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[黒柳徹子さんも実践 人間に適した睡眠パターンは「二度寝」だった?]

(All About  2017年11月26日)

夜の睡眠はまとまって長時間とることが当たり前だと思う人も多いでしょう。
しかしそれは、本当なのでしょうか?
人間本来の眠り方について探ってみました。


2017年に84歳となった黒柳徹子さんは、「徹子の部屋」などのテレビや
舞台で活躍し、執筆や社会活動まで行っているバイタリティあふれる女性
です。
彼女はこれまで仕事が終わった後も、自宅でデスクワークやテレビの番組の
チェックなどを行い、朝の5時ごろからお昼まで眠っていたそうです。

ところがここ数年、生活パターンを一新しました。
きっかけは、「午後10時から午前2時の間に、成長ホルモンがたくさん出る」
という話を聞いたことです。

成長ホルモンは、子どもだけでなく大人にも大切なホルモンです。
成長ホルモンは、深く眠っている間に大量に分泌されて、全身の細胞を
メンテナンスしてくれます。

普通の人なら、成長ホルモンをしっかり浴びるために、午後10時から朝まで
眠るのでしょうが、黒柳さんの新しい眠り方は少し変わっています。
まず、帰宅したら顔だけは洗って、すぐに眠ります。
その時刻は、だいたい午後10時。
そのあと、午前2時ごろに一度目覚めて、3時間ほどデスクワークをします。
一仕事終えたら、温かい牛乳を飲んで再び眠りにつきます。


長い時間まとめて眠ることを、「単相性睡眠」あるいは「単相睡眠」と
いいます。
黒柳さんのように2回に分けて眠ることは、「分割睡眠」と呼ばれています。

若い人は眠る力が強いので、一度に長時間眠れます。
しかし、高齢になると「睡眠力」が衰えてくるので、夜中に目覚めることが
増え、再び眠ろうとしてもなかなか眠れなくなります。
実は高齢者の中には、分割睡眠をとっている人がかなりいるのです。



<分割睡眠こそ自然な眠り方?>
私たちは、夜はまとめて長時間眠ることが、当たり前だと思っています。
しかしそれは、本当なのでしょうか?
実は、分割睡眠こそが本来の眠り方ではないか、という研究があります。

500以上の分割睡眠に関する文献を調べたある歴史家は、昔の人が夜中に
起きだして活動していたことを指摘しています。
トイレに行ったりタバコを吸ったりするだけでなく、近所へ出かけて友人に
会うこともありました。

このような分割睡眠の習慣は、街灯や家庭内照明の発達によって1920年代に
行われなくなり、人々も忘れ去ってしまいました。


電灯が普及する前と同じように毎日14時間、暗闇の実験室で1力月間生活
すると、分割睡眠になることも分かっています。
実験の参加者は、4時間眠ると一度目を覚まし、1~2時間起きていて、
その後また4時間眠るというパターンを示しました。


夜中に目が覚めることに悩んでいる人や、夜の早い時間帯に眠くてしようが
ない人は、単相性睡眠にこだわらず、4時間睡眠を2回とる分割睡眠に挑戦
してみてはいかがでしょうか。




(文:坪田 聡)





http://news.livedoor.com/article/detail/13944013/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[妊娠と歯の喪失との関連性がデータで明らかに]

(HealthDay News  2008年6月3日)


「子どもを産むたびに歯を1本失う」という古くからの言い伝えはある点では
事実のようだ。
女性が子どもを多く産めば産むほど、歯を多く失う傾向が高まることが米国の
研究で明らかになった。


米ニューヨーク大学疫学助教授のStefanie Russell博士は、第3回米国民健康
栄養調査(NHANES III)で1回以上の妊娠を報告した18~64歳の女性
2,635人のデータを検討。

その結果、大規模で不均質なサンプルにおいて妊娠と歯の喪失との関連性が、
すべての社会経済的レベルの女性に認められることが明らかになった。


同氏は、妊娠および出産に伴う、下記のような生物学的および行動上の特定な
変化が、歯を失う原因ではないかと考えている。
  ・妊娠は女性の歯肉炎(歯茎の炎症)の発生傾向を高める。
     妊娠を繰り返すほど、歯肉炎発生の頻度が高くなり、
     歯を失う原因となる。
  ・子どもを産むことによる経済的懸念から、歯科治療の
     タイミングが遅れる。
  ・子どもの世話のために、自分の歯科衛生に費やす時間が減少する。


