アッシェンバッハの彼岸から -8ページ目

マジカルポップ

Ain’t Gonna Lie/Keith


春や夏は、キラキラでスイートでドリーミーなポップスに心躍らせたくなるものだ。

わたしが好きな'60年代のポップスであって、その上、歌っているのはデブなキモオタなんかでなく、爽やかなイケメンならば尚良い。良いことこの上ない。


で、こちらのキースさん。リチャーズとかムーンばかり引っかかりまくって、検索しづらい名前の彼ですが、本名はジェームス・バリー・キーファーさんという。みんな知らないよね?

このとおりのイケメンで、1967年当時はアイドル歌手だったのかしら。いや、そのわりには曲の完成度が高すぎるし、声が個性的すぎる。そんなわけで妙に気になる人なのであった。

そんな”売りにくさ”のせいかワンヒットワンダーであった彼の音楽は、当時の主流であったサイケの影など微塵も感じられない、ハッピーで心ときめくポップチューンばかり。それもフリッパーズ・ギターなんか目じゃないほどのキラッキラぶりなのだ!

とはいえこのレコードをただ耳障りが良いだけのバブルガム・ソングス以上のものにしている理由はたぶん、やっぱり、この声にあるんではないだろうか。とても独特で、スイートなルックスとは裏腹のハスキーボイス、というかしわがれ声なのだ。
シャッフルビートの軽快なポップスも、この独特の声で唄われると、ポップなんだかなんだか、とてもアンビバレントな魅力を帯びることになる。

レコードの日本語のライナー・ノーツには「その後のレコードが泣かず飛ばずだった後は消息不明」と書いてあって、なんだかせつなかった。が、さっきよくよく英語の方を読んでみたら、自分のレーベルを作ったり唄ったり、ウェブサイトもあるなんて書いてある。

ツイッターまでやってるじゃん!!

元気なじいさんじゃん!!

売れなくなった後にドラッグで身を持ち崩して早死になんていう、'60年代ならありがちなことになってなくて良かったよほんと。


しかもYouTubeに最近の動画を発見。若いころからしわがれ声だったにも関わらず、その歌声は50年経った今も衰えていない!当時は彼のバックコーラスだったトーケンズ(その後ライオンはどうのいう誰でも知ってるあの有名な歌で有名に)のライブのゲストというのは少しせつないけれども。
しかし、それ以上にアレなのが、そのルックス。

何というか、仙人化しすぎ!!
細身のイケメンだった時代がうそのような・・・。わたしは映画『パリの確率』に出ていたジャン・ポール・ベルモンドを思い出したよ・・・
どちらも、若いころはイケメンだったのにー!!


彼の代表曲のタイトルを、彼の(昔の)ルックスとレコードを絶賛するこの文章の締めくくりにもっていこうとおもったけど、オヤジギャグぽいのでやめときます("Ain't Gonna Lie"ウソはつかないよ!)