ゼネコン君

ゼネコン君

某大手建設業社員のブログ

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久しぶりの更新です

普通なら 仕事中の この時間の更新・・・・・

職場の皆さんすみません ごめん

仕事休んで WBC 決勝戦 見てます

8回裏 韓国の攻撃 ツーベースのランナーを 犠牲フライで 返し 3-2 日本1点のリード

岩隈は 8回2/3 で 規定投球数で 降板 替わって 杉内

杉内頑張れ

しばらく仕事休んだことは忘れて
日本 WBC2連覇に向けて 応援しますゴー 
先々週 様々な企業の 第3四半期の決算・2009年03月期の決算予測が発表されました
 日立   7000億円の最終赤字
 野村HD  6000億円の最終赤字
 パナソニック  3800億円の最終赤字
 トヨタ    3500億円の最終赤字
 NEC   2900億円の最終赤字
 東芝   2800億円の最終赤字
 日産   2650億円の最終赤字
 SONY   1500億円の最終赤字
 シャープ   1000億円の最終赤字

名だたる超一流企業が続々と 赤字転落していました
不況真っ只中という感じでしたね
もちろん建設業も 例外ではありませんでした

【2009年03月期 第3四半期の 決算状況】
<売上高> 百万円
 鹿島建設㈱ 1,395,583
 清水建設㈱ 1,247,562
 ㈱大林組   1,180,620
 大成建設㈱ 1,062,054

<営業利益> 百万円
 ㈱大林組    14,270
 清水建設㈱  13,455
 鹿島建設㈱  12,580
 大成建設㈱ -20,033

<経常利益> 百万円
 ㈱大林組    16,921
 清水建設㈱  13,954
 鹿島建設㈱  11,977
 大成建設㈱ -28,123

<純利益> 百万円
 ㈱大林組   6,031
 清水建設㈱  3,319
 鹿島建設㈱ - 1,618
 大成建設㈱ -22,383

【2009年03月期 最終決算予想】
<売上高> 百万円
 鹿島建設㈱ 1,940,000
 清水建設㈱ 1,900,000
 大成建設㈱ 1,710,000
 ㈱大林組  1,700,000

<営業利益> 百万円
 ㈱大林組   21,000
 清水建設㈱  19,000
 鹿島建設㈱  18,500
 大成建設㈱  1,000

<経常利益> 百万円
 ㈱大林組   24,500
 清水建設㈱  17,000
 鹿島建設㈱  13,000
 大成建設㈱ - 8,000

<純利益> 百万円
 ㈱大林組   8,000
 清水建設㈱  4,500
 鹿島建設㈱ - 7,000
 大成建設㈱ -13,000

今回 鹿島建設・大林組・清水建設 3社そろって業績予想を下方修正しました
唯一予想を据え置いた大成建設は 元々昨年の時点で大幅な下方修正していたので、特別業績が良いというわけではありません
清水建設は今期2度目の下方修正です
 売上高  -50,000百万円 - 2.6%
 営業利益 -13,000百万円 -40.6%
 経常利益 -13,000百万円 -43.3%
 純利益  -11,500百万円 -71.9&

大林組
 売上高  -70,000百万円 - 4.0%
 営業利益 - 9,000百万円 -30.0%
 経常利益 -10,500百万円 -30.0%
 純利益  - 9,000百万円 -52.9%

鹿島建設
 売上高   ±0
 営業利益  ±0
 経常利益 - 7,000百万円 -35.0%
 純利益  -19,000百万円

下方修正の理由は 海外工事での建設物価の高騰、保有株式の減損損失、外貨建ての債券の為替差損、工事債権などの貸倒引当金の特別損失 など 似たり寄ったりです

3月最終決算まで ゼファー・ダイナシティ・モリモト・ダイア建設・日本総合地所など新たなディベロッパーの倒産などがあれば 更なる下方修正の可能性もあり、まだまだ先行き かなりあやしい状況です
個人的には
・第3四半期決算で 唯一の営業損失となっている大成建設ですが 最終3月期で 予測通りプラスに持っていけるか
・大分キャノンの発注工事を舞台とする大型脱税事件の度に取りざたされる鹿島建設ですが この影響がどの程度になるか
気になるところです
季節は 冬から 春に移りつつありますが、景気は 依然 冬真っ只中のようです