Russell氏は「妊娠と歯の喪失との特異的な理由に関してはさらなる研究が必要
だが、複数の子どもを持つ女性は、口腔衛生に特に気を配るべきだろう。社会
全体としては、子どもがいる女性は歯科治療を受けるのが大変だという理解を
深めることが重要。歯科医に行く時間を与えるなど、簡単なことで構わない
ので、彼女らをサポートすべきである」と述べている。

研究結果は、米医学誌「American Journal of Public Health(公衆衛生)」
オンライン版に5月29日掲載された。





http://www.healthdayjapan.com/





 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[妊娠時 歯の手入れ入念に]

(元東京医科歯科大学教授エッセイ)
(讀売新聞  2008年5月23日)



以前、今は亡き父親と母親の総入れ歯を作ったことがある。
今思えば私の最後の親孝行であったかもしれない。
しかし、身内の治療ほどやりにくいものはない。
お互いに甘えがでて、ああだこうだと言い合い、結局はけんか腰で治療をする
羽目になる。


父親はそれ程でもなく、結果的には、まあいい入れ歯ができたと思っている。
「息子が作ったんですよ」なんて、近所の人に自慢していたらしい。


大変だったのは母親の方である。
何しろ母親と言うのは、息子なんて自分の分身ぐらいにしか思っていない
ので、ちょっとやそっとでは満足してくれない。
あっちが痛い、こっちが曲がっているで、なかなか終わらない。

その母が、「私は子どもをたくさん産んだので、子ども達にカルシウム分を
全て取られて、歯がボロボロになってしまった」とよく言っていた。
そういえば、50歳前から総入れ歯だった記憶がある。

正直、歯科医になる前は、子どもを産むと言うのは、それ程大変なもの
なのかと思ったものである。
いまでも、患者さんの何人かが同じようなことを口にするが、実はこの表現、
学問的には正しいとは言えない。

まあ、仮に母体からカルシウム分が子どもに移ったとしても、そんなわずかな
ことでボロボロになるほど歯はやわではない。
端的に言えば、妊娠、出産という環境の変化に、歯磨きがおろそかになった
だけのことである。

そう言っては身も蓋もないが、つわりがひどければ歯ブラシだって口の中に
入れるのも嫌だろうし、身体が重くなれば、洗面所に歯磨きに行くのさえ
面倒になるだろう。

お腹が大きくなると胃が圧迫されて、一度にたくさんは食べられない。
そうすれば、必然的に間食を取る機会も増えてくる。
さらに、酸っぱい物を頻繁に取るようになれば、まさに虫歯ができやすい
環境を、自らが整えているというわけだ。


加えて、妊娠時は歯周病になりやすい。
これは、女性ホルモンの影響で歯周病菌が増殖しやすくなった結果である。
そんな状況で歯磨きが十分できなければ、歯周病は悪化するのが当然である。


結論を言えば、妊娠時には虫歯にも歯周病にもかかりやすい環境にあることは
確かである。
だからこそ、歯の手入れは普段以上に念入りにやらなければいけない。


こう考えると、私の母親が子どものために歯がボロボロというのも分から
なくはない。
何しろ8人も産んだのだから。
でも、その代償に自分の歯を失ったというのでは、末っ子の私としては
いささか複雑だ。
ねえ、おふくろさん。





http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/karadaessay/20080523-OYT8T00423.htm

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ハエの幼虫 低血糖では成虫になれず 理研グループ解明]

(神戸新聞  2015年2月14日)


ハエの幼虫は低血糖になると、さなぎの段階で死んでしまい、成虫には
なれないことを、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(神戸市
中央区)のグループが明らかにした。
糖を使ってエネルギーをつくる脳に、障害が起きることが主な理由と
みられる。
人の低血糖や栄養不足による脳障害、成長障害の理解にも役立つ可能性が
ある。

