シャント感染 その五 | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

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透析用バスキュラーアクセス(いわゆるシャント)専門医が日々の透析からシャント、アクセスそして腎移植までの相談内容を分かりやすく?詳しく紹介していくブログです。

では、手術が必要なシャント感染とは一体どのような場合でしょうか。

①局所の感染が強く周囲の健常組織へ影響が波及している状態
②局所から全身感染へ移行する危険がある(もしくはすでに移行している)場合
③感染のため脆弱化した血管から出血の危険が強い場合
④その他壊死した組織を切除しないと改善が望めない

などでしょうか。

簡単に言えば、
感染したところをとってしまわないと全身バイキンまみれになってしまう
感染がどんどん大きくなって近くの元気なところがやられてしまう
感染したところから出血してしまいそうで危ない


ですね。

逆に言えば、
局所の感染で
全身へ移行する恐れがなく
出血までは大丈夫そう

な感染であれば、抗生剤をしっかり使って注意深く治療することになります。

今回紹介してくれた病院はしっかり治療していたのですが、残念ながら改善しませんでした。