既に読まれた方もいらっしゃるかと思いますが こんな↓↓ 記事がありました

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ゼネコン、折れた2本柱 マンション・海外不振、赤字転落

 大手ゼネコン4社が10日発表した2009年3月期の連結業績予想は、大成建設を除く3社が従来予想を下方修正し、鹿島と大成が最終赤字に転落する見通しだ。マンション不況による民間建築部門が低迷するとともに海外部門も不振なため。準大手なども同様の状況に陥っており、資材価格が下落し始めるなどの好材料があるものの、建設業界を取り巻く環境は厳しさを増しているのが実情だ。

 ◆相次ぐ下方修正

 鹿島は、従来120億円の最終黒字を見込んでいた通期の連結業績予想を、70億円の最終赤字に下方修正した。通期の最終赤字は5年ぶり。不動産市況の悪化などに伴う貸倒引当金の計上などで特別損失が膨らむことが響いた。08年4~12月期の連結業績も、最終損益は16億円の赤字(前年同期は203億円の黒字)。同社は今後「収益力の強化のリスク管理を徹底する」方針だ。

 大成は海外土木事業の低迷が大きく影響した。最終損益は従来予想と同じ130億円の赤字。通期の最終赤字は7年ぶりになる。海外土木は、同社が公共事業縮小の受け皿として積極展開してきた部門だが、発注者側からの仕様変更要求による追加費用の発生などで採算が悪化。同社は中期経営計画を見直し、海外事業を縮小する考えだ。

 民間建築が売上高の多くを占める清水建設は、通期業績の下方修正により、最終利益が前期比83.4%減となる45億円にとどまる。景気後退に伴う企業の設備投資抑制の影響で、工場建設の中止や延期などが相次いだことが主因。

 大林組も、発注者であるデベロッパーの経営破綻で工事代債権の一部が回収懸念が生じたことなどが原因で、従来予想の最終黒字170億円を80億円に下方修正した。

 ◆公共事業頼れず

 ゼネコンが多くを期待する公共工事は減少の一途をたどっている。建設経済研究所の調べによると、08年度の名目政府建設投資見通しは、07年度比5.9%減となる見込み。こういった状況を補おうと各社は海外事業や民間建築に注力するようになったが、折からの景気後退で打撃が広がった格好だ。

 とくに影響が大きいのは、マンション建設の比重を高めている地方の建設業者。民間信用調査会社の帝国データバンクによると、今年1月の建設業の倒産件数は325件で前年同月比33.7%増。集計基準が変更された05年4月以降で最多となった。

 景気の先行き不透明感が強まるなか、建設需要が回復する期待は薄い。企業の設備投資意欲もさらに減退する可能性もあり、現在の環境がしばらく続く公算が大きい。こうした状況を踏まえて何に活路を見い出すのか、建設各社は難しい選択を迫られることになる。

(2009.02.11 フジサイケイビジネスアイ より)
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各社の 詳細公表値は また 別の機会に比較しようと思います

この記事だけで充分建設業界の現状が分かると思います

こんな記事の中にも 前回書いたような 何かしらの光明を 見つけたいなぁと思ったのですが・・・・・・・

1月30日に 静岡県を中心に関東から近畿エリアにて78支店 木造注文住宅の設計施工・販売を行っていた 富士ハウス㈱ と 関係会社の日京㈱・㈱サニーの3社が自己破産
申請時の負債は、富士ハウスが約358億8500万円、日京が約274億6100万円、サニーが約4億6000万円で、3社合計で約638億600万円にも上っています
 破産の原因は 個人消費の伸び悩みや同業者との競合、改正建築基準法の施行などの影響による売上高の急激な落ち込み、そこに追い討ちをかけて金融情勢の悪化等から、資金繰りが急激に悪化し、 今回の措置となったようです

そしてこの状況を裏付けるようなデーターも 同30日に発表されています

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住宅着工戸数がさらに低迷、改正建基法の施行直後下回る

 景気後退の影響を受けて、住宅着工戸数が改正建築基準法の施行で落ち込んだときの水準さえも下回った。国土交通省が1月30日に発表した2008年12月の新設住宅着工戸数は、前年同月比5.8%減の8万2197戸だった。