研究成果は、米科学誌ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー
電子版に掲載された。


体内の糖は、主に摂食によって作られる。
体内で貯蔵されるとともに血管などの体液で運ばれ、各組織を動かす
エネルギーをつくるために使われる。

グループは、血糖を作れないショウジョウバエの幼虫に糖を含んだ通常の
えさを与えた結果、さなぎまでは成長するものの、羽化はできないことを
発見。
さなぎから羽化するまでに血糖は多く必要なのにもかかわらず、さなぎは
摂食しないため、糖が作れないことが原因とみられる。

幼虫にえさを与えない場合、通常のハエは3日以上は生存するが、血糖を
作れないハエは1日で死亡するなど低栄養に弱かった。

血糖を作れないハエの脳を調べたところ、別の種類の糖が減り、脳神経細胞が
死んでいた。
血糖が作れないため、貯蔵していた別の糖を消費し尽くして細胞が死んで
しまい、個体としても死んだと推測できるという。


一方、タンパク質の少ないえさにすると、血糖を作れないハエの幼虫は、
通常の約4割の大きさのさなぎにしか成長できず、その速度も遅かった。


多細胞研の西村隆史チームリーダーは「人を含めた他の動物もハエと同様、
特に成長期には糖やタンパク質など十分な栄養が、脳の保護や成長に必要だと
あらためていえるかもしれない」と話す。



(金井恒幸)




http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201502/0007739318.shtml

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[犬の7割が飼い主の低血糖に反応、汗のにおいを感知か]

(NIKKEI BP  2002年9月6日)


【EASD学会速報】
インスリン治療中の糖尿病患者を対象とした調査で、飼い主が低血糖発作を
起こした時、側にいた犬の7割が普段とは違う行動を示したことがわかった。
低血糖時の汗には、ごく微量の「カテコラミン」が含まれており、その
においを犬がかぎ分けるのではないかという。

オーストラリアでBrisbane Clinicを開業する糖尿病専門医、Alan E. Stocks
氏の研究で、9月5日の一般口演「Hypoglycaemia」で発表された。


「低血糖」は、インスリン治療の重大な副作用の1つ。
ごく軽い低血糖なら補食で元に戻るが、特に高齢者では、低血糖状態に本人が
気付かないケースがしばしばみられ、臨床上の大きな問題となっている。

Stocks 氏は2000年の暮れ、British Medical Journal(BMJ)誌に掲載されて
いた、「低血糖を知らせて飼い主の命を救った犬」の話に目を引かれた。
その号はクリスマス特集号で、心温まる話やユーモラスなエピソードが掲載
されている。
そんなこともあるのかと、しばらくは気にもとめなかったが、たまたま来院
した患者にふとその話をすると、「私の飼っている犬も、低血糖になっている
ことを教えてくれたことがある」との返事。

俄然興味を抱いたStocks氏は、同氏のクリニックの受診患者462人を対象に、
犬を飼っているかや、低血糖発作を起こした時に側に犬がいたか、その時に
犬は普段と違う行動を示したかを尋ねるアンケートを行った。


受診患者のうち、犬を飼っていたのは304人(65.8%)。
4割弱の人は、低血糖発作を起こした時に犬が側にいたことがあり、うち
67.9%が、「犬が普段とは違う行動を起こした」と回答した。

犬の起こした行動で最も多かったのが、服のすそを引っ張る、他の家族を
患者のところにつれてくるなどの「注意を引こうとする行動」。
鼻を擦り付ける、なめる、落ち着かずうろうろする、吠えるなどの行動も
多かった。
こうした反応を示した犬に、性別や犬種、純血かどうか、家の中で飼って
いるか否かなどの差はなく、「低血糖に反応するという行動は、犬にごく
普遍的な現象」(Stocks氏)であることがわかった。

家の中で飼い主が低血糖発作を起こしたのを、家の外にいた犬が吠えて
知らせたとの事例もあることから、Stocks氏は「犬は飼い主の異変を“見て
”反応しているのではなく、他の手段で感知している」と推察。
犬は嗅覚が特に鋭敏なので、汗のにおいを手掛りにしているのではと考えた。


