ほっこり中国茶しませんか? -14ページ目

ほっこり中国茶しませんか?

英語と中国語を駆使しつつ美味しいお茶に巡り合う方法を模索しています。中国茶と、お茶にまつわる歴史が大好物です。

house 
早いもので関西に住み始めてから3年以上がたちます。どの地域にもその場所独特の文化があるものですが、特に関西で初めに驚いたのは『政治的な発言が自由にできる土壌がある』ことでした。

関西の政治番組って?

当時の私が真剣に見ていた政治番組は関西テレビの夕方のニュース番組『アンカー』でした。2015年3月で終わってしまったアンカーは日替わりで経済、外交、危機管理の専門家たちが顔をそろえ、それぞれの専門家たちがまとまった時間を与えられ毎週自由にテーマを選び話をしていました。朝まで生テレビ方式の集団で大きな声で議論する方式とは全く違った、まるで講義のように静かに深い政治番組は、私にはとても新鮮でした。

月曜日 須田信一郎 (経済ジャーナリスト)
火曜日 有本香 (ジャーナリスト)
水曜日 青山繁晴 (独立総合研究所社長・作家)
木曜日 宮崎哲也 (評論家)、金村義明 (野球解説者)
金曜日 鈴木哲夫 (ジャーナリスト)、中江有里 (女優・作家)


個々の専門家たちに与えられた時間は30分。話す内容はすべて話者にゆだねられていて、何をどのように話してもよいという縛りなしの生放送の30分一本勝負。識者たちのプレゼンのクオリティは高く、一言も聞き漏らさまいとメモを取りつつ聞き入るキャスターの姿が番組の緊張感とレベルの高さを物語っていました。

アンカーで驚いたこととは?


さて、この夕方のニュース番組の『アンカー』で私がひっかかったのは、有本香さんのお名前でした。

「有本香さんのお名前、どこかで聞いたことがある。どこだっけ・・・・・??」


こまった時にはGoogle先生に聞きましょう。検索をかけたらやっぱり出てきました、ご著作『中国茶 香りの万華鏡』。そうだ!有本香さんは中国茶の専門家だ!と思い出しました。このご本以外にも、『こころとカラダにおいしい茶葉料理76』という茶葉料理の本や、『お茶の愉楽 中国茶・台湾茶』の本など、中国茶関連の著書をたくさんお持ちなんです。

私も中国茶にはまりたての頃、有本香さんの中国茶に関する本は全部拝読しました。そして、茶葉料理の本を見て『龍井蝦仁』という、龍井茶(中国杭州の緑茶)で香りづけした海老の炒め物を作ったなあなんて言う遠い記憶も思い出しました。
中国茶 香りの万華鏡 (小学館文庫)/小学館

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そして現在-有本香さんの最新作とは?

リベラルの中国認識が日本を滅ぼす 日中関係とプロパガンダ』は2015年10月30日発行の有本香さんと、天安門事件をきっかけに中国国籍を捨てた石平さんの中国経済、外交に関する対談集です。

有本さんの専門性の間口の広さに脱帽してしまいます。中国茶を入り口に、中国経済・外交を語るジャーナリストにたどり着くまでにどんなきっかけがあったのでしょう?経緯を伺ってみたいと興味がわいてきます。先日、大阪でお二人の講演会があったようなんですが、残念ながら先約があっていけませんでした。もともと友人関係だというお二人のざっくばらんなお話が聞きたかったなあ~。
リベラルの中国認識が日本を滅ぼす 日中関係とプロパガンダ/産経新聞出版

¥1,296
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今日の一杯

有本香さんに敬意を表して中国は杭州の龍井茶

昨年、初めて杭州に行ったときに中国茶館で購入しました。どんなものも現地で頂くと美味しさは特別なものになりますが、歴史ある建物に周辺をぐるりと囲まれた風光明媚な観光地、西湖を臨みながら優雅にお茶をいただく気分は格別でした。

