ほっこり中国茶しませんか?

ほっこり中国茶しませんか?

英語と中国語を駆使しつつ美味しいお茶に巡り合う方法を模索しています。中国茶と、お茶にまつわる歴史が大好物です。


 
世界の茶商シリーズ、8店目のご紹介は、ベトナムのHATVALAです。
 
現在開催中の、阪急うめだ主催のイベント『World Tea Festival』に出展しています。
 
 
この催事、関西のお茶好き達が集い、マダムの財布から万札が飛び交うガチンコのイベントです。茶葉も、茶器も本気の本物だけが集まるため、見ごたえがあります。
 
HATVALAの茶葉の、日本総輸入販売店は『unithe』さん。オンラインショップではHATVALAの代表的な茶葉を購入することができます。
 
 
限定商品の、「お茶の時間をはじめるセット」が素敵。このポット、DAVIDsTEAのワンプッシュ式()に似ていますね、ズボラな人でも扱いやすそうで心惹かれます。茶葉が選べるのもうれしいです。
 
さて、今回はどんなお茶に出会えるでしょう?HATVALAのお茶の世界に飛び込んでいきたいと思います。
 
ベトナムの茶産業
 
まずはベトナムの地図を見ていきましょう。
 
 
ベトナムはインドシナ半島の東側に位置し、南シナ海に面しています。ASEAN(東南アジア諸国連合)の一員で、近年は「脱中国」の流れを受けて、中国からベトナムに工場移転する企業(アップル、任天堂など)も増えているようです。
 
移転する理由は、地図を見るとよくわかります。南北に細長いベトナムは、東側がすべて海に面しているため、輸出入ともに船による物流が容易です。
 
また、人口も9,367万人(2017年ベトナム統計総局データ)と多く、平均年齢は31歳。働き盛りの若者をたくさん抱え、労働人口が多い点も移転に有利なのでしょう。
 
さて、ベトナムのお茶に関しては蓮茶(Lotus Tea)以外は知らないよ?と調べ始めると、中国の唐時代の茶人、陸羽が書いた『茶経』の有名な一節にたどり着きます。
 
 
茶は南方の嘉木なり
 
嘉木」とは、美しい樹、立派な樹のことです。
 
そして、「南方」はチャノキの源を示しており、中国雲南省の奥地ミャンマータイラオスベトナムなどの国境付近が原産地だといわれています(お茶を楽しむより
 
お茶を楽しむからお写真お借りしました。
 
東南アジアのタイミャンマーラオスの3国がメコン川で接する山岳地帯のゴールデントライアングルにも近い場所です。こちらはアヘンの生産で有名な場所です。現地に飛び込んでアヘン生産に携わった高野秀行さんの『アヘン王国潜入記』、面白かったなあ。
つまるところ、ベトナム北部チャノキの源を輩出した地域にあたり、茶の生産環境には申し分のない恵まれた地域だということ。
 
そして、ベトナムの茶葉の生産量世界第7位茶葉の輸出量世界第5位と、世界有数の茶葉生産国なんです。
 
えっ、そうなの??初めて知りました。個人的には、日本国内でベトナム茶が販売されているのを目にしたことはありません
 
何故、ベトナム茶は影が薄いのか?
 
これは「Vietnam tea exports ranked fifth worldwide」という記事に、答えがありました。
 
 
生産量が多いにもかかわらず、ベトナム茶の一トン当たりの単価は、世界平均の半値しかつかない。主な原因は、ベトナム茶が各国の定める農業基準を満たしていないためだ。また、国際的に知られるベトナム茶のブランドが存在しないことも一因である。」
 
ベトナム茶の最大の輸出国はパキスタンで、次いでロシア、台湾、インドネシア、米国、中国、マレーシアの順になります。この辺りは、レッドチーム(旧社会主義国)のつながりを感じますね。
 
ブルーチーム(民主主義&資本主義)に在籍する日本において、ベトナム茶がそれほど流通していない理由にも納得がいきました。やはり歴史を深掘りしないと、お茶の世界は見えてきません。面白いです。
 
