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ほっこり中国茶しませんか?

英語と中国語を駆使しつつ美味しいお茶に巡り合う方法を模索しています。中国茶と、お茶にまつわる歴史が大好物です。

 

 

コロナで海外渡航ができなくなってもう一年が経ちます。我が家の中国茶は、


① 中国、台湾に行って買う

② 中国人、台湾人からお土産でもらう


↑のどちらかで調達していたので、昨年以降、積み茶のストックは減る一方。


お店で買いたくても出歩けない、かと言って日本の中国茶専門店の商品は高価すぎて、敷居が高い。25g2000円とかね、ユニクロなら上下の子供服買えちゃいますよ。


そこで、中国から直輸入したらいいんじゃない?と思ったのですが、中国語オンリーの店支払い方法が難しい信頼できる店の探し方がわからないとまたこちらも行き止まり。


あれこれ調べるうちにたどり着いたのが、中国のお店で、英語のホームページを持つところ。


日本国内と同じで、口コミが沢山あって、商品情報、写真が充実しているお店を探していきました。


お店を見つけるとまた問題にぶつかります。当たり前ですが商品名が英語もしくは中国語のピンイン表示なんです。


つまり、中国茶の漢字ピンイン英語名。この3点がわからないとお目当てのお茶が買えないんです。つらい、つらすぎます。


ジャスミン茶(Jasmin Tea)や、

白茶の白牡丹(White Peony)など、

 

市場全体で共通認識が取れているお茶もありますが、本当に稀です。

 

大部分は英語に翻訳する過程で、広東語、北京語など様々な読み方が混じり、同じお茶に複数の英語名がついています。

 

困ったと思ったときに出会ったのが、「中国茶辞典」。この本は専門書でお高くて7000円もしたのですが、大当たりでした。


全てのお茶名にピンインがふってあるので、Google先生に茶葉名をピンイン入力して茶葉の英語名を簡単に検索する事ができました。


そうしてようやく出来上がったリストです。このページには代表的な茶葉を記載します。

 

中国茶の分類

 

 

今回、中国茶の分類は『中国茶辞典』(工藤佳治著)に準じました。

 

一般的には、六大分類と言われる下記の六つに分けられることが多いのですが、

 

① 緑茶

② 白茶

③ 黄茶

④ 青茶

⑤ 紅茶

⑥ 黒茶

 

工藤先生の著書の中では、再加工茶の二種類を含めて、下記の8つの分類としています。

 

① 緑茶

② 白茶

③ 黄茶

④ 烏龍茶(青茶)

⑤ 紅茶

⑥ 黒茶

⑦ 緊圧茶

⑧ 花茶

 

六大分類と異なる部分は太字で示します。

 

青茶烏龍茶と表示され、散茶Loose Leaf)を固めて固形の状態にした緊圧茶と、生花の香りを移した花茶が追加されています。

 

一覧表の中の英字部分を見ていただくと、

 

① 緑茶 (Green Tea

② 白茶 (White Tea)

③ 黄茶 (Yellow Tea

④ 烏龍茶 (Oolong Tea

⑤ 紅茶 (Black Tea

⑧ 花茶 (Flower Tea

 

この辺りは英訳が市場全体で決まっているので簡単なのですが、怪しくなるのが⑥黒茶、⑦緊圧茶のあたりです。

 

工藤先生の本では、下記のように定義されています。

 

⑥ 黒茶

後発酵茶の茶葉、緊圧茶の材料となる

 

⑦ 緊圧茶

各種散茶を蒸した後、押し固めた固形茶

原料に黒茶紅茶白茶緑茶などを使う

 

黒茶緊圧茶の英語訳を見ると、混乱具合がよくわかります。

 

⑥ 黒茶

Hei Cha, Dark Tea, Pu-erh Loose Leaf Tea

 

⑦ 緊圧茶

Compressed Tea, Dark Tea

Pu-erh Tea, Pu'er Tea, Puer Tea

 

英語名で黒いお茶と言えばBlack Tea紅茶)です。

 