 住宅着工戸数が前年同月比で減少したのは、08年6月以来、半年ぶりとなる。改正建基法の施行前である前々年同月との比較では23.8%減だった。

 08年の年間着工戸数は109万3485戸で、前年の106万741戸を3.1%上回った。前々年の着工戸数129万391戸と比べると、15.3%の減少だ。

ゼネコン君-20090202



建築着工統計調査報告(平成20年12月分)

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改正建築基準法の落ち込み時の水準より下回っているというデーターは 建設市場が 想像以上に急激に収縮しているあらわれでしょう
 このデーターをみると どうしても 建設業界のおかれている状況の厳しさを痛感します
そして 状況の厳しさ自体は否定することはできません

しかし、この状況に関して 少し異なった観点から見る事もできるのではないでしょうか

 景気後退の影響は世界経済とリンクしているので、新規着工数の減少も受け入れざるを得ないことなのですが ストックがフローを上回っているのはなにもここ1、2年の話ではありません これまで、政府・官庁、民間企業総てが、スクラップ&ビルドを推奨していました しかし既にストック時代と言われてもいるのも事実で、着工数が減っているのは当然の流れと理解すべきなのかも知れません
 確かに、一昨年6月の建築基準法改定や昨夏以降の不況の影響も少なくないのでしょうが、少子化が叫ばれ、世帯数の減少が現実味を帯びてきている状況下では、従来の右肩上がりの成長は期待できないのではないでしょうか  『永遠の右肩上がり』の成長は 米国に於いて『住宅の価格はずっと右肩上がりの成長をし続ける』という幻想に踊らされてサブプライムローンの破綻を引き起こした 現象と 同じ事のように思えます
 遅かれ早かれ住宅市場は 縮小の方向にあった そして その過渡期と世界金融不況とが重なったことによって 縮小への動きが増幅したと考える事もできるのではないでしょうか 
市場の縮小を事実として受け止める事によって 業界を取り巻く例の無い厳しい環境に対して ただ耐え忍ぶだけでは無く、他に出来る事・やらなければいけない事が 見えてくるような気がします

 数m先も見えない猛吹雪吹雪の中 一筋の光光が 見えるように・・・・・・・
久しぶりの ゼネコン君の仲間の話です

今回取り上げるのは『左官』です
「さかん」ですが、年配の方は「しゃかん」 と呼んだりします

元々は 建物の壁や床、土塀などを、鏝(こて)を使って塗り仕上げる職種のことですが、近年は昔ながらの土壁などより、鉄筋コンクリートの建物が多くなってきたので コンクリート面にモルタルを塗って仕上げる作業の方が多くなっています
 しかしまた 最近になり、漆喰・珪藻土・土等の自然素材を使用した壁が見直されるようになり、手仕事による仕上げの多様性や味わいを持つ、左官仕上げの良さが再認識されてきてもいます
 建築業の中では、大工などと共に 一説には平安時代からといわれる 古い職種です

 モルタルを使って 一口に壁や天井などを仕上げる といっても 熟練の技術が要ります
コンクリートの躯体は 大量生産される工場製品とは異なり 工事現場の何もないところに鉄筋・型枠を組みコンクリートを打設して作られるものなので 工場製品のように総てが平滑で直角・平行に数ミリの狂いも無く作ることは不可能です
その製造上 多少の誤差が生じてしまいます
しかし最終的に出来上がる建物は そのままというわけにはいきませんので モルタルを塗ることで壁表面の仕上げ平滑にしたり、コンクリートの躯体の角部分を直角に仕上げたりします
 左官工の作業を見ていると 一見簡単にモルタルを塗って仕上げているように見えますが、やってみるとこれがなかなか難しく、面を平滑に仕上げる・出隅入隅を直角に仕上げる等技術が要ります
また 材料のモルタルも セメント・砂・水の配合の仕方だけではなく、使用する部分や仕上げ厚により砂も粒子の大きさで選択したり、人工の軽量骨材を使用したりします
 モルタルを塗付ける下地も、乾燥していると塗り付けるモルタルの水分が奪われてモルタル部分がきちんと硬化しなくなるドライアウトという不具合が起こることがあるので、下地に対して吸水調整等の処理を行ったりしています