HATVALA
 
さて、茶葉の生産量世界第7位ベトナムですので、若く勢いのある茶商は当然出てきます。その中で、英語で世界に発信している企業が今回取り上げるHATVALA(ハトヴァラ)です。
 
About Us』が素敵なので抜粋を記載します。
 
 
「私たちは、お茶を購入することは喜びへの投資であると考えています。
 
私たちは、他の国で生産されたお茶のコピーではなく、ユニークなベトナムのお茶を提供することを目標としています。」
 
情熱のある文章は何語で書かれていても、熱量が伝わってきます。理想や夢、お茶への愛情がぱんぱんにつまった文章です。ぜひ英語で読んでみてくださいね→
 
HPには、創業時期、創業者等の細かな情報はありませんでした。Twitterの最初の投稿は2013年9月ですので、おそらく創業は2013年。
 
創業者はNgocさん、現地の茶畑や原生林の奥地までガシガシ入り込むパワフルな女性です。
 
さて、早速ハトヴァラのお茶の世界を見ていきましょう。
 
商品のラインナップ
 
種類別の商品数をグラフ化しました。横軸は商品数、分類はハトヴァラの商品分類に合わせています。
 
 
まず意外なのが、青茶(Oolong Tea)の種類が多いこと。ベトナムはフランスの植民地だった時代があるため、紅茶が多いと思っていたのでこれは予想外でした。
 
そして、農園茶(Farm Tea)、野生茶(Wild Tea)という分類は初めて見ました。野生茶12種類、この時点で、美味しい予感しかしません。
 
野生茶(Wild Tea)
 
 
誰もが気になる野生茶をまずは見ていきましょう。
 
全12種類。白茶緑茶青茶紅茶黒茶まで多様な野生茶がそろっています。お値段が、泣けてくるほどありがたいプライス。
 
最安値:Wild Boar Black Tea 50g $3.75
最高値:Floating Cloud White Tea 50g $15.30
 
手摘みの野生茶は貴重なんですよ。一例を見ていきましょう。
 
Forest Genie Dark Tea
 
生茶タイプの黒茶(プーアール茶)です。お茶のプロフィールは産地(ベトナムと中国の国境付近のレッドダオ地区)、香り、製茶方法について明記されています。
 
 
茶葉の紹介写真は、
 
① 乾燥した茶葉
② お茶の水色
③ 抽出後の茶葉
 
上記の情報をきっちり伝えてくれます。
 
 
買い手としては、③抽出後の茶葉の状態はすごく大事な情報なんです。
 
茶葉が開いた後に、葉の端の細かなギザギザまで判別でき(茶葉が壊れていない)、しっとりと元の葉の状態に戻っている(柔らかく新鮮な茶葉を使っている)。
 
この写真の情報だけで、買いじゃない??と私の中の悪魔がささやきます。
 
そして、極めつけは茶葉の製茶動画

 

 

野生の茶葉を摘み、屋外の窯で熱を加え、粗熱が取れてから揉み、太陽にさらして乾燥させます。

家業としてお茶づくりをする一家の、お茶を扱う手つきの迷いのなさ、優しさにうるっと来てしまいます。
 
Flavour Tea (フレーバーティー)
 
 
ハトヴァラのもう一つの看板商品は、フレーバーティーです。
 
フレーバーティーと言っても、ヨーロッパ派閥のように香料、添加物をガシガシいれることはしません。茶葉に本物の花を混ぜ込み着香する、手間のかかる作業を経て、ジャスミン茶や蓮茶を作ります。
 
Lotus Tea(蓮茶)
 
最も高価な商品です。20g$15.99。茶葉には野生の緑茶を使用し、蓮の産地として有名なハノイの西湖で製茶を行います。
 
 
蓮花の香りを移すため、茶葉に新鮮な蓮花を混ぜる工程を繰り返します。その回数は二週間で最大7回、時間と根気の必要な作業です。

  1キロのお茶を作るのに1,000~1,200本の蓮花が必要です。高価なのも納得がいきます。
 
こちらも、動画があります。

 

