと、できるだけ実践的で有効な毛鉤を紹介していくつもりではあるが、そうなると、実際の釣りに使う毛鉤は限られてくるので、いつかこのネタも尽きるだろうなとは思う。

 観てやってください。

 

 

 

 

 ストレスが溜まりに溜まってメンタルが限界に達してからやっとの思いで釣りに行くことができた場合と、比較的仕事が空いていて時間がありそうな状態で釣りに行く場合とではどちらがその後の仕事や日常に良い影響を得ることができるのだろうか。

 4月初旬の前回の釣りでは、前者の状態だった。今回は、前回の釣りから三週間しか経っていない。上司も出張中。だが、来月からは予定が詰まっていて釣りに行けそうにない。というわけで仕事から抜け出して釣りに出かけた。職場の他のメンバーは仕事をしていることに対してのわずかな罪悪感と、また釣りにいく自分自身の自堕落さにを感じつつ。まあいいや、と思い割り切って行った。再びノースカロライナ州チェロキーの川へ。

 

 5時間の運転にもずいぶん慣れた。キャンプ場のオフィスでチェックイン手続きをしてから荷物を下ろしてすぐに釣りに向かった。

 それほどフラストレーション、ストレスを溜め込んでいに状態で釣りに行ったからなのか、終始気分は穏やかだったように思う。体力も消耗しきっていない状態で釣りにいくのだから足取りも軽い。


 川の水量は前回と比べて随分上がっていた。おそらく前日に雨が降ったのだろう。適当な考えで釣りに来たものだから。天気さえも調べて来なかった。

 一日目は、小さい魚ばかりがパタパタと数えきれないほど釣れた。本来なら大きい魚が来ないことに卑屈に思えただろうが、今回は小さい魚に微笑ましく思いながら「ありがとう」なんていう気持ちが湧き出てくる。四月の前半と最終週では魚の反応が全く違う。季節の移ろいと本格的な釣りシーズンに入ってきたことを感じる。

 

 二日目は朝から雨降っていた。レインジャケットを着て釣りをできなくもない程度の雨。それでも釣りをしていると全身がずぶ濡れになるであろう程度の雨。どうしたものかと思いながら朝から度々空を眺めていた。雨がかなり小ぶりになってきたところで、さあ川に行こうと思うとまたすぐに雨足が強くなる。そんなことが繰り返されるともう今日はいいやと思ってしまう。結局のところ二日目は朝からずっとコーヒーを何杯も点て、飯作りを楽しみながらキャビンで一日過ごした。

 なにをするわけでもない。ただ、一日、キャビンのベッドでゴロゴロしながら過ごした。

 

 三日目。雨は止んだ。昨夜の雨で川はかなり増水しているだろう。それでも最終日なのだからお昼までは釣りをしようと決めて、早々に片付けてチェックアウトを済ませて川に向かった。

 三日目は金曜日だった。要所要所のポイントには必ず車が止まっている。釣り人が先に入っているのだ。

 それでも、自分が最も得意としている場所には車が停まってなかったのでそこで釣りをすることにした。

 

 動画を撮影しながら釣りをする。大きいのが一発欲しいところ。

 しかし、まったく魚の気配がしない。嫌な予感がする。ゼロで帰るのか?

 そんな状態で2時間ほどただ毛鉤を投げては流すだけの時間帯が続く。

 

 しかし、突然、空気が変わったような気がした。自分でも言葉では言い表せない。アタリがあったわけでもない。強いて言うなら、突然、空気の重さが加わり、周囲の風景と川が突然やや暖かみのある色に変わったような気がした。来る。釣れる。理由もなくそう感じた。

 そう思った途端、突然アタリがあった大きい魚だった。ラインが張っているのだが、びくとも動かない。そしてそのうち首も振り始めた。だが、しかし、バレてしまった。そしてそれからもどんどんアタリが出始めた。小さい魚も毛鉤をひったくっていく。

 そういう時間が15分ほど続いたところで、今度は大きいアタリがあった。今後はガッチリ食っている。左の口角あたりにガッチリと毛鉤が食い込んでいるのがわかる。メスのニジマスであることがわかる。

 10分強やりとりしたところでその魚はネットに収まってくれた。

 良い魚だった。元気もよかった。

 二日目はともかくとして、体力がある状態で釣りをするほうがええのかなぁ。

 気分がよかった。実際短時間しか釣りをしていないが、とにかく満足した。

 

 次、釣りに行けるのはいつになるかな。。まいいや。