 昔ながらの土壁などの建物が減るにつれて モルタルの作業が多くなっていましたが、ここ数年は塗り壁の持つ、塗り壁それ自体が湿度を調整し、室内に湿気をため込まないという調湿機能に注目が集まっています
単純に昔と同じ土壁・漆喰だけではなく、藁すさや珪藻土などと今ある建材と組み合わせることによって、より扱い易く 現在の生活に合った付加機能のある塗り壁なども出てきて、住まいの健康や環境保護の観点から見ても高い効果が得られるので、左官工法が 再注目されています

 左官工の中には 床仕上げを専門職とする 土間工という 職種もあります
床仕上げは コンクリートを打設する時に床のコンクリートを直仕上げするのですが、日中にコンクリートを打設する場合、床のコンクリートを均し 表面を押える作業は たいてい夕方から夜間になることが多いです
季節によってはコンクリートの硬化が遅くなるので翌朝まで作業が伸びることもあります
工事現場で、コンクリートを打設した日の夜遅くまで電気が付いている事があるのは このコンクリート押さえの作業をしているからです

 こんな 左官工ですが 社団法人 日本左官業組合連合会 という組織もありますの 興味があれば覗いてみ下さい
 技能五輪では 左官もあり、この辺も 見る事ができます


 それではっ 
 次回は 不定期ですが 『塗装』 あたりかな・・・・・
少し遅くなりましたが、昨年末に発表された2008年11月の住宅着工統計に関して 厳しい状況が見て取れます

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住宅着工戸数、改正建基法の施行直後並みの低水準に


 景気後退で住宅着工は再び低水準に――。国土交通省が12月25日に発表した2008年11月の新設住宅着工戸数は、前年同月とほぼ同数(0.03%増)の8万4277戸だった。改正建築基準法の施行直後の着工状況と同レベルになり、景気の厳しさを印象付けた。改正法施行前だった06年11月の着工戸数を27%も下回っている。

 地域別では、首都圏(2万9185戸)が前年同月比19%増、近畿圏(1万2471戸)が同3.1%増だったのに対し、中部圏(1万1910戸)は同19.2%減とマイナスに転じた。

 08年1~11月の全国の着工戸数は101万1288戸。08年の年間着工戸数は、07年の103万5598戸を超えそうだが、06年の128万5246戸を大きく下回る公算が大きくなった。


ゼネコン君-200811



ゼネコン君-200811-02


20081225 黒土交通省 発表資料 建築着工統計調査報告

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2007年6月20日に施行された改正建築基準法による影響の反動と考えられる9月までの大幅増の傾向は一段落して、前年同(11)月比0.0%増となっている
 つまり 改正建築基準法の影響によりまだ着工件数が伸びなかった2007年11月と同レベルなのです

 やっと改正建築基準法の影響から回復の兆しがみえつつあった状況に 世界的な金融不安が起こり 瞬く間に 住宅建設や企業の設備投資は 凍結・延期されてしまったようで 官製不況につづき更なる大きな波にのみこまれてしまったようです

新しい年が明けて まだ 10日ほどしか経っていないのに 既に 建設・不動産関係の企業だけみても
2009/01/05 ㈱小川建設
2009/01/05 ㈱トップハウス
2009/01/05 中央興産㈱
2009/01/07 ㈱日本クリエイト
2009/01/09 東新住建㈱
2009/01/09 ㈱クリード
(㈱帝国データバンク HP 大型倒産[負債額30億円以上の倒産]速報より)
 年明け12件の内 6件が 建設・不動産関係企業となっています

 また聞こえてくるところによると 某大手 S不動産は 現在進行中のプロジェクトをほぼ総て凍結させているようです
大手でさえこのような状況ですから 中堅・新興不動産会社に於いては言うまでも無いでしょう
 そして 発注者となる不動産会社がこのような状況であれば 施工者となるゼネコンも同じ状況です
 ちなみに 小生の所属する支店に於いても 今年着工する予定であった 2~300億規模のプロジェクト2件、5~90億規模のプロジェクト4件が 凍結・延期が決定し かな~り 厳しい状況です

ゼネコン業界で 大量解雇のニュースは 聞こえてきてはいませんが もしかしたら そんなニュースが出るかもしれませんね

新しい年を迎えて 明るいニュースを期待していたのですが 現実は甘くないようです
2009年も始まりましたが、みなさん初日の出初日の出見ましたか?

