*僕の日常*(4)
朝……眠い……
Sちゃんとの親交を深めていった僕。
毎日メールをし、学校でもたくさんの話をしました。
授業の事。将来の事。友達の事。
そして恋の事。
そのすべてにおいて、Sちゃんは僕とほとんど同じ考え方をする人でした。
女の子と言うより、男友達と話す感覚。
ある意味で、一緒にいて苦にならない人でした。
前期の授業も大詰め、テストの時期がやってきました。
テストの開始は朝10時。
家の遠い僕には、とても早い時間の起床が強いられます。
その事をSちゃんに愚痴ると、彼女は前日に自分の家に泊まってはどうかと進めました。
今、考えればこれも彼女の綿密な計画の一部だったのでしょう。
彼女でもない女性の部屋に泊まる。その事に少しの罪悪感を感じながら、渡りに船とばかりの申し出に、僕は応じてしまいました。
初めてSちゃんの家に泊まった日。
Sちゃんは手料理を振る舞ってくれました。
メニューは確かハンバーグ。
生焼けだったのを覚えています。
その夜。ソファーで眠ると言った僕に、彼女は自分のベッドに入るように勧めたのでした。
当時の僕にとって、Sちゃんはあくまで気の合う友達。
少しおかしく思いながら、僕は勧められるままにベッドに入りました。
女性として見ていない相手と寝た所で、なんの興味も沸きません。
僕はすぐに眠りに落ちました。
この日の僕は、どこまでも鈍感でした。
Sちゃんとの親交を深めていった僕。
毎日メールをし、学校でもたくさんの話をしました。
授業の事。将来の事。友達の事。
そして恋の事。
そのすべてにおいて、Sちゃんは僕とほとんど同じ考え方をする人でした。
女の子と言うより、男友達と話す感覚。
ある意味で、一緒にいて苦にならない人でした。
前期の授業も大詰め、テストの時期がやってきました。
テストの開始は朝10時。
家の遠い僕には、とても早い時間の起床が強いられます。
その事をSちゃんに愚痴ると、彼女は前日に自分の家に泊まってはどうかと進めました。
今、考えればこれも彼女の綿密な計画の一部だったのでしょう。
彼女でもない女性の部屋に泊まる。その事に少しの罪悪感を感じながら、渡りに船とばかりの申し出に、僕は応じてしまいました。
初めてSちゃんの家に泊まった日。
Sちゃんは手料理を振る舞ってくれました。
メニューは確かハンバーグ。
生焼けだったのを覚えています。
その夜。ソファーで眠ると言った僕に、彼女は自分のベッドに入るように勧めたのでした。
当時の僕にとって、Sちゃんはあくまで気の合う友達。
少しおかしく思いながら、僕は勧められるままにベッドに入りました。
女性として見ていない相手と寝た所で、なんの興味も沸きません。
僕はすぐに眠りに落ちました。
この日の僕は、どこまでも鈍感でした。
*僕の日常*(3)
段々と生々しくなって参ります。
あべの橋行きが出発しそうな、藤井寺の駅構内。
友達に礼を言って、帰ろうとする僕。
その時。
一緒に遊んでいたある女の子が、こう言いました。
『今日みんなでSの家行ってご飯食べるんだけど、来ない?家遠い人達は遅くなったら泊まればイイし。』
今考えれば、これはまだ浮かない顔をしていた僕を見かねて誘ってくれた言葉だったのでしょうか。
当時。まだ外泊にイイ顔をしなかった親を説き伏せて、僕は藤井寺市郊外のレオパレスに向かいました。
みんながいて、僕もそこにいれて。
みんな笑ってて。
僕は大学生活で、やっと居場所を見つけた気がしました。
ご飯を食べ、みんなで慣れない酒を飲む。
そんな中、買い出しジャンケンに負けた、僕とSちゃん。
ホロ酔いで近所のスーパーに向かう途中、彼女はこう言ったのです。
『今日はすごく楽しい。あの空間には私の居場所がちゃんとある気がする。』
