1707年 2号店 イギリス初の紅茶専門店Golden Lion開店
1787年 TWININGSの名称、シンボル決定
1837年 ヴィクトリア女王より王室御用達授かる
私は今、この黙示録の中にいることを穏やかだと感じている。
English Morning Loose Leaf Tea : Michael Wright
Zanzibar Chai Loose Leaf Tea : Andrew Whittingham
さて、『世界の中国茶店』巡りの旅。二店目はイギリスはロンドンにある『The Chinese Tea Company』を紹介致します。まずお詫びですが前回の『The Chinese Tea Shop』とほとんど店名が一緒で分かりにくい!!
同感です。しかし、こちらのお店はとても情熱的です。オーナーが足しげく中国の茶産地に通って、自分の目で見て納得したものだけを提供しているため商品情報が充実しています!それに加えて商品としての中国茶だけではなく、体験としての中国茶のプログラムも魅力的です。
さて、今回はどんなお店なのか楽しみに書いていきたいと思います。
『The Chinese Tea Company』はイギリスのロンドンに実店舗を構えるお店です。今回も行ったことのないお店のため、お店のHPの写真をお借りしながら説明させていただきます。
◎住所
14 Portobello Green Arcade,
281 Portobello Road, London W10 5TZ, U.K.
◎HP
https://the-chinese-tea-company.com/
写真のJuyan Websterさんが『The Chinese Tea Company』の創業者です。名前と現在イギリス在住であることから察するに、イギリス人と結婚され、ロンドンで会社を興されたようです。
Juyan Websterさんは龍井茶の産地として名高い浙江省出身。彼女の実家はお茶の生産を家業にしており、彼女自身も子供のころから茶摘み、茶葉の加工、販売に携わってきました。
当初は、友人や同僚にお茶をグラム単位で販売する程度のスモールビジネスだったのですが、2010年に会社を興して本格的な商売を開始しました。
"Tea is in her blood."
彼女の血液はお茶で出来ている(意訳)。印象的なフレーズです。
『ABOUT US』によると、彼女は毎年、5つの茶産地に足を運び、それぞれ一週間滞在し、納得したバッチの茶葉だけを買い付けて来ているそうです。
熱量のある文章は、英語であってもその熱が伝わってきます。日に焼けた化粧っけのない顔、茶畑での作業風景などの写真を見ても、誠実な仕事をする人柄が感じられます。
『The Chinese Tea Company』の『お茶の種類と商品数』をグラフ化しました。横軸は商品数です。岩茶は青茶(Oolong)にカウントされていましたが、明確にカテゴリーが分かれていたため、グラフ内では『岩茶の商品数=10』として表示しています。
一見すると青茶が多いものの、全種類バランスよく商品を持っているように見えます。
下の写真はHPのお茶の一覧ですが、『Oolong Tea』つまり青茶に4つの小分類が設けられています。いいですねえ~。こだわりの始まりです。
『Oolong Tea』の小分類を見ていくと『Tie Guan Yin』(鉄観音)、『Phoenix Dan Cong』(鳳凰単叢)、『Wu Yi Rock Tea』(武夷岩茶)、『Alisan』(阿里山烏龍茶)の4種類です。
おそらく彼女が毎年茶産地に足を運ぶのは、この4つ+故郷の龍井の茶畑なのだと思います。さて、次の項でそんな彼女の熱いお茶の解説を見ていきたいと思います。
彼女が通う茶産地の一つ、武夷山の岩茶『Wu Yi Rock Tea-Big Red Robe-Da Hong Bao』(大紅袍)の紹介を見ていきます。
茶王ともいわれる、武夷岩茶の中でも最も有名なお茶です。ただし、本物の母樹は3本しかなく(これは4本、6本など諸説あり)、偽物が多く出回りやすいお茶だともいわれています。
商品紹介
大紅袍の商品紹介です。福建省北部の武夷山で栽培され、花と樹木の両方の香りを併せ持つ、味のバランスの良いお茶。大紅袍の希少性、明王朝で驚くほどの値段で取引されていたそうです。
Tasting Note
これは日本語訳すると『試飲メモ』とでも訳すのでしょうか。試飲メモだと一気に間抜けな感じがするのは私だけ??(笑)
それにしても、イギリス英語は美しくてお茶の香り、味の表現も洗練されているなあとうっとり。短く端的で詩的な文章を読んでいると、お茶の香りまで伝わってくるような気がします。
産地
この図は分かりやすいです。赤で示されているのは産地の福建省。武夷山の茶師Wuさんの茶畑でつくられているそうです。畑まで指定されているところが、信頼性を高めてくれます。
収穫時期と製茶方法
2018年5月に一芯三葉で摘まれて半発酵させた後、高温で二度加熱します。

五日目
国立茶葉博物館を見学した後、龍井村に向かいます。観光地化されていない生産地の村にお邪魔して、食事をとり、龍井の茶畑で茶摘みを体験します。
六日目
杭州→安徽省黄山に移動。ケーブルカーで山頂に上がりそこで宿泊。
七日目
黄山ハイキングを楽しむ日。
八日目
黄山→福建省武夷山に移動。
九日目
武夷山市下梅に滞在。
(このあたりは移動が大変そう)
十日目
岩茶の里、武夷山にある大紅袍の母樹(樹齢350年以上)を見学します。午後は茶農家のテイスティングルームを訪れて岩茶の試飲と、10種類の闘茶(どのお茶かを当てるゲーム)を行います。(現地で岩茶の飲み比べ、贅沢すぎて涙が出ます)
十一日目
茶師Wuさんの茶畑を訪れ、岩茶はどのような茶状態の茶葉を摘むのか、岩茶の生産過程などを教えてもらいます。最後に工夫茶方式で、岩茶の淹れ方を練習をします。
十二日目
最終日。上海に戻る。
すごい!とにかくすごい!これが書き終わった感想です。茶葉の知識が豊富な方ならたくさんいると思うのですが、彼女の知識は実際に茶葉生産の全過程を体験して習得した『生きた知識』です。
各地の茶農家に顔を出し、作業を手伝い、長い時間をかけて信頼関係を築いて、生産過程を教えてもらうのにどれだけの時間が必要なのでしょうか。積み重ねてこられた時間と情熱が、彼女の周りに幾重にも重なった茶文化を形成しているような、そんな深い知性を感じるお店でした。