 

早朝に摘み取られた蓮の花を解体し、香りの強い雄しべの先端を抜き出し、茶葉に混ぜ込んでいきます。動画後半には、茶葉に混ぜ込まれた古い雄しべを取り除き新しい雄しべを混ぜ込む様子が紹介しています。
 
このほかにも、生花を使って着香しているお茶は下記の通り。
 
◎ Autumn Jade Jasmine Tea
◎ Black Jasmine Tea
◎ Jasmine Oolong Tea
◎ Pomelo Flower Green Tea
◎ Sweet Osmanthus Tea
◎ Tiny Daisy Tea
 
 
ジャスミンティーは茶葉の種類が緑茶紅茶青茶の三種類あります。
 
生花以外で着香しているLady Trieu Earl Greyには、「イタリアから輸入した本格的なベルガモットオイル」を使い、その他の人工香料は使っていないと明記されています。
 
説明文は短く簡潔ながら、必要な情報がつまっています。自慢話やうんちくは一切なし。店主のさっぱりとしたお人柄が伝わってくるようです。
 
おわりに
 
今回は、ベトナムの茶商ハトヴァラを紹介しました。
 
ベトナムの深い森の中に迷い込んだような、野生のお茶の生命力を強く感じるお店でした。

ホーチミンの実店舗では、試飲して商品を購入することもできるようです。パッケージも素敵ですね。
 
 
そして、私も今回は魅力にあらがえず、商品を購入しました。まだ手元には届いていませんが試飲するのが楽しみです(笑)
 
世界の茶商シリーズ
 
過去の世界の茶商シリーズはこちらです。
 
◎ The Republic of Tea(アメリカ)→
◎ Twinings(イギリス)→
◎ Mariage Freres(フランス)→
◎ Kusmi Tea(フランス)→
◎ Dilmah前編(スリランカ)→
◎ Dilmah後編(スリランカ)→
◎ TEMA Tea(インドネシア)→
◎ DAVIDsTEA(カナダ)→
◎ HATVALA(ベトナム)→
 
世界の茶商シリーズ、7店目はカナダの会社『DAVIDsTEA』を取り上げます。
 
世界各国のお茶ブログをネットサーフィン(死語?)する日々ですが、同じ英語圏であっても、茶文化は場所によって二つに分かれていることを感じます。
 
お茶の二大派閥
 
私の独断と偏見によるお茶の二大派閥
 
① ヨーロッパ派閥
 
・イギリス、フランス、ロシア
・推定お茶関連費用:月2~3万円
・歴史と伝統を重視
・不労所得があるマダムが多そう
紅茶沼カップ沼住人達の絢爛豪華な世界
 
② 新大陸派閥
 
・アメリカ、カナダ、オセアニア
・推定お茶関連費用:月5千円
写真映り重視なお茶生活
・深い知識や潤沢な資金は不要
・キラキラ楽しくてついでに美味しければOK
 
掘り下げると、派閥闘争が勃発しそうですが、この①ヨーロッパ派閥②新大陸派閥との間には、『資金力』という大きな溝が横たわっているような気がしてなりません。
 
えっ?私ですか?私はもちろん②新大陸派閥(月5千円)よりです。
 
戦隊ごっこに目覚めて、おもちゃの剣を振り回す3歳男児を育てながら、繊細なカップでお茶を楽しむのは無理ってもんです。もっぱらマグカップ中国茶日本茶派です。
 
こほん、話がそれました。
 
今回は、②新大陸派閥で勢力拡大中のDAVIDsTEAを取り上げます。
 
お茶の派閥闘争に思い至ったのは、デイビッドティーのAbout Usの中にあったこのイラストに噴き出したからです。
 
"Not your Grandmother's cup of tea"
(おばあちゃんが入れるお茶じゃないから)
 