黒茶をそのまま英語に翻訳すると混乱するため、黒茶のことはDark Tea、もしくはピンイン通りHei Chaと表記されることが多いです。

 

黒茶を固めた黒茶緊圧茶プーアール茶と呼びますが、プーアール茶の英語名自体が共通認識が取れていなくて、(Pu-erh Tea, Pu'er Tea, Puer Tea)と店によってばらつきます。

 

ちなみに、Pu-erh Chaで検索をかけると、世界各国の茶沼の皆さんが楽しそうにプーアール茶を入れる動画が出てきます。英語でお茶に触れる醍醐味です。

 

緑茶

 

 

緑茶(Green Tea)はとにかく銘柄数が多い!北部の気候の厳しい地域を除き、各省に銘茶があります。

 

とても一つの表にはまとめきれませんので、別記事でまとめたいと思います。

 

個人的には爽やかな香りとあっさりとした味わいの中国茶は、春先になると飲みたくなります。

 

ガラスコップに茶葉とお湯を放り込むだけで飲め、温度や時間管理も難しくないのが魅力です。一番手軽な中国茶かなと思います。

 

白茶

 

 

白茶(White Tea)は、お茶の一番柔らかい芽の部分を使って作ります。白い産毛が美しい繊細なお茶です。

 

White Tea=高級茶として扱われていて、茶葉の写真が一番綺麗なのは白茶だったりします。茶葉界の美人No.1って感じでしょうか。

 

プーアール茶の原料になったり、紅茶店ではハーブとブレンドされたものをよく見かけます。

 

黄茶

 

 

黄茶(Yellow Tea)は、最も希少なお茶と言われます。生産量が少ないためか、中国茶の専門店でもほとんど見かけません。

 

黄大茶の英語名(Coffee of Tea)が面白いです。本当に珈琲の香りがするのでしょうか??

 

黄茶は私も経験不足なので修業を積みます。

 

 

青茶(烏龍茶)

 

 

私の偏愛する烏龍茶(Oolong Tea)。日本語では青茶もしくは烏龍茶の名前で呼ばれますが、英語ではOolong Teaで統一されています。

 

こちらも一枚の表には表せないので、別記事で紹介します。

 

個人的には、今は鳳凰単叢岩茶の勉強中です。茶葉を取り寄せては試飲してメモをとる日々、地味ですが楽しいです。

 

 

紅茶

 

 

中国茶では正山小種をはじめ、紅茶(Black Tea)も味わい豊かで美味しいです。

 

正山小種紅茶の起源ということもあってか英語名はLapsang Souchongで統一されています。

 

表中の英語名が一つだけということは、世界全体で名前が統一しているということ、さすが元祖です。

 

黒茶

 

 

黒茶Dark Tea)も現在勉強中です。

 

生茶熟茶の製造方法の違い、味わいの違い、どんなお茶を自分は美味しいと感じるのか。経験値が少なく、まだ言語化できていません。

 

緊圧茶

 

 

各種散茶(黒茶紅茶緑茶白茶)を押し固めた固形茶を緊圧茶(Compressed Tea)と呼びます。

 

一番有名なのは、黒茶緊圧茶プーアール茶で、英語ではPu-erh Teaと呼ばれることが多く、後ろに形状(CakeBrickなど)を加えて名称が決まっています。

 

普洱沱茶はボウルのような中央がくぼんだ形のプーアール茶ですが、英語名もPu-erh Tea Bowl(ボウル)や、Pu-erh Bird's Nest(鳥の巣)などと、形を説明する面白い名前がついています。

 

花茶

 

 

生花の香りを緑茶に移した花茶(Flower Tea)。ジャスミン茶が有名です。

 

こちらもJasmine TeaJasmine Pearlなど英名は統一されています。

 

金木犀を示す桂花は英語でOsmanthus、由来は調べていませんがオスマン帝国と関係あるんだろうなあ。名前を見ているだけでも面白いですね。


2021年3月全面改訂

海外のECサイトや、様々な文献をもとに中国茶の英語名をまとめなおしました。素人の翻訳のため、誤り等あるかと思います。ご了解ください。


2019年12月追記

 中国茶の英語表記Part.2はこちら→

中国茶の種類と4声を追加しました。

鉄観音:Tie Guan Yin→Tiě Guàn Yīn 

 

