どうしたらモラハラ加害者がキレなくなるのだろうか。
どうすればモラハラ加害者は攻撃をしなくなるのだろうか。
私の何がいけなくて、毎日毎日こうなってしまうのだろうか。
毎日毎日、意識のある時間の全てで考えている。
私のどんな発言や行動が、モラハラ加害者のトリガーになったのかを延々と自己内省する。
それは仕事をしている時も、ご飯を作っている時も、子どものおむつを替えている時も考えている。
もうすぐモラハラ加害者が帰ってくる時間だ。
そわそわと部屋を見渡す。
抜かりは無いか、部屋を歩き回る。
鼓動が早くなる。
呼吸は浅く、汗が滲み手が震えてくる。
そんな日常。
モラハラ被害者の日々。
安心と安全の中で疲労を回復し、明日への活力を培う場所であるはずの巣がモラハラ被害者を蝕む。
そんな苦しみに満ちた毎日が日常すぎて、苦痛すら感知できなくなる。
苦痛しかないから、苦痛である、と認識できなくなる。
思考はごくごく浅い場所でしか行われなくなり、考えはループし始める。
包丁を持った通り魔が目の前に現れて逃げない人はいない。
危害を加えられることが容易にわかるから。
だけどモラハラのそれは、すぐに命の危機に繋がるものではないから、ぬるま湯のように始まったモラハラ行為に茹で上がってしまう。
モラハラ加害者は臆病だから、初動で思いっきりブチ切れたとしたらモラハラ行為は鳴りを潜めた可能性もあるが、モラハラ被害者の方々は底抜けに優しくて真面目であるので、理不尽に怒る人にもそれだけの理由があるだろうと考えるのだ。
自身が怒ると仮定した時、ここまでの憤怒を表すなら余程のことだと思うからだ。
だからこそ
「どうしたの？何かあったの？」とモラハラ加害者を思い遣る。
思い遣りのその言葉がモラハラ加害者にとってみればおいしいトリガーで、ビクビクした様子で聞いてくるモラハラ被害者を前にこてんぱんに虐め抜きたい衝動は爆発する。
全てが後出しジャンケン。
「お前のせいで！」と、攻撃したくなるのも
攻撃させるのも全てお前のせいで！といった具合で
謝れば「お前が謝るから！」
黙れば「お前が黙るから！」
果ては何も言わず、何もしなくても
「お前がキモいから！」などと
大声で罵倒し大きな音を立て、物を投げ時には暴力を振るいありとあらゆる罵詈雑言を投げつけてすっきりした様子で就寝する。
ぐちゃぐちゃになったリビングで立ち尽くすモラハラ被害者。
それを片付けていたら床に涙が落ちる。
声を出さないように泣く。
声に出せばまた始まるから。
そして冒頭に繋がる。
エンドレス。
これがモラハラだ。
モラハラ被害者がぎゅうっと握りしめている、穏やかな夫婦への渇望。
その渇望があまりに強すぎて、その渇望にそった答えを逆算のように導き出してしまう。
こんな人でも子どもの父親であることには違いないのだからと、害にしかならない存在を必要なのだと設定し、子どもから父親を奪ってはならないことにしてしまう。子どもから父親を奪わないために頑張るのだ、と。
その思考は一見正論であるようにみえる、そのことがミソだ。
DVモラハラを知らない人たちがそれを聞いたとしたら、それもそうだよねと思ってしまうまっとうさだ。
いや、もし今まさに被害を受けている最中のモラハラ被害者が聞いたとしても、その志しは同じだから深く共感するかもしれない。
辛い毎日をそれでも家族のために歯を食いしばってでも頑張る妻や母親って素敵に見えやすいから。
だからこそ自分は自分を犠牲にして家族にとって必要なことをしている、と認識してしまう。
そんな中で1年にあるか無いかのモラハラ加害者の凪の日があれば、辛い毎日の中に咲く一輪の花のように、その1日をモラハラ加害者の成長だと感じたりする。
「もしかしたら変わるのではないか」
もしかしたらこの夫と穏やかな夫婦になれるのではないか。
と、そのように感じる。
何度も何度も、もうこの人とはやっていけないと深夜何度決意したことだろう。
その度に朝がきて、また同じ繰り返しをしてきた。
疲れ果て、これがモラハラであると完全に理解し、それなりに対処法もしてきたが全く変わることがないばかりか、より酷くなる一方だった。
脱出するしかない、そこまで追い詰められていたのに。
穏やかな凪の1日。
ずっと握りしめてきた穏やかな夫婦への渇望は息を吹き返す。
そりゃそうなるよ。
子どもには父親が必要で、子どもから父親を引き離すなんて可哀想だというまっとうそうな理由まで用意して、穏やかな夫婦を目指す自分の願いを叶えたくて自分を欺いてきたのに、欺いてまでして子どもごとモラハラ劇場に翻弄されてきたのに、そうやすやすと手放せるはずが無いんだよ。
そしてこの思考のループこそがモラハラ現象に他ならない。
これこそがモラハラなんだ。
だってそうでしょう。
攻撃してくるモラハラ加害者から物理的に離れたら、モラハラは成立しないからね。
モラハラ加害者の側で攻撃されながら、延々とループ思考して試行錯誤しながら攻撃を受け続けることがモラハラだから。
ある意味、本気でモラハラ加害者のことを思い遣るなら、モラハラ加害者に攻撃させてはいけないんだ。
モラハラ加害者がモラハラ被害者と生活している以上、攻撃せずに生きることは不可能。
これは紛れもない事実でありながら。
そのことだけを理解したくないために色々な理由を作り出してまでモラハラ加害者へと長年対策を繰り返してきたモラハラ被害者だから、
この人だけは違うかもしれない、と思いたい。
そこまでしてモラハラ加害者を愛そうとするモラハラ被害者のいじらしい気持ちに私は胸が苦しくなる。
決して得られることのないモラハラ加害者からの「得られるかもしれない」という、煙を掴もうとするような渇望をかつての私もぎゅうっと握りしめていたから。
でもどれもこれも、どの思考も、どんな工夫も全てがモラハラの車輪でしかない事実を私は渡す。
あなたの頑張りこそが、モラハラ加害者のそばで試行錯誤する全てがモラハラという現象の一部だよ。
あなたがあなたを欺く、真っ当そうな言い訳を子どものように泣きながら手放す、そのことが本当の頑張りだよ。
私の言葉、あなたに届くかな。
届くといいな。
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モラハラやDVにはめっぽう詳しいです。
反抗期や親子関係などにも強いです。
行政や警察などへの対応なども詳しいと思います。
脱出後の1番苦しい時にも是非使ってね。
私、それ経験してるからきっとあなたの気持ちに寄り添えるよ。
umechobin@yahoo.co.jp
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