 
おばあちゃんが入れてくれたお茶、ヨーロッパから持ち込まれた、昔ながらの茶文化は時代遅れだよという皮肉ですね。
 
では、新大陸派閥はどんな新しい茶文化を私たちに提供してくれるのか、今回も深い海に潜っていきましょう。
 
DAVIDsTEA
 
デイビッドティーは2008年David Segal氏と、従兄弟のHerschel Segal氏の二人が、カナダのモントリオールに立ち上げた会社です。
 
同2008年に、カナダトロントのクイーンストリートに第一号店をオープンしました。2011年にはニューヨークにアメリカ第一号店を開店しました。
 
 
その後『Our Story』を見ても、創業者の名前が出てこないのでおかしいなあと思っていたら、2016年にDavid Segal氏はデイビッドティーを退職しているそうです。
 
悲報
デイビットティーにデイビッドはもういない
 
こほん。気を取り直します。現在、デイビッドティーはカナダアメリカの両国に、230を超える店舗を展開している一大ティーチェーンです。
 
さてさて、どんなお店なのかデイビッドティーの世界を覗いてゆきましょう。
 
商品のラインナップ
 
種類別の商品数をグラフにまとめました。横軸は商品数、分類はデイビッドティーの商品分類に合わせています。
 
 
ハーブティー42種類と一番多いことに驚きます。抹茶14種類と健闘しています。
 
様々な種類のお茶を幅広く取り扱っているなという第一印象です。しかし、カナダはアメリカと同じく、手軽に楽しくお茶飲みましょう系のゆるーいお茶文化なはず。
 
どんな商品展開なのか、覗いていきましょう。
 
Ice Tea(アイスティー)
 
日本の茶文化と欧米の茶文化を比較して、「感覚が違うな」と思うのはアイスティーです。
 
デイビッドティーのアイスティーのHPの写真を見ると、Brew the Rainbow(虹色のお茶を淹れよう)と称して、色とりどりのアイスティーの写真が載せられています。
 
 
色合いがはっきりしたお茶を紹介します。
 
◎ 紫色Bubble Gum(バブルガム)
 

◎ 緑色Bubble Gum Matcha(バブルガム抹茶)
 
 
黄色Lemon Cayenne Cleanse(レモンカイエンクレンズ)
 

橙色Sunny C(サニーC)
 
 
ふふっ。ネーミングだけで楽しいですね。
 
日本人として一番気になるバブルガム抹茶は、抹茶パウダーリンゴパイナップルバニラの甘いフレーバーを加えた商品です。残念ながら?ガムフレーバーは入っていなかった(笑)
 
上記のお茶を見ていて感じるのは、アイスティーには色合いが必要とされているということ。
 
日本人の場合、「青色アイスティーが飲みたい」と渇望する人はほとんどいないはず。この色への認識の違いはどこから来てるんだろう・・・と考えていてはっと思い至ったのは「レモネード」。
 
レモネードの写真を検索してみると、色とりどりのレモネードの写真がヒット。うむ、私の推測は間違っていないはず。
 
 
夏場になると、欧米諸国ではレモネードを飲むんですよ。みんな大好きWholefoodsで検索してみたら、49種類出てきました。
 
写真はレモンがウィンクしているHubert's LEMONADE、全10商品。黄色オレンジピンクなどの色とりどりの商品が並んでいます。この会社のHPも可愛いです。
 
 
レモネードのカラフルな世界をお茶にも求めるため、アイスティーがどんどんカラフルになるんですね。ふーむ、腑に落ちました。
 
 
TEAWARE(茶器)
 
デイビッドティーでは、インスタ派ウェイ系(決めつけすみません)の皆さんが、簡単にお茶を飲むための道具が豊富です。
 
アイスティー用のタンブラーも可愛いです。上蓋がスライドしてストローを差すことができます。ストローストロー専用のブラシまでついて至れり尽くせりです。
 
 
冷たいアイスティーを入れると温度変化で色が変わるプラスティックカップもあります。これもインスタ映えしそうなパーティー仕様ですね(笑)
 