2009年3月初稿

 

 
世界の茶商シリーズ、8店目のご紹介は、ベトナムのHATVALAです。
 
現在開催中の、阪急うめだ主催のイベント『World Tea Festival』に出展しています。
 
 
この催事、関西のお茶好き達が集い、マダムの財布から万札が飛び交うガチンコのイベントです。茶葉も、茶器も本気の本物だけが集まるため、見ごたえがあります。
 
HATVALAの茶葉の、日本総輸入販売店は『unithe』さん。オンラインショップではHATVALAの代表的な茶葉を購入することができます。
 
 
限定商品の、「お茶の時間をはじめるセット」が素敵。このポット、DAVIDsTEAのワンプッシュ式()に似ていますね、ズボラな人でも扱いやすそうで心惹かれます。茶葉が選べるのもうれしいです。
 
さて、今回はどんなお茶に出会えるでしょう?HATVALAのお茶の世界に飛び込んでいきたいと思います。
 
ベトナムの茶産業
 
まずはベトナムの地図を見ていきましょう。
 
 
ベトナムはインドシナ半島の東側に位置し、南シナ海に面しています。ASEAN(東南アジア諸国連合)の一員で、近年は「脱中国」の流れを受けて、中国からベトナムに工場移転する企業(アップル、任天堂など)も増えているようです。
 
移転する理由は、地図を見るとよくわかります。南北に細長いベトナムは、東側がすべて海に面しているため、輸出入ともに船による物流が容易です。
 
また、人口も9,367万人(2017年ベトナム統計総局データ)と多く、平均年齢は31歳。働き盛りの若者をたくさん抱え、労働人口が多い点も移転に有利なのでしょう。
 
さて、ベトナムのお茶に関しては蓮茶(Lotus Tea)以外は知らないよ?と調べ始めると、中国の唐時代の茶人、陸羽が書いた『茶経』の有名な一節にたどり着きます。
 
 
茶は南方の嘉木なり
 
嘉木」とは、美しい樹、立派な樹のことです。
 
そして、「南方」はチャノキの源を示しており、中国雲南省の奥地ミャンマータイラオスベトナムなどの国境付近が原産地だといわれています(お茶を楽しむより
 
お茶を楽しむからお写真お借りしました。
 
東南アジアのタイミャンマーラオスの3国がメコン川で接する山岳地帯のゴールデントライアングルにも近い場所です。こちらはアヘンの生産で有名な場所です。現地に飛び込んでアヘン生産に携わった高野秀行さんの『アヘン王国潜入記』、面白かったなあ。
つまるところ、ベトナム北部チャノキの源を輩出した地域にあたり、茶の生産環境には申し分のない恵まれた地域だということ。
 
そして、ベトナムの茶葉の生産量世界第7位茶葉の輸出量世界第5位と、世界有数の茶葉生産国なんです。
 
えっ、そうなの??初めて知りました。個人的には、日本国内でベトナム茶が販売されているのを目にしたことはありません
 
何故、ベトナム茶は影が薄いのか?
 
これは「Vietnam tea exports ranked fifth worldwide」という記事に、答えがありました。
 
 
生産量が多いにもかかわらず、ベトナム茶の一トン当たりの単価は、世界平均の半値しかつかない。主な原因は、ベトナム茶が各国の定める農業基準を満たしていないためだ。また、国際的に知られるベトナム茶のブランドが存在しないことも一因である。」
 
ベトナム茶の最大の輸出国はパキスタンで、次いでロシア、台湾、インドネシア、米国、中国、マレーシアの順になります。この辺りは、レッドチーム(旧社会主義国)のつながりを感じますね。
 
ブルーチーム(民主主義&資本主義)に在籍する日本において、ベトナム茶がそれほど流通していない理由にも納得がいきました。やはり歴史を深掘りしないと、お茶の世界は見えてきません。面白いです。
 
