久しぶりにぐっとくる漫画に出会いました。マキヒロチさんの『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』です。謎のぽっちゃり双子女子が吉祥寺で営む重田不動産(株)にやってくるのは、わけありで人生の岐路に立つ女性ばかり。
不肖、私アラフォーですが、この年になると30年余りの漫画読書歴があるわけで(笑)、漫画に対してはすっかりすれっからしになってしまってラブストーリーNG、スポーツ根性ものNG、学園ものNGと、どんどん門戸が狭くなりつつあります。
そんな中、『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』で重田不動産(株)を訪れ物件を探すのは、同棲中の彼を寝取られた女性や、会社でいじめにあって転職を余儀なくされた女性、使えない部下の取り扱いに悩む女性編集長、長年の介護から解放されて新しい人生を歩み始める女性、サラリーマンをやめて映画監督をめざし修行中の女性など、どこかに傷があってでもそこから目をそむけずに前を向いて歩いている女性ばかりで、働く女性である私にはすごく感情移入しやすい作品でした。
そして、その悩める女子たちを吉祥寺から拉致し、それぞれの女性に合わせて雑司ヶ谷、五反田、錦糸町、駒澤大学、中野などの新しく住む街を提案する双子女子。希望もしていない街に連れてこられた女性たちは当初は戸惑うものの、やがてその街に恋をしてここで暮らし始めようと決意します。その覚悟を決めた時の彼女たちの表情の変化が本当に素敵で、胸が熱くなります。
私は仕事柄、働く20代、30代の女性の人生相談を受ける機会が多いのですが、どんなに若くても皆例外なく家族や仕事や恋人やいろんな重いものをしょっています。まだまだ家事も育児も介護も女性が負担するものという固定観念が強い日本では、女性が働き続けるのは本当に大変です。でも、自分にぴったりと合う街で暮らすことが出来れば、人生は楽しいものになるのかもなあと考えさせられる一冊でした。
私の町にも、こんな不動産屋さんがあるといいなあ。そして、双子女子が関西で街を選ぶとしたらどんなラインナップになるのかも気になります!!
今日の一冊 吉祥寺だけが住みたい街ですか?
- 吉祥寺だけが住みたい街ですか?(1) (ヤンマガKCスペシャル)/講談社

- ¥610
- Amazon.co.jp