 
簡単」にお茶を楽しむというのも、新大陸派閥的には大事なポイントです。
 
Steeper(抽出容器)もそんな商品です。百聞は一見に如かず、使い方はデイビッドティーの動画をご覧ください。

 

 

これはこれで簡単で良いですよね。紅茶原理主義の人たちからは石を投げられそうですが。
 
抹茶茶器Matcha Teawareとネーミングされて商品展開しています。
 
How to make matcha』では抹茶の作り方を説明していますが、これは京都抹茶警察に逮捕される案件ですな。
 
 
小さなボールで点てた薄茶の抹茶をマグカップにイン、そして大量のお湯をダイブ
 
薄茶をさらにお湯割り!ふう!しびれるぅ。
 
Matcha Walkerという商品も斬新です。
 
 
持ち歩きの水筒の中に、抹茶アタッチメント(構造不明)とお湯を入れて、水筒を激しくふりふりするとおいしい抹茶の完成です。
 
時間、エネルギー、後片付けの手間を省くことができます(原文ママ、にっこり)
 
なんだろう、この自由さ。
そして解放感好き・・・
 
DAVIDsTEAのIT戦略
 
デイビッドティーのHPは、楽しく見やすく面白いのですが、SNSの使い方も上手いです。
 
①~⑤の5種類のSNSを内容を変えて展開しています。
 
Facebook
Pinterest
Twitter
Instagram
Youtube
 
Facebookでは、テレビドラマとお茶のペアリングや、
 
 
エクササイズの前後に飲むお茶など、
 
 
コロナの流行で長くなる在宅時間のお供になるお茶を具体的に提案してくれます。思わずぽちっとしたくなります
 
Pinterestでは、お茶の淹れ方やレシピを英語フランス語二つの言語で紹介しています。縦長の画面なので、文字数が多い情報を伝えるのに向いています。
 
 
 
ご存じの方も多いと思いますが、カナダの公用語英語フランス語の2つ。フランス人移民が多かったケベック州では、現在でもおもにフランス語が話されています。
 
それを受けてデイビッドティーでも使用言語は、英語フランス語の2つです。
 
 
Twitterは苦戦している模様で更新もまばらです。限られた文字数で商品情報を伝えるのは難易度が高いのでしょうね。
 
 
Instagramフォロワー約30万人と一番検討しています。
 
 
中でも時節柄、National Nurses Week(国民看護週間:毎年5月9日~15日)のコメント欄が1836件と賑やかです。
 
家族や友人の医療関係者のIDを示して、感謝と尊敬の言葉を述べるコメントが多いです。言葉を惜しまず、愛する人を褒めたたえる文化は素敵ですね。
 
 
コメント欄には様々な感謝の言葉が並んでいますので、英語で生の言葉に触れたい方はご覧くださいね。
 
Youtubeでは、デイビッドティーの茶器の使い方を説明した動画が大半を占めます。
 
視聴数、動画本数も少なく、活発とは言えません。茶器を購入した顧客向けです。
 
 
こういう、「やってみなはれ~」みたいなSNSの使い方は勢いがあっていいですね。まず5種類全部やってみて、相性が良いものに注力する。老舗企業にはない柔軟さです。
 
おわりに
 
新大陸派閥のお茶のお店は、ウィンドーショッピングならぬHPショッピングしているだけでも、うきうき楽しい気持ちになります。自由に気持ちの赴くままに、お茶を楽しめばいいんだよと、背中を押されている気分になります。
 
残念ながら、アメリカ、カナダ以外では、商品を購入することはできませんが、お値段もティーバッグの商品で$10~$15程度とお手頃、パッケージも映える要素もりもりで、お土産に良いと思います。
 
