情熱と努力、そしてイメージ力。先回までに述べたように、「知恵の蔵」の扉を開け「叡智の井戸」の水を汲み上げるための必須要素として、稲盛和夫が挙げているものです。
さらにもう1つ稲盛は、「考え方」というキーワードを提示しています。
「考え方」とは「心のあり方や生きる姿勢、これまで記してきた哲学、理念や思想」であると説明しています。
これらのいくつかの概念の関係を、稲盛は、技術者らしく次のような数式で表してます。
【人生の方程式】 人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
これまで述べてきた情熱や努力、そしてイメージ力は右辺の熱意と能力の中に含まれると考えられます。
右辺はすべて掛け算なので、どれか1つが0点であれば、他の要素がどんなに高くても、仕事の結果はゼロになってしまいます。
「考え方」や「熱意」が素晴らしくても、能力が足らなければ、印籠のない黄門様のようなもので、思うような結果を出すことはできません。
「人生の方程式」の中で最も重要な要素が「考え方」であると稲盛は主張しています。なぜならば「考え方」には、マイナス点があるからです。
つまり「熱意」と「能力」が0点~100点の範囲の値になるのに対して、「考え方」は、マイナス100点~プラス100点までの幅があるということです。
「考え方」がマイナスの場合は、熱意や能力が高いほど、不幸な結果をもたらすということにもなります。
稲盛によれば「考え方」の点数を上げる要素は、{感謝の心、協調性、思いやり、優しさ、利己的・強欲でない…}等で、簡単にいえば、「良い心」ということに他なりません。
「熱意」や「能力」は、方向性をもたない数値であるのに対して、「考え方」は、[良い:悪い]という価値観が問われているということでもあります。(完)
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□書籍のご紹介
『生き方』- 人間として一番大切なこと
稲盛和夫著/サンマーク出版
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