鎌倉大仏への徒歩移動を促す | 歴史ニュース総合案内

歴史ニュース総合案内

発掘も歴史政治も歴史作品も

 神奈川県鎌倉市で5月3~4日、鎌倉大仏のある高徳院への徒歩移動を促す実証実験が国の手で行われた。いわゆる観光公害(オーバーツーリズム)への対策として、江ノ島電鉄の長谷駅経由でなく徒歩での移動を呼び掛けた。

 鎌倉駅での乗り換えが、数10mの行列で1時間かかるほどに激しく混雑するのを少しでも緩和するための実験。江ノ島電鉄線だと鎌倉駅から和田塚、由比ヶ浜を経て長谷駅になるが、国土交通省関東運輸局の誘導員たちは徒歩でも25分ほどの距離なのを英語込みで周知して混雑の緩和を図った。2駅挟んでいても、長谷駅と鎌倉駅の距離は1.7kmに過ぎない。長谷駅の由来の長谷寺も人気が高く、由比ヶ浜駅の近くには鎌倉文学館(長期休館中)や吉屋信子記念館がある。

 

 意外な近さに気づいていれば、呼びかけられなくとも既に徒歩で移動しているところだろう。実証効果は不明である。藤沢市の江ノ島との移動需要は対応できない。江ノ島電鉄は鎌倉高校前駅での『スラムダンク』をはじめ、多数の作品で舞台または背景モチーフに採用されている。