そこでStocks氏は、患者に協力してもらい、普通に運動した時と、インスリン
注射で低血糖にして運動した時との汗のサンプルを採取。
研究機関に分析してもらったところ、低血糖状態の時の汗には、
「アドレナリン」や「ドパミン」、「ノルアドレナリン」など各種の
「カテコラミン」が含まれていることがわかった。
含まれるカテコラミン量はごく微量だが、「犬にとってこのにおいは
おそらく“恐怖のにおい”で、それに反応するのだろう」とStocks氏は考察
した。


犬が反応するのが本当に汗に含まれるカテコラミンに対してなのかや、
どのカテコラミンに反応しているのかなど、今後解き明かすべき課題は多い。
しかし、 Stocks氏の考察が正しければ、特定のカテコラミンのにおいに
反応する「低血糖介助犬」を育成することも可能になる。
実際、地震などの災害で生き埋めになった人を見つけ出す救助犬は、危機的
状況に陥った人が放出するカテコラミンのにおいに反応するよう訓練されて
いるという。

Stocks氏は最後に、低血糖を知らせる介助犬は、特に一人暮らしのお年寄りに
とってまさに命綱となると強調。
「解決すべき課題は多いが、こうした患者を救うために、我々はできることは
何でもやるべきだ」と述べ、満場の喝采を浴びた。






http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/205164.html




 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[低血糖、打ち上げ後トイレで失神 お酒の飲み過ぎにご用心]

(産経新聞  2014年04月23日)(今日のストレス 明日の病気)


酒を飲んで気持ちよく酔っ払っていたら、いつの間にか意識をなくしていた。
暖かくなるこの時期だからよかったものの、冬場だったら凍死していたかも。
特に糖尿の気(け)があるお父さんはお気を付けいただきたい。


Uさん(53)はこの2カ月ほど、不眠不休の忙しさだった。
任されていたプロジェクトもようやく一段落となり、仲間うちでのささやかな
打ち上げに参加。
解散後は行きつけの小料理屋に立ち寄って、静かにウイスキーの水割りを
飲んでいた。

日付が変わる頃に店を出た。
大通りに出てタクシーをつかまえようと思ったが、外は意外に寒かった。
急な尿意を催して、公園の公衆トイレに入ったところまでは覚えている。
いや、排尿しながら「やれやれ…」とため息をついたのも覚えている。

しかし、次の記憶は救急隊に呼びかけられているところだった。

じつはUさん、トイレの中で倒れているところを、たまたまUさんのあとに
トイレに入ってきた人に発見され、その人が救急車を呼んだのだ。
病院に担ぎ込まれて、いろいろと調べた結果、下された診断は「低血糖」と
いうものだった。

「急激に血糖値が下がることで、吐き気や徐脈、発汗、動悸などさまざまな
症状を示すことがあります。ひどい時には意識が遠のいたり、Uさんのように
失神してしまうことも」と語るのは、千葉県野田市にあるキッコーマン総合
病院院長の久保田芳郎医師。

糖尿病の人が薬を服用した後に低血糖の症状を引き起こすことがあることは
知られているが、それ以外にも一過性の高血糖に反応してインスリンが過剰に
分泌されたときや、アルコールが原因で血糖値が急速に低下することもあると
いう。

「先に挙げた症状から低血糖が疑われたときは、あめでも砂糖でも何でも
いいから、急いで糖分を摂取すること。低血糖を経験したことのある人は、
同じことを繰り返さないためにも、暴飲暴食、特にアルコールの過剰摂取を
避け、睡眠と休養を十分にとることが重要です」(久保田医師)


事件以来、Uさんは、奥さんからビニールの小袋に入れられた角砂糖を
持たされ、スーツのポケットに入れている。
周囲からは「猿回しの猿だね」と陰口をたたかれているが、行き倒れになる
よりははるかにマシですよ。


(長田昭二)




http://www.zakzak.co.jp/health/doctor/news/20140423/dct1404230830002-n1.htm

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[注意! 低血糖だと脳の処理能力が落ちる、言語能力の低下を確認]