HATVALA
 
さて、茶葉の生産量世界第7位ベトナムですので、若く勢いのある茶商は当然出てきます。その中で、英語で世界に発信している企業が今回取り上げるHATVALA(ハトヴァラ)です。
 
About Us』が素敵なので抜粋を記載します。
 
 
「私たちは、お茶を購入することは喜びへの投資であると考えています。
 
私たちは、他の国で生産されたお茶のコピーではなく、ユニークなベトナムのお茶を提供することを目標としています。」
 
情熱のある文章は何語で書かれていても、熱量が伝わってきます。理想や夢、お茶への愛情がぱんぱんにつまった文章です。ぜひ英語で読んでみてくださいね→
 
HPには、創業時期、創業者等の細かな情報はありませんでした。Twitterの最初の投稿は2013年9月ですので、おそらく創業は2013年。
 
創業者はNgocさん、現地の茶畑や原生林の奥地までガシガシ入り込むパワフルな女性です。
 
さて、早速ハトヴァラのお茶の世界を見ていきましょう。
 
商品のラインナップ
 
種類別の商品数をグラフ化しました。横軸は商品数、分類はハトヴァラの商品分類に合わせています。
 
 
まず意外なのが、青茶(Oolong Tea)の種類が多いこと。ベトナムはフランスの植民地だった時代があるため、紅茶が多いと思っていたのでこれは予想外でした。
 
そして、農園茶(Farm Tea)、野生茶(Wild Tea)という分類は初めて見ました。野生茶12種類、この時点で、美味しい予感しかしません。
 
野生茶(Wild Tea)
 
 
誰もが気になる野生茶をまずは見ていきましょう。
 
全12種類。白茶緑茶青茶紅茶黒茶まで多様な野生茶がそろっています。お値段が、泣けてくるほどありがたいプライス。
 
最安値:Wild Boar Black Tea 50g $3.75
最高値:Floating Cloud White Tea 50g $15.30
 
手摘みの野生茶は貴重なんですよ。一例を見ていきましょう。
 
Forest Genie Dark Tea
 
生茶タイプの黒茶(プーアール茶)です。お茶のプロフィールは産地(ベトナムと中国の国境付近のレッドダオ地区)、香り、製茶方法について明記されています。
 
 
茶葉の紹介写真は、
 
① 乾燥した茶葉
② お茶の水色
③ 抽出後の茶葉
 
上記の情報をきっちり伝えてくれます。
 
 
買い手としては、③抽出後の茶葉の状態はすごく大事な情報なんです。
 
茶葉が開いた後に、葉の端の細かなギザギザまで判別でき(茶葉が壊れていない)、しっとりと元の葉の状態に戻っている(柔らかく新鮮な茶葉を使っている)。
 
この写真の情報だけで、買いじゃない??と私の中の悪魔がささやきます。
 
そして、極めつけは茶葉の製茶動画

 

 

野生の茶葉を摘み、屋外の窯で熱を加え、粗熱が取れてから揉み、太陽にさらして乾燥させます。

家業としてお茶づくりをする一家の、お茶を扱う手つきの迷いのなさ、優しさにうるっと来てしまいます。
 
Flavour Tea (フレーバーティー)
 
 
ハトヴァラのもう一つの看板商品は、フレーバーティーです。
 
フレーバーティーと言っても、ヨーロッパ派閥のように香料、添加物をガシガシいれることはしません。茶葉に本物の花を混ぜ込み着香する、手間のかかる作業を経て、ジャスミン茶や蓮茶を作ります。
 
Lotus Tea(蓮茶)
 
最も高価な商品です。20g$15.99。茶葉には野生の緑茶を使用し、蓮の産地として有名なハノイの西湖で製茶を行います。
 
 
蓮花の香りを移すため、茶葉に新鮮な蓮花を混ぜる工程を繰り返します。その回数は二週間で最大7回、時間と根気の必要な作業です。

  1キロのお茶を作るのに1,000~1,200本の蓮花が必要です。高価なのも納得がいきます。
 
こちらも、動画があります。

 

