アッシェンバッハの彼岸から -42ページ目

明日のことなんてわからない

Lola vs. the Powerman & the Money-Go-Round, Pt. 1
The Kinks
B0002SG1P8



ウェス・アンダーソンのこんど公開になる『ダージリン急行』には、なんとThe Kinksのレコード“ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組 第1回戦”(邦題)からなんと3曲も使われているのですよ。

そもそもいつ見てもなんだかおしゃれな(たとえば真っ白なスーツだとかね)ウェスさんが映画でつかう音楽は、

これまでの作品においてもお気に入りが多かったのですが、今度はなにしろ、われわれ(つまりキシダとわたしのセット)が特にお気に入りな"This Time Tomorrow"からはじまって、まさに冒頭、この曲でインド横断列車の旅がはじまって、旅のおわりに"Strangers"がかかるという心憎さ!

そういえばこの『ダージリン急行』の予告編を先般、映画館で観たとき、キシダはやたらと首をひねっていた。

『恋人たちの失われた革命』がお気に召していた彼としては、1960年代後半フランスでならともかく、ウェスのカラフルな画面それも@インドでこの曲がかかるのがいまひとつピンとこなかったらしい。


あしたの今頃、ぼくら何処にいるんだろうねー、というこの唄。

永遠に愛してるのオマエだけだの何のと恥ずかしげもなく唄う昨今の流行り唄より、何百倍も胸に迫って聴こえるとおもうのはわたしだけだろうか?

そう簡単に、使い捨ての流行り歌なんかに愛なぞ誓われてたまるものか。

あしたの今頃、わたしが何処にいるかなんて、わたし自身にさえぜったいにわからないではないか。

あしたのことがわからないのに、うんと先のことなどわかるものか。

わからないから、朝が来るたびにこの一日を、この人をたいせつにしよう、と改めて思えるのだ。