(Medエッジ  2015年4月9日)


<スコットランドの病院、1型糖尿病の人だけではなく健康な人も>
1型糖尿病の人も健康な人も、急性低血糖症を起こした状態では言語処理
能力が著しく落ちていると分かった。

英国スコットランドの王立病院ロイヤル・インファーマリー・オブ・エジン
バラを中心とした研究グループが糖尿病の専門誌ダイアベーツ・ケア誌で
2015年3月10日に報告した。



<危険な「急性低血糖症」>
急性低血糖症は、血液中の血糖値が異常に下がり、顔面蒼白、極度の疲労感、
めまい、ふるえなどが生じて日常活動が正常にできなくなる症状だ。
一般的に糖尿病で使う薬「インスリン」の効果が強く現れすぎると起こる
症状として知られている。

健康な人であっても、急な激しい運動、長時間の絶食、アルコールの飲みすぎ
などでも急性低血糖症が起きる。

糖尿病には、体を守る免疫の仕組みの異常が主な原因の「1型糖尿病」と、
生活習慣が主な原因の「2型糖尿病」がある。
特に1型糖尿病の人は、インスリンによる治療で急性低血糖症になりやすい。
血糖値を上げるホルモン「グルカゴン」「アドレナリン」などが正常に分泌
できない場合が多いからだ。

低血糖症は脳にもダメージを与えると言われている。

今回研究グループは、急性低血糖症が成人の作業記憶と言語処理能力に与える
影響を検証した。
作業記憶とは、心の中で情報を一時的に保ちながら同時に処理する能力で、
会話や読み書き、計算などの基礎となる能力だ。



<3つのテストで検証>
検証は、1型糖尿病の20人と健康な20人、計40人の成人を対象に
「グルコースクランプ」という方法で行われた。
これは、糖分を体に入れながらインスリンを持続的に体に注射し、血中の
グルコース濃度を一定に保つ方法だ。
本来のインスリンを出す力を見る方法として用いられるが、今回は血糖値を
一定に保つ試験を実施している。

低血糖症(血中グルコース濃度:45mg/dL)で1時間、または正常血糖
(81mg/dL)で1時間グルコースクランプした後、3種類の言語テストを
受けてもらった。
  (1)リーディングスパンテスト
  (2)セルフペーストリーディングテスト
  (3)主語動詞一致テス
トの3つを行い、低血糖症と成績との関連性を解析した。

「リーディングスパンテスト」は、提示された短い文章を音読しながら、
提示された言葉を覚える。
いくつか文章を読んだ後に、提示された言葉を思い出してもらうというもので
「作業記憶」能力が問われる。
「セルフペーストリーディングテスト」は、断片化して読み取りづらくした
文章(かき混ぜ文)を単語の意味などを手がかりに読んでもらい、かかった
時間や理解力を調べるテスト。
「作業記憶」と「言語処理能力」が問われる。
「主語動詞一致テスト」は、単数形、複数形、三人称などが正しく使えて
いるか調べるテスト。
「言語処理能力」が問われる。



<作業記憶も言語処理能力も低下>
正常血糖のときと低血糖のときでテスト成績を比較した。
その結果、低血糖症を起こした状態では、リーディングスパンテストと
主語動詞一致テストの結果が極めて悪く、正答率も落ちていた。

また、セルフペーストリーディングテストでは、1つ目の文章の断片を読む
時間が長くかかっていた。
特に2つ目の断片では、1型糖尿病よりも健康な人の方が読むのに時間が
かかった。
文章の理解力や質問に答える時間には、低血糖症は大きく影響して
いなかった。


今回の検証により、中程度の急性低血糖症により、日常生活で必要な
「作業記憶」と「言語処理能力」が落ちると分かった。

やはり十分な注意が必要ということだろう。





http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25758768


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[こんなにも面白い医学の世界 第7回
                〆のラーメンが欲しくなるのはなぜ?]

