アッシェンバッハの彼岸から -10ページ目

エズミに捧ぐ

そういえば訃報を聞いたその日にかばんに入れたのだから、
考えたらもう5ヶ月も、わたしはお守りのように毎日まいにち持ち歩いていたわけだ。


ともかく、今朝、地下鉄のなかでかばんの底をあさってたら発見されたのだ。古ぼけてカバーもかかってない『ナイン・ストーリーズ』が。
で、ぱっと開いたところに短編から、とおもってから読み始めたのだけれど、

「エズミに捧ぐ」がものすごく良かったの。

良かった、とかって頭悪そうな言葉でまとめちゃって、

すっかりアホになってる自分がイヤなのだけれども。

ぐっすり眠って迎えた朝ほど、しあわせなものはない。


とにかく、わたしは半蔵門線の車内で泣いたのであった。そしてもれなく電車を乗り過ごしたのであった。



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