改装された飛騨高山美術館 | 歴史ニュース総合案内

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 岐阜県高山市の飛騨高山美術館が4月11日、運営元を改めて新たに開館した。ルネ・ラリックをはじめ、アール・ヌーヴォーやアール・デコの美術作品を所蔵している。

 旧宿場町とは逆にある高山駅西側の飛騨民俗村エリアで1997年から2020年まで開館していた高級品の美術館をリゾートトラスト社が引き取り、会員制ホテル「サンクチュアリコート高山 アートギャラリーリゾート」の敷地内で新装。5つの展示室に近代のガラス工芸品を展示し、幻想空間を演出する。

 エミール・ガレの《フランスの薔薇》などを展示するアール・ヌーヴォーの「ガレの杜」から入り、ルイス・C・ティファニー《18灯リリー・ランプ》などで高山の気象を反映して変転する「うつろいの間」へ。続いてルネ・ラリックの工芸品を柱とするアール・デコの間に入り、映像技術やルイ・マジョレルの家具が並ぶアートラウンジを経て、自然光を入れる「光のギャラリー」(チャールズ・レニー・マッキントッシュの《ウイロー・ティールーム》)に至る。

 

 旧美術館の近くには「世界のアンティック木の国館」もあった。欧州のウランガラスやオランダの箪笥「アート・ビューロー」を看板として同工異曲の展示空間を構成していた。つまり2館が1館になった訳だが、一般客も入れる新装美術館の入館料1000円は改装前よりも安い。