(レジデントノート  2015年4月号掲載)


歓送迎会など宴会のシーズンです。
お酒を飲んだあとには、〆のラーメンや雑炊が欲しくなりますよね。
アルコールの利尿作用で塩分が不足し、塩気があるものを欲することは理解
できますが、あれだけ飲んだり食べたりしたにもかかわらず、炭水化物が
欲しくなるのはなぜでしょう?


アルコールは胃や小腸からすみやかに吸収されますが、アルコールは有毒で
あるため、生体はアルコール代謝を糖代謝より優先して行います。
そのため、食事で摂った炭水化物がグルコースに分解されるのが遅れることが
原因といわれています。

さらにアルコールに酔うと運動量が増加し、筋肉内でのグルコースの消費が
増加することも関係します。

グルコースの吸収が行われていないとき、つまり食事をしていないときは、
血糖は肝臓で貯蔵されたグリコーゲンからのグルコース合成(糖新生)に
依存します。
アルコールはこの糖新生を抑制することもメカニズムの1つです。


糖尿病でインスリン治療や経口血糖降下薬を服用している患者さんは、特に
アルコール性低血糖症に気をつけなければいけません。
飲み会で話に夢中になっているうちに、気を失って運び込まれる患者さんは
多くいます。
糖尿病の患者さんの主治医になったら、アルコールを飲んだ後は低血糖が
起きやすいので、低血糖にならないように必ずおつまみ(炭水化物)を
食べながらお酒を飲むように指導することが必要になります。
低血糖が起こり得る危険な状況は生体がアルコールを分解している間中
続きますから、寝ている間に低血糖になりかねません。
長時間の飲酒も控えるように指導してあげてください。


学生のときに嫌いだった生化学は、こういう場面を理解するために学ぶんだと
いうことが医師になってはじめてわかるんですよね。





https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758115483.html

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[たばこを吸っていると、双子を産みやすい、さらに遺伝子との関係も判明]

(Medエッジ  2015年5月3日)


<双子が増えている遺伝子の1つにはがん抑制遺伝子も>
たばこを吸っている女性は双子を産みやすいと分かった。
またいくつかの遺伝的な条件次第でも双子以上の多胎になりやすいようだ。



<たばこと遺伝の影響を検証>
米サウスフロリダ大学のホン・ホァン氏らの研究グループが、生物学系の
国際誌アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・バイオロジー誌で
2015年4月16日に報告している。


研究グループは、たばこや遺伝子が1人だけを生む単胎の妊娠、2人以上の
多胎の妊娠とどのように関係するかを検証している。

遺伝子については、「一塩基多型(SNP)」について調べている。
人間の遺伝情報を保っているDNAは、30億ほどのATGCという4種類の
塩基と呼ばれる分子のつながりから成り立っている。
全員が同じ並び方ではなく、300~1000個に1個の割合でばらつきがある。
この変化について「一塩基多型(SNP)という。

一塩基多型にはいわば番地が付いており、「rs」と「通し番号」の
組み合わせで分類されている。

一塩基多型は一文字の変化であるにもかかわらず、体の特徴や病気の
なりやすさにつながることがある。

この変化と妊娠でできる子どもの人数との関係を調べることになる。



<双子出産と発がんに何らかの関係?>
その結果、たばこを吸っている場合に、双子以上の妊娠になる可能性が
高くなると分かった。

さらに、CYP19A、MDM4、MTHFR、TP53の遺伝子の一塩基多型にも関係が
確認できた。


たばこについては、双子の赤ちゃんのお母さんがたばこを吸っていた場合が
多かった。

たばこのニコチンは一般的に不妊につながると考えられており、相反する
結果となっている。

ニコチンは女性ホルモンであるエストロゲン合成を妨げて、妊娠維持に
つながるゴナドトロピンを多く作らせる可能性がある。

研究グループによると、たばこを吸うと妊娠に悪影響の及ぶ遺伝子型がある
一方で、特定の遺伝子型の場合、双子を産みやすくするのかもしれないと
いう。

一方で、がん抑制に関係するTP53の一塩基多型の条件によっては、双子に
なりにくいと分かった。
研究グループは、多胎妊娠とがんのリスクについて関係があるかもしれないと
指摘している。




http://www.mededge.jp/a/resp/12524