Ditched from work, went fishing. | 空と風と川の流れを.

空と風と川の流れを.

 空と風と川の流れを求め,素の自分を表現できたら良いなと.

 ストレスが溜まりに溜まってメンタルが限界に達してからやっとの思いで釣りに行くことができた場合と、比較的仕事が空いていて時間がありそうな状態で釣りに行く場合とではどちらがその後の仕事や日常に良い影響を得ることができるのだろうか。

 4月初旬の前回の釣りでは、前者の状態だった。今回は、前回の釣りから三週間しか経っていない。上司も出張中。だが、来月からは予定が詰まっていて釣りに行けそうにない。というわけで仕事から抜け出して釣りに出かけた。職場の他のメンバーは仕事をしていることに対してのわずかな罪悪感と、また釣りにいく自分自身の自堕落さにを感じつつ。まあいいや、と思い割り切って行った。再びノースカロライナ州チェロキーの川へ。

 

 5時間の運転にもずいぶん慣れた。キャンプ場のオフィスでチェックイン手続きをしてから荷物を下ろしてすぐに釣りに向かった。

 それほどフラストレーション、ストレスを溜め込んでいに状態で釣りに行ったからなのか、終始気分は穏やかだったように思う。体力も消耗しきっていない状態で釣りにいくのだから足取りも軽い。


 川の水量は前回と比べて随分上がっていた。おそらく前日に雨が降ったのだろう。適当な考えで釣りに来たものだから。天気さえも調べて来なかった。

 一日目は、小さい魚ばかりがパタパタと数えきれないほど釣れた。本来なら大きい魚が来ないことに卑屈に思えただろうが、今回は小さい魚に微笑ましく思いながら「ありがとう」なんていう気持ちが湧き出てくる。四月の前半と最終週では魚の反応が全く違う。季節の移ろいと本格的な釣りシーズンに入ってきたことを感じる。

 

 二日目は朝から雨降っていた。レインジャケットを着て釣りをできなくもない程度の雨。それでも釣りをしていると全身がずぶ濡れになるであろう程度の雨。どうしたものかと思いながら朝から度々空を眺めていた。雨がかなり小ぶりになってきたところで、さあ川に行こうと思うとまたすぐに雨足が強くなる。そんなことが繰り返されるともう今日はいいやと思ってしまう。結局のところ二日目は朝からずっとコーヒーを何杯も点て、飯作りを楽しみながらキャビンで一日過ごした。

 なにをするわけでもない。ただ、一日、キャビンのベッドでゴロゴロしながら過ごした。

 

 三日目。雨は止んだ。昨夜の雨で川はかなり増水しているだろう。それでも最終日なのだからお昼までは釣りをしようと決めて、早々に片付けてチェックアウトを済ませて川に向かった。

 三日目は金曜日だった。要所要所のポイントには必ず車が止まっている。釣り人が先に入っているのだ。

 それでも、自分が最も得意としている場所には車が停まってなかったのでそこで釣りをすることにした。

 

 動画を撮影しながら釣りをする。大きいのが一発欲しいところ。

 しかし、まったく魚の気配がしない。嫌な予感がする。ゼロで帰るのか?

 そんな状態で2時間ほどただ毛鉤を投げては流すだけの時間帯が続く。

 

 しかし、突然、空気が変わったような気がした。自分でも言葉では言い表せない。アタリがあったわけでもない。強いて言うなら、突然、空気の重さが加わり、周囲の風景と川が突然やや暖かみのある色に変わったような気がした。来る。釣れる。理由もなくそう感じた。

 そう思った途端、突然アタリがあった大きい魚だった。ラインが張っているのだが、びくとも動かない。そしてそのうち首も振り始めた。だが、しかし、バレてしまった。そしてそれからもどんどんアタリが出始めた。小さい魚も毛鉤をひったくっていく。

 そういう時間が15分ほど続いたところで、今度は大きいアタリがあった。今後はガッチリ食っている。左の口角あたりにガッチリと毛鉤が食い込んでいるのがわかる。メスのニジマスであることがわかる。

 10分強やりとりしたところでその魚はネットに収まってくれた。

 良い魚だった。元気もよかった。

 二日目はともかくとして、体力がある状態で釣りをするほうがええのかなぁ。

 気分がよかった。実際短時間しか釣りをしていないが、とにかく満足した。

 

 次、釣りに行けるのはいつになるかな。。まいいや。