そして、中国の上海から杭州に行くために中国の新幹線『和諧号』を使ったのですが、切符売り場で繰り広げられる販売員、並ぶ人々とのバトルのすごいこと!横入りは日常茶飯事、少し短い列があると思って並んだら、先頭のお客さんが販売員とケンカし始め30分間こう着状態になるなど、日本のJRのみどりの窓口といろんな意味で対照的で興味深い体験でした。
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久しぶりにぐっとくる漫画に出会いました。マキヒロチさんの『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』です。謎のぽっちゃり双子女子が吉祥寺で営む重田不動産(株)にやってくるのは、わけありで人生の岐路に立つ女性ばかり。

不肖、私アラフォーですが、この年になると30年余りの漫画読書歴があるわけで(笑)、漫画に対してはすっかりすれっからしになってしまってラブストーリーNG、スポーツ根性ものNG、学園ものNGと、どんどん門戸が狭くなりつつあります。

そんな中、『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』で重田不動産(株)を訪れ物件を探すのは、同棲中の彼を寝取られた女性や、会社でいじめにあって転職を余儀なくされた女性、使えない部下の取り扱いに悩む女性編集長、長年の介護から解放されて新しい人生を歩み始める女性、サラリーマンをやめて映画監督をめざし修行中の女性など、どこかに傷があってでもそこから目をそむけずに前を向いて歩いている女性ばかりで、働く女性である私にはすごく感情移入しやすい作品でした。

そして、その悩める女子たちを吉祥寺から拉致し、それぞれの女性に合わせて雑司ヶ谷、五反田、錦糸町、駒澤大学、中野などの新しく住む街を提案する双子女子。希望もしていない街に連れてこられた女性たちは当初は戸惑うものの、やがてその街に恋をしてここで暮らし始めようと決意します。その覚悟を決めた時の彼女たちの表情の変化が本当に素敵で、胸が熱くなります。

私は仕事柄、働く20代、30代の女性の人生相談を受ける機会が多いのですが、どんなに若くても皆例外なく家族や仕事や恋人やいろんな重いものをしょっています。まだまだ家事も育児も介護も女性が負担するものという固定観念が強い日本では、女性が働き続けるのは本当に大変です。でも、自分にぴったりと合う街で暮らすことが出来れば、人生は楽しいものになるのかもなあと考えさせられる一冊でした。

私の町にも、こんな不動産屋さんがあるといいなあ。そして、双子女子が関西で街を選ぶとしたらどんなラインナップになるのかも気になります!!

今日の一冊 吉祥寺だけが住みたい街ですか?

吉祥寺だけが住みたい街ですか?(1) (ヤンマガKCスペシャル)/講談社
¥610
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自分が過去に買ってきた投資信託達を振り返ろうという企画の第二弾。第一弾では『イーストスプリング インドネシア債券オープン』をご紹介しました。

そして、第二弾の今回は、『HSBCチャイナオープン』です。書き出してみると、前回のインドネシアと言い、今回の中国と言い新興国株式に投資したいという気持ちが強いんだなあと実感します。そして、なぜだかHSBCの投資信託が好きでこれ以外にも、ロシアだとか、インドとかを買い込んでおりました。

HSBCチャイナオープン
購入手数料     :   3.24%~0%
信託報酬      :   1.94292%
信託財産留保額  :   0%
その他         :   年一回分配

HSBCはThe Hongkong and Shanghai Banking Corporation の略で、香港上海銀行と名前はついていますが、本体はイギリスはロンドンにある、世界最大級の金融グループです。アヘン戦争や、その後の上海の租界時代に関する本を読んでいると必ず名前が出てくる、ポンドが基準通貨だった時代の全盛期イギリスを象徴する金融機関でもあります。

それにしても、インデックス投資にどっぷりつかった今現在、この購入手数料や信託報酬を見ると不当に搾取されていたということがよくわかります。新興国の株式は手数料が高くなるのはしょうがないにしても、信託報酬1.94292%って!!高すぎます。12月18日に売りに出される『たわらノーロード先進国株式』なんて、信託報酬0.243%ですよ!!

同じ内容の商品でも、パッケージが違えばついている値段も変わってくるのが、投資信託の恐ろしさです。タイムマシーンに乗って2008年の愚かな私にもうちょっと考えてから買いなさいと、こんこんと説教したいです。

そして、こういうお高い投資信託は大体パンフレットがカラー刷りで見やすく立派なのも特徴ですよね~。ちなみにHSBCは会社のHPも取扱商品にも、購買意欲を誘う赤色が効果的に使われています。

なぜHSBCチャイナオープンを買ったのか?