同じ事を考えていた。
この言葉をきっかけに、Sちゃんが実はとても僕に似ている人間だと言う事を知りました。
そして、僕はまるで自分の分身を見つけたような気がして、急激にSちゃんとの距離を縮めて行きました。
“友達”だと思っているのが、自分だけとは知らずに。
あべの橋行きが出発しそうな、藤井寺の駅構内。
友達に礼を言って、帰ろうとする僕。
その時。
一緒に遊んでいたある女の子が、こう言いました。
『今日みんなでSの家行ってご飯食べるんだけど、来ない?家遠い人達は遅くなったら泊まればイイし。』
今考えれば、これはまだ浮かない顔をしていた僕を見かねて誘ってくれた言葉だったのでしょうか。
当時。まだ外泊にイイ顔をしなかった親を説き伏せて、僕は藤井寺市郊外のレオパレスに向かいました。
みんながいて、僕もそこにいれて。
みんな笑ってて。
僕は大学生活で、やっと居場所を見つけた気がしました。
ご飯を食べ、みんなで慣れない酒を飲む。
そんな中、買い出しジャンケンに負けた、僕とSちゃん。
ホロ酔いで近所のスーパーに向かう途中、彼女はこう言ったのです。
『今日はすごく楽しい。あの空間には私の居場所がちゃんとある気がする。』
同じ事を考えていた。
この言葉をきっかけに、Sちゃんが実はとても僕に似ている人間だと言う事を知りました。
そして、僕はまるで自分の分身を見つけたような気がして、急激にSちゃんとの距離を縮めて行きました。
“友達”だと思っているのが、自分だけとは知らずに。
*僕の日常*(2)
携帯でしか更新できないと不便ですね。
さて、Sちゃんとの出会いを迎えた僕。
第一印象は、
『あ~……無駄な所でテンションやけに高いな、オイ。
しかもショートカットかよ。俺の好みの正反対じゃないか。』
とまぁ、決してよくないものでした。
もちろん、アドレスを交換するような事もなく。
その後、僕はつまらない大学生活を何とかしてやろうと、同じ学科の子達全員を誘って飲み会を開きました。
幹事として、精一杯働いた僕。
飲み会が無事に終わった時には、気の知れた仲間達のグループが出来上がっていたのでした。
そして、その中に、あのSちゃんも入っていたのです。
もうすぐ夏が来る、7月12日。
僕は朝から疲れていました。
大学生活の新鮮味も薄れ、毎日続く往復6時間の通学。
甘える人もおらず、僕の精神は危険な状態でした。
お昼休み。友達にふと漏らした、その気持ち。
彼らは、僕をカラオケに誘ってくれました。
楽しく過ぎる時間。しかし、気がつけばもう陽も暮れて。
和歌山に住む僕が、帰らなければ行けない時間に。
その時でした。
さて、Sちゃんとの出会いを迎えた僕。
第一印象は、
『あ~……無駄な所でテンションやけに高いな、オイ。
しかもショートカットかよ。俺の好みの正反対じゃないか。』
とまぁ、決してよくないものでした。
もちろん、アドレスを交換するような事もなく。
その後、僕はつまらない大学生活を何とかしてやろうと、同じ学科の子達全員を誘って飲み会を開きました。
幹事として、精一杯働いた僕。
飲み会が無事に終わった時には、気の知れた仲間達のグループが出来上がっていたのでした。
そして、その中に、あのSちゃんも入っていたのです。
もうすぐ夏が来る、7月12日。
僕は朝から疲れていました。
大学生活の新鮮味も薄れ、毎日続く往復6時間の通学。
甘える人もおらず、僕の精神は危険な状態でした。
お昼休み。友達にふと漏らした、その気持ち。
彼らは、僕をカラオケに誘ってくれました。
楽しく過ぎる時間。しかし、気がつけばもう陽も暮れて。
和歌山に住む僕が、帰らなければ行けない時間に。
その時でした。