もちろん俺は 見てません・・・・・ 泣きおまめ

おいらと同じく 初日の出見てない方 こちら ↓↓ を見に行ってはいかが?

映像と写真で綴る日々の出来事

自宅で 初日の出hatsuhinode* & 富士山富士山初日の出 見てるような気分になれますよ
(他にも素敵な写真カメラがいっぱいありますよ)
今年も あと数時間で終わりですね

建設業は 昨年の建築基準法改正から立ち直ることなく世界的金融不安にのみこまれて冬の時代真っ只中でした
建設業は 落ちる時は世の中の景気の動向をいち早く受け 良くなる時は 世の中のの動向からタイムラグがあるので 来年も 厳しい状況が続きそうですが 今より 少しでも良くなって欲しいものです

おいらは帰省せず 一人 寂しく 紅白見てますが 皆さんは 大晦日 どのように過されてますか

来年 皆さん & 建設業 に沢山 良い事がありますように 祈
お役所やたいていの会社は 昨日 26日の金曜日ですでに 仕事納めだったのでしょうね
うちの会社も 本社・支店の内勤は 金曜日で仕事納めになってたのですが おいらの現場は今日が仕事納めでした

久しぶりに早く帰ってきて テレビを見たら なんかもう年末特番の時期なんですね~
ニュースでも 帰省500系のぞみや出国ひこうきの状況やら 世間は既にお休みモード全開ですね

なんか 今日で仕事納めで やっと明日からの休みにほっとしてる おれの状況 って取り残されてる感じですなー (・・;)

でも 同期のゼネコン君の中には 客先都合で 年末年始の休みにしか作業できずに 正月鏡餅返上で仕事する奴もいるから それよりましか・・・・・

ここ1~2週間 かなり忙しく あんまり ブログ見に行ってなかったから、明日はゆっくり皆さんのとこのぞきおじゃま2にいきま~す


ちょうどさっきテレビのニュースでやってるの見たんですが、
昨年6月に渋谷の温泉施設で起こった爆発事故の その後の動きがあったようです


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シエスパ爆発 担当3人書類送検


 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で昨年六月、従業員三人が死亡するなどした爆発事故で、警視庁捜査一課と渋谷署は十二日、源泉に含まれる天然ガスへの安全対策が不十分だったとして、業務上過失致死傷の疑いで、施設の設計・施工を請け負った「大成建設」(新宿区)の角田宜彦プロジェクトリーダー(50)と、開業時の運営会社「ユニマット不動産」(港区)の菅原啓之役員(46)、同社員(41)の計三人を書類送検した。

ゼネコン君-シエスパ


 調べでは、角田プロジェクトリーダーは、排出用のガス管に結露した水がたまる危険性を認識しながら、水抜き作業の必要性をユ社に伝えなかった疑い。菅原役員はガス検知器の設置を怠り、社員は保守管理の委託契約内容からガス管が対象から漏れていることを見逃した疑い。三人とも容疑を認め、角田プロジェクトリーダーは「水抜きの説明を失念していた」と供述しているという。同課は、ガス管の結露で水がたまったためガスが逆流して施設内に充満し、源泉くみ上げの制御盤の火花が引火して爆発。三人が死亡、五人が負傷する事故を招いた、と結論付けた。

 一方、容疑事実の過失があっても、施設内の換気扇が十分に稼働していればガスが爆発濃度に達しないことが同課の再現実験で確認された。同課は事故当時、換気扇が停止していたか、著しく機能が低下していたと認定したが、その原因や過失の所在は解明できなかったとしている。