それにしても、2019年にカナダに行ったのに、何でデイビッドティーを見つけられなかったんだろう。産後でアンテナが鈍ってた自分に説教したいです(泣)
 
世界の茶商シリーズ
 
過去の世界の茶商シリーズはこちらです。
 
◎ The Republic of Tea(アメリカ)→
◎ Twinings(イギリス)→
◎ Mariage Freres(フランス)→
◎ Kusmi Tea(フランス)→
◎ Dilmah前編(スリランカ)→
◎ Dilmah後編(スリランカ)→
◎ TEMA Tea(インドネシア)→
◎ DAVIDsTEA(カナダ)→

 ※2020年5月加筆(図、データ修正)


中国語を勉強し始めて8年が経過しました。

私が勉強を始めた2012年ごろは、平均的な日本人の中国に対する感情はいわゆる『熱烈歓迎』状態でした。

 
13億人の人口を抱える中国は世界の工場としても、消費者としても有望な新興市場であるという市場優先型の考え方が日本を席巻していました。
 
その後、尖閣諸島問題や南シナ海問題などを通して、中国政府のこわもての素顔が明らかになる過程で、日本人の中国に対する感情は残念ながら悪化しているように思います。
 
中国語検定受験者数の推移

その国民感情の変化を顕著に表しているのが、上記の中国語検定の総受験者数の推移です。

中国語検定とは日本中国語検定協会毎年3月6月11月年3回実施している検定試験です。こちらの協会は情報開示が進んでおり、受験者数合格者数試験問題とその解答などの受験者が知りたい情報を、誰でも自由に見ることが出来ます。
 
特に試験問題とその解答がなんと試験の翌日にHP上にUPされ、自分の合否がすぐに確認できるのは本当にありがたいです。

日本中国語検定協会HPのデータをお借りして、2006年~2019年11月実施試験の総受験者数をグラフにしてみました。

2006年から2009年までは2万人程度だった受験者が、2010年にぐっと増加し、2011年に最大値の2万5千人に達し、その後がたっと受験者が減って2019年には約1万2千人に至るという経過をたどります。
 
つまり、中国語勉強者はピーク時の半分に減少したということになります。う~む。データでみるとちょっとショック。

学習者が減るということは、ビジネス上の即戦力となる上級者が増えないということです。では、本当に中国語は今後勉強するに値しない言語なのかを考えるために、材料を一つ提示したいと思います。
 
国別の訪日外国人数

上記に示したのは日本政府観光局(JNTO)の推計をお借りして作った、国別、地域別の2016年~2019年来日外国者数の推移です。
 
国別でみると、
 
第一位 中国
第二位 韓国
第三位 台湾
第四位 香港
 
の順に来日外国者数が多くなっています。
 
2016年以降、いずれの地域でも年を追うごとに人数が増えていることがわかります。個人的にはASEAN諸国の観光客が予想外に多くて驚きました。第三位の台湾に迫る勢いですね。
 
 
次に、来日外国者数の累積図を示します。数値の単位は万人です。
 
年々来日外国者数は増加していて、2018年と2019年は3000万人の大台を突破しています。2018年、2019年ともに中国台湾香港韓国ASEANアジア勢の来日外国者数だけで2500万人を稼いでいます。
 
また、EU北アメリカオセアニアなどの先進国の富裕層や、中東ロシアなどの潤沢なオイルマネーをもつ富裕層にとって、『日本=魅力的な滞在先』と見えていないことを示した図でもあります。真の観光立国にはまだ時間がかかりそうです。
 
さて、ここで注目したいのは、来日外国者数の上位四か国中国韓国台湾香港の中で、中国語を母国語とする国が3つもある点です。どれくらいの割合か示すため、同じ図を使用言語別に示してみました。
 
来日外国者数の使用言語

 

使用言語別に作り直すと上記のようになります。

中国台湾香港の使用言語中国語として図示しています。また、北アメリカオセアニアEUの使用言語英語として図示しています。
 
中国語に関しては、中国と台湾では漢字の字体が異なったり、香港では広東語を使用したりと細かな違いはありますが、普通語(Putonghua)と言われる標準語を理解できる人数ということで、簡便にまとめています。
 