 

早朝に摘み取られた蓮の花を解体し、香りの強い雄しべの先端を抜き出し、茶葉に混ぜ込んでいきます。動画後半には、茶葉に混ぜ込まれた古い雄しべを取り除き新しい雄しべを混ぜ込む様子が紹介しています。
 
このほかにも、生花を使って着香しているお茶は下記の通り。
 
◎ Autumn Jade Jasmine Tea
◎ Black Jasmine Tea
◎ Jasmine Oolong Tea
◎ Pomelo Flower Green Tea
◎ Sweet Osmanthus Tea
◎ Tiny Daisy Tea
 
 
ジャスミンティーは茶葉の種類が緑茶紅茶青茶の三種類あります。
 
生花以外で着香しているLady Trieu Earl Greyには、「イタリアから輸入した本格的なベルガモットオイル」を使い、その他の人工香料は使っていないと明記されています。
 
説明文は短く簡潔ながら、必要な情報がつまっています。自慢話やうんちくは一切なし。店主のさっぱりとしたお人柄が伝わってくるようです。
 
おわりに
 
今回は、ベトナムの茶商ハトヴァラを紹介しました。
 
ベトナムの深い森の中に迷い込んだような、野生のお茶の生命力を強く感じるお店でした。

ホーチミンの実店舗では、試飲して商品を購入することもできるようです。パッケージも素敵ですね。
 
 
そして、私も今回は魅力にあらがえず、商品を購入しました。まだ手元には届いていませんが試飲するのが楽しみです(笑)
 
世界の茶商シリーズ
 
過去の世界の茶商シリーズはこちらです。
 
◎ The Republic of Tea(アメリカ)→
◎ Twinings(イギリス)→
◎ Mariage Freres(フランス)→
◎ Kusmi Tea(フランス)→
◎ Dilmah前編(スリランカ)→
◎ Dilmah後編(スリランカ)→
◎ TEMA Tea(インドネシア)→
◎ DAVIDsTEA(カナダ)→
◎ HATVALA(ベトナム)→
 
世界の茶商シリーズ、7店目はカナダの会社『DAVIDsTEA』を取り上げます。
 
世界各国のお茶ブログをネットサーフィン(死語?)する日々ですが、同じ英語圏であっても、茶文化は場所によって二つに分かれていることを感じます。
 
お茶の二大派閥
 
私の独断と偏見によるお茶の二大派閥
 
① ヨーロッパ派閥
 
・イギリス、フランス、ロシア
・推定お茶関連費用:月2~3万円
・歴史と伝統を重視
・不労所得があるマダムが多そう
紅茶沼カップ沼住人達の絢爛豪華な世界
 
② 新大陸派閥
 
・アメリカ、カナダ、オセアニア
・推定お茶関連費用:月5千円
写真映り重視なお茶生活
・深い知識や潤沢な資金は不要
・キラキラ楽しくてついでに美味しければOK
 
掘り下げると、派閥闘争が勃発しそうですが、この①ヨーロッパ派閥②新大陸派閥との間には、『資金力』という大きな溝が横たわっているような気がしてなりません。
 
えっ?私ですか?私はもちろん②新大陸派閥(月5千円)よりです。
 
戦隊ごっこに目覚めて、おもちゃの剣を振り回す3歳男児を育てながら、繊細なカップでお茶を楽しむのは無理ってもんです。もっぱらマグカップ中国茶日本茶派です。
 
こほん、話がそれました。
 
今回は、②新大陸派閥で勢力拡大中のDAVIDsTEAを取り上げます。
 
お茶の派閥闘争に思い至ったのは、デイビッドティーのAbout Usの中にあったこのイラストに噴き出したからです。
 
"Not your Grandmother's cup of tea"
(おばあちゃんが入れるお茶じゃないから)
 
