城への外国人料金を検討する姫路市長 | 歴史ニュース総合案内

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 兵庫県姫路市の清元秀泰市長が6月16日、姫路城への外国人料金導入を検討していると発言した。天守への大人1000円の入場料金を外国からの観光客限定で4倍にし、国内客は値引く構想だ。

 アクリエひめじで6月17~21日に開かれた世界銀行・防災グローバルフォーラム(UR24)の事前シンポジウム「文化遺産と自然災害」に清元市長は出席した。同日に市長は登城料が7ドル相当なのは安く、30ドル程度が国際基準とした。登城した約148万人の3割が外国人なのを踏まえ、市民相手なら5ドル相当に抑えて外国人料金を導入すればよいという。阪神大震災で兵庫行動枠組みが国連決議として採択されているのを機に初めて日本へ誘致された防災フォーラムでは戦国期の城郭考古学で馴染みの千田嘉博教授も同席し、災害危機管理(DRM)で姫路市の文化遺産が自然災害にどう耐えてきたかが「Understanding Risk」の標語の下で話し合われたが、構想を唱えただけの入場料の話だけで報道界の9割以上の話題を集めた。なお、千田教授は熊本城の復興過程を説明した。

 

 インドネシアのバリ島といった発展途上国の観光地がすぐ連想される外国人料金だが、フランスでもルーヴル美術館ではEU内の青少年を無料にする一方、域外の外国人には22ユーロかけている。

 広い姫路城はオーバーツーリズムの名で想像されるほどの混み具合ではない。そのため、独自策として外国人料金が模索されていることになる。