英語に関しては、EUの使用言語英語としてカウントしています。これも乱暴だとは承知しています。

ただし、EU文化圏では中学生以上になると、第一外国語第二外国語の学習が必須であることも多いため、中流以上ではほぼ全員が英語を話すと仮定して計算しました。(ヨーロッパ各国の言語教育と日本語教育参照

来日外国者数の中で、使用言語=中国語の人数は、2016年では1238万人2019年では1678万人年々増加し、全体の約半数を占めることがわかります。
 
年間1678万人って驚きの数字です。毎日4万5千人の旅行者が日本を訪れている計算になります。そりゃあまあ、飛行機も中国線の増便が相次ぐはずですわね~。

日本を訪れる中国人の爆買いが収まりつつあるとは言いますが、1678万人という数字だけを見てもまだまだ中国語のニーズが高い状態は続くだろうなあというのが、率直な私の感想です。
 
日本国内で生活する分には、実は英語よりも中国語の方が役に立つという、驚きのデータです。
 
中国語って簡単に身につくの?

必要性は高くなっている、しかしその分野に詳しい人間は減りつつあるとなると、中国語を取り巻く環境はいわゆる『ブルーオーシャン』という競争相手のいない凪の状態になります。
 
すぐにでも勉強をし始めて、このお得な業界に飛び込みたいところですが、それを阻むのが中国語学習の壁です。

中国語学習は他の言語と同じく、初級中級(私は今ここ)⇒上級と徐々にレベルアップをしていく言語です。しかし一つだけ他の言語と違うと言われているのが、中級を抜け出すのが難しいということです。

上級にいきたい!でも行けない!中級中国語学習者は、『さまよえる中級』と総称されます。どなたが考え出したのかわかりませんが、ユーモラスでそれでいて途方に暮れている状態をよく表現できているネーミングですよね(笑)

つまり即戦力となる上級者になれる人はほんの一握りだとということです。
 
日本人は小学生のころから漢字の書き取り、読み取りに励んできているので、中国語の文章を読む能力、その文章を写す能力は苦労せずに身に付きます。
 
私もここはクリアしたのですが、現在も泣かされているのが発音の複雑さと、自分の語彙の少なさです。

今はこのさまよえる中級から抜け出すために、発音に特化した教材をようやく見つけて、こつこつと勉強中です。
 
目標は頭の中で日本語変換することなしに、つるつると中国語が口から流れ出す状態までレベルを上げることです。先は長そうですが(笑)、成果が出ればまたご紹介したいと思います。
 
中国語中級者へのおすすめ教材
 
 
この本は、時間と根気は必要ですが、耳で聞いた中国語を、即座に中国語で理解できるようになります。母国語をかませずに外国語を理解するまでの道のりがね、険しいんですよ(泣)
 
 

左側のページにはピンインで書かれた文章、右側のページには漢字で書かれた文章が記載されています。学習方法は、①ピンインを見ながら音声に合わせてシャドーイング×50回→②漢字を見ながら音声に合わせてシャドーイング×50回
 
計100回のシャドーイングを繰り返しながら、ピンイン発音漢字言葉の意味ピンイン発音漢字言葉の意味と体にしみこませるように勉強していきます。
 
100回もシャドーイングする意味ある??って思いますよね。正直、最初のうちはただの苦行です。ですが、回数を重ねるごとに、徐々に発音できる単語が増え内容を深く理解できるようになり、100回に近づくと早く正確に発音できるようになります。
 
一番素晴らしいのは、出てくる単語の四声を完全にマスターできることです。中国語は四声を間違えると伝わらない厄介な言語ですから、四声が安定し、語彙が増えるこの教材をマスターすれば上級者にぐっと近づくように思います。
 
中級を抜けたい『さまよえる中級』の方々にお勧めする教材です。