シャント感染 その六 | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

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透析用バスキュラーアクセス(いわゆるシャント)専門医が日々の透析からシャント、アクセスそして腎移植までの相談内容を分かりやすく?詳しく紹介していくブログです。

手術の手順を示します。
$日々是シャント  ~群馬のシャント専門医のブログ~-血管イメージ

この感染シャント血管を、
$日々是シャント  ~群馬のシャント専門医のブログ~-血管感染イメージ

①シャント吻合部をつぶしてシャントの息の根を止める。
②感染している血管を皮膚ごと取り出す。



①で、シャントの元栓をとめることで、致命的な大出血を防ぐことができるようになります。
②では、本当は感染した血管まるごと取り出すのがいいのですが、今回は炎症が強く麻酔が効きにくかったことと、感染が血管の前面(皮膚より)だけだったこともあり、部分摘除ですませました。

煙突となるドレーンを挿入して手術終了。2時間弱でした。



$日々是シャント  ~群馬のシャント専門医のブログ~-感染術後


翌日、反対の手にシャントを作成し、意外と早く使えそうなので事なきを得ました。

感染はどれだけ注意してもある一定の確率で起こりうるものだと思います。
キチンと注意して穿刺を行うだけでなく、感染の早期発見に気をつけることが一番の対策でしょう。

なんだか刺したところが何時迄経っても痛む
刺したところが赤く腫れ上がってきた
なんだか違和感がある

などあれば、すぐにスタッフに相談してみてくださいね!