これは2008年の北京オリンピックの直後に北京に旅行に行ったことがきっかけになりました。北京のシンボルと言えば、毛沢東氏の大きな肖像画が掲げられた天安門広場ですが、2008年にそこを訪れたときに感じたのは中国の国家全体の高揚感でした。

Wikipediaによると天安門広場は、南北880m・東西500mにわたる世界最大の広場だそうです。そしてその大きな広場を埋め尽くしていたのは、中国各地からやってきていた中国人観光客でした。おそらく日本で言うところの農協のバスツアーのようなものだったのでしょう。迷子にならないようにバスごとに与えられた色つきの帽子をかぶって、目をキラキラさせながら天安門広場を見渡していたのは、よく日に焼けた健康そうな農民たちでした。

祖国の発展を心から誇らしく思い、あこがれの地、天安門広場までこれるようになった自分たちの豊かさをうれしく思う、高揚感と希望にあふれた人々の顔付には、胸を打つものがありました。日本は2008年当時、リーマンショック後の不況に突入しつつあっただけに、中国の発展していく力の強さと、広大な天安門広場を文字通り埋め尽くすほどの労働力の豊かさに圧倒されて帰国しました。

そして、その熱に当てられて買い始めたのがHSBCチャイナオープンでした。これは2014年まで定期購入してその後売却しました。利益はそこそこ出たと記憶しています。

なぜHSBCチャイナオープンの購入をやめたのか?

これは、中国を取り巻く環境の変化からでした。世界の工場として発展してきたものの賃金が上がり、5000ドルの壁と言われる途上国から先進国に移行する地点での足踏みが長く続いていることは皆様ご承知の通りです。

そしてさあ、売却しようと私を駆り立てたのはやはり一冊の本でした。津上俊哉さんの『中国台頭の終焉』は、中国経済には短期、中期、長期の3つの段階でそれぞれ大きな問題を抱えているという事実を提示してくれています。

短期的課題とは、2008年に中国政府が行った4兆元(約80兆円)もの財政投資で設備過剰になり、更に地方政府による返済が焦げ付きそうにあること。特に地方で工場やマンションを次々と建ててみたものの、入居者が居ない鬼城と言われる物件になっていたり、工場数が多すぎて過当競争に入り価格が折り合わず稼働しない工場が多くあったりと問題山積です。

中期的課題とは、中国政府と国有企業によって富が独占されていて、健全な市場経済をけん引するはずの民間企業が育っていないこと。国有企業と民間企業に対する貸付金の金利が数パーセント違うとか、何か新しい技術が開発してもその権利は国に徴収されてしまうため、研究開発が行われる土壌が育たないことなどここも問題山積です。

長期的課題とは、少子高齢化の問題です。一人っ子政策と言う人口抑制政策をとってきたため、急激に高齢化が進み、またその高齢化を支えるための社会保障制度がいまだ未発達であることはこれから大きな問題になってくるはずです。そして、生産年齢人口も2013年以降減り始めているということで、今後夫婦二人で双方の両親4人を支えなければいけない時代をどう乗り切るのかが、今後数十年中国にのしかかる課題です。

この本を読み、これは大変だと売却を決めました。やはり特定の国だけのファンドを持つというのもよくないなあと考えさせられた投資信託でした。しかし、中国にはまだ13億人全員が豊かになるという大きな目標があるはずです。世界の下請け工場から、新しい創造性を生み出せる先進国に代わっていけるのか、内需主導の経済が立ち上がっていく過程を興味深く見てゆきたいと思います。

今日の一冊 中国台頭の終焉

本屋に行って中国関連の本を探すと、驚くほど多種多様な本が見つかります。しかし、中国はとんでもない!と感情的な書き方をされている本が多く、その中にあって中国経済や人口推移などをデータをもとに論理的に提示してくれる本著は貴重です。筆者の津上俊哉さんは長年中国で仕事をされてきた方だけあって、厳しいことを書きながらも、その裏には中国に対する愛情が感じられます。中国経済の先行きを予測するのに役立つ一冊です。
中国台頭の終焉 (日経プレミアシリーズ)/日本経済新聞出版社
¥961
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