 
おばあちゃんが入れてくれたお茶、ヨーロッパから持ち込まれた、昔ながらの茶文化は時代遅れだよという皮肉ですね。
 
では、新大陸派閥はどんな新しい茶文化を私たちに提供してくれるのか、今回も深い海に潜っていきましょう。
 
DAVIDsTEA
 
デイビッドティーは2008年David Segal氏と、従兄弟のHerschel Segal氏の二人が、カナダのモントリオールに立ち上げた会社です。
 
同2008年に、カナダトロントのクイーンストリートに第一号店をオープンしました。2011年にはニューヨークにアメリカ第一号店を開店しました。
 
 
その後『Our Story』を見ても、創業者の名前が出てこないのでおかしいなあと思っていたら、2016年にDavid Segal氏はデイビッドティーを退職しているそうです。
 
悲報
デイビットティーにデイビッドはもういない
 
こほん。気を取り直します。現在、デイビッドティーはカナダアメリカの両国に、230を超える店舗を展開している一大ティーチェーンです。
 
さてさて、どんなお店なのかデイビッドティーの世界を覗いてゆきましょう。
 
商品のラインナップ
 
種類別の商品数をグラフにまとめました。横軸は商品数、分類はデイビッドティーの商品分類に合わせています。
 
 
ハーブティー42種類と一番多いことに驚きます。抹茶14種類と健闘しています。
 
様々な種類のお茶を幅広く取り扱っているなという第一印象です。しかし、カナダはアメリカと同じく、手軽に楽しくお茶飲みましょう系のゆるーいお茶文化なはず。
 
どんな商品展開なのか、覗いていきましょう。
 
Ice Tea(アイスティー)
 
日本の茶文化と欧米の茶文化を比較して、「感覚が違うな」と思うのはアイスティーです。
 
デイビッドティーのアイスティーのHPの写真を見ると、Brew the Rainbow(虹色のお茶を淹れよう)と称して、色とりどりのアイスティーの写真が載せられています。
 
 
色合いがはっきりしたお茶を紹介します。
 
◎ 紫色Bubble Gum(バブルガム)
 

◎ 緑色Bubble Gum Matcha(バブルガム抹茶)
 
 
黄色Lemon Cayenne Cleanse(レモンカイエンクレンズ)
 

橙色Sunny C(サニーC)
 
 
ふふっ。ネーミングだけで楽しいですね。
 
日本人として一番気になるバブルガム抹茶は、抹茶パウダーリンゴパイナップルバニラの甘いフレーバーを加えた商品です。残念ながら?ガムフレーバーは入っていなかった(笑)
 
上記のお茶を見ていて感じるのは、アイスティーには色合いが必要とされているということ。
 
日本人の場合、「青色アイスティーが飲みたい」と渇望する人はほとんどいないはず。この色への認識の違いはどこから来てるんだろう・・・と考えていてはっと思い至ったのは「レモネード」。
 
レモネードの写真を検索してみると、色とりどりのレモネードの写真がヒット。うむ、私の推測は間違っていないはず。
 
 
夏場になると、欧米諸国ではレモネードを飲むんですよ。みんな大好きWholefoodsで検索してみたら、49種類出てきました。
 
写真はレモンがウィンクしているHubert's LEMONADE、全10商品。黄色オレンジピンクなどの色とりどりの商品が並んでいます。この会社のHPも可愛いです。
 
 
レモネードのカラフルな世界をお茶にも求めるため、アイスティーがどんどんカラフルになるんですね。ふーむ、腑に落ちました。
 
 
TEAWARE(茶器)
 
デイビッドティーでは、インスタ派ウェイ系(決めつけすみません)の皆さんが、簡単にお茶を飲むための道具が豊富です。
 
アイスティー用のタンブラーも可愛いです。上蓋がスライドしてストローを差すことができます。ストローストロー専用のブラシまでついて至れり尽くせりです。
 
 
冷たいアイスティーを入れると温度変化で色が変わるプラスティックカップもあります。これもインスタ映えしそうなパーティー仕様ですね(笑)
 
 
簡単」にお茶を楽しむというのも、新大陸派閥的には大事なポイントです。
 
Steeper(抽出容器)もそんな商品です。百聞は一見に如かず、使い方はデイビッドティーの動画をご覧ください。

 

 

これはこれで簡単で良いですよね。紅茶原理主義の人たちからは石を投げられそうですが。
 
抹茶茶器Matcha Teawareとネーミングされて商品展開しています。
 
How to make matcha』では抹茶の作り方を説明していますが、これは京都抹茶警察に逮捕される案件ですな。
 
 
小さなボールで点てた薄茶の抹茶をマグカップにイン、そして大量のお湯をダイブ
 
薄茶をさらにお湯割り!ふう!しびれるぅ。
 
Matcha Walkerという商品も斬新です。
 
 
持ち歩きの水筒の中に、抹茶アタッチメント(構造不明)とお湯を入れて、水筒を激しくふりふりするとおいしい抹茶の完成です。
 
時間、エネルギー、後片付けの手間を省くことができます(原文ママ、にっこり)
 
なんだろう、この自由さ。
そして解放感好き・・・
 
DAVIDsTEAのIT戦略
 
デイビッドティーのHPは、楽しく見やすく面白いのですが、SNSの使い方も上手いです。
 
①~⑤の5種類のSNSを内容を変えて展開しています。
 
Facebook
Pinterest
Twitter
Instagram
Youtube
 
Facebookでは、テレビドラマとお茶のペアリングや、
 
 
エクササイズの前後に飲むお茶など、
 
 
コロナの流行で長くなる在宅時間のお供になるお茶を具体的に提案してくれます。思わずぽちっとしたくなります
 
Pinterestでは、お茶の淹れ方やレシピを英語フランス語二つの言語で紹介しています。縦長の画面なので、文字数が多い情報を伝えるのに向いています。
 
 
 
ご存じの方も多いと思いますが、カナダの公用語英語フランス語の2つ。フランス人移民が多かったケベック州では、現在でもおもにフランス語が話されています。
 
それを受けてデイビッドティーでも使用言語は、英語フランス語の2つです。
 
 
Twitterは苦戦している模様で更新もまばらです。限られた文字数で商品情報を伝えるのは難易度が高いのでしょうね。
 
 
Instagramフォロワー約30万人と一番検討しています。
 
 
中でも時節柄、National Nurses Week(国民看護週間:毎年5月9日~15日)のコメント欄が1836件と賑やかです。
 
家族や友人の医療関係者のIDを示して、感謝と尊敬の言葉を述べるコメントが多いです。言葉を惜しまず、愛する人を褒めたたえる文化は素敵ですね。
 
 
コメント欄には様々な感謝の言葉が並んでいますので、英語で生の言葉に触れたい方はご覧くださいね。
 
Youtubeでは、デイビッドティーの茶器の使い方を説明した動画が大半を占めます。
 
視聴数、動画本数も少なく、活発とは言えません。茶器を購入した顧客向けです。
 
 
こういう、「やってみなはれ~」みたいなSNSの使い方は勢いがあっていいですね。まず5種類全部やってみて、相性が良いものに注力する。老舗企業にはない柔軟さです。
 
おわりに
 
新大陸派閥のお茶のお店は、ウィンドーショッピングならぬHPショッピングしているだけでも、うきうき楽しい気持ちになります。自由に気持ちの赴くままに、お茶を楽しめばいいんだよと、背中を押されている気分になります。
 
残念ながら、アメリカ、カナダ以外では、商品を購入することはできませんが、お値段もティーバッグの商品で$10~$15程度とお手頃、パッケージも映える要素もりもりで、お土産に良いと思います。
 
それにしても、2019年にカナダに行ったのに、何でデイビッドティーを見つけられなかったんだろう。産後でアンテナが鈍ってた自分に説教したいです(泣)
 
世界の茶商シリーズ
 
過去の世界の茶商シリーズはこちらです。
 
◎ The Republic of Tea(アメリカ)→
◎ Twinings(イギリス)→
◎ Mariage Freres(フランス)→
◎ Kusmi Tea(フランス)→
◎ Dilmah前編(スリランカ)→
◎ Dilmah後編(スリランカ)→
◎ TEMA Tea(インドネシア)→
◎ DAVIDsTEA(カナダ)→