 大成建設の話 大変重く受け止めている。捜査に対し今後も全面的に協力する。

 ユニマットグループの話 書類送検を真摯(しんし)に受け止め、今後も捜査に全面的に協力を続ける。

◆都内の温泉掘削 規制強化、申請ゼロ
 シエスパ事故で浮き彫りになったのは「都市型温泉」に対する法律の不備だった。事故を教訓に改正温泉法が成立し、今年十月一日に施行。東京都によると、都内では規制強化で施設数の増加が一段落し、事故後は、温泉掘削の新規申請が一件もないという。

 事故を受けて都は昨年十月、温泉施設の可燃性天然ガスについて安全対策指針を策定。同様の内容を盛り込んだ改正温泉法で、温泉の採取には都道府県知事の許可が必要となり、源泉くみ上げ機などが屋内にある施設はガス検知器の設置が義務付けられた。

 また、新たに温泉の掘削をする場合は、隣接する敷地の境界から掘削口を八メートル以上離さなければならなくなり、スペースが限られた都心での掘削は難しくなった。都水環境課によると、都内の源泉数は一九九八年三月には九十三カ所だったのが、今年三月には百五十五カ所にまで増えた。ただ、事故後の新たな掘削申請はゼロのままだ。

 一方で、需要は衰えていない。都市型温泉施設「ラクーア」(東京都文京区)の担当者は、事故前から安全対策は確立していたとし、「客足に事故の影響は見られない」と話す。

 財団法人中央温泉研究所(豊島区)の甘露寺泰雄所長は「改正温泉法の成立で、都市型温泉施設の安全性は格段に向上するはずだ」としている。

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温泉施設「シエスパ」爆発、大成建設幹部ら3人書類送検

 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で平成19年6月、女性従業員3人が死亡し、5人が重軽傷を負った爆発事故で、警視庁捜査1課は12日、業務上過失致死傷の疑いで、施設を施工した大手ゼネコン「大成建設」(新宿区)の角田宜彦・設計責任者(50)と、開業時の施設運営会社「ユニマット不動産」(港区)の菅原啓之・保守管理担当役員(46)、同社の浅賀郁夫・管理マネジャー(41)を書類送検した。

 調べでは、角田責任者は、ガス抜き配管が結露した水で詰まってメタンガスが逆流する危険性を認識しながら、ユニマット社など施設側に定期的な水抜きの必要性を説明しなかった。菅原役員ら2人はガス漏れの危険性を認識しながら、ガス検知器の設置を怠ったり、ガス抜き配管などが点検項目に入っていないことを放置したまま、保守管理業者と委託契約を結んだ。

 この状況で温泉のくみ上げを継続した結果、配管を逆流したガスが機械室に充満し、温泉制御盤の火花で爆発事故を起こし、8人を死傷させた疑い。

 捜査1課は「過失の競合」で事故が起きたと判断、3人の立件に踏み切った。調べに3人は容疑を認め、角田責任者は「配管の水抜きの説明を失念していた」と供述、菅原役員らは「安全対策に対する危機意識が足りなかった」と話しているという。

ゼネコン君-シエスパ2


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シエスパ爆発、役員ら3人書類送検 警視庁「危険認識」 

 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で07年6月19日に起きた爆発事故で、警視庁は、施設開業時の運営会社ユニマット不動産(東京都港区)の菅原啓之・保守管理担当取締役(46)と浅賀郁夫・管理マネジャー(41)、施設を施工した大成建設(新宿区)設計本部の角田宜彦プロジェクトリーダー(50)の計3人を、12日に業務上過失致死傷容疑で書類送検した。

 爆発は従業員用施設地下の機械室で発生。女性従業員3人が死亡し、女性従業員と通行人の男性ら計5人が重軽傷を負った。

 警視庁は、06年1月の開業以来、温泉水に含まれる天然ガスの排出設備の保守点検が不十分だった結果、機械室にガスが充満したと判断した。排出設備の設計や保守管理を担当していた菅原取締役ら3人は、開業前にガスの濃度測定をしたり、開業直後に発生した別の区画でのガス漏れを把握したりしてガスの危険性を認識していたにもかかわらず、ガス検知器の設置など充満を防ぐ対策を怠り、事故を招いた疑いがある。

 3人は容疑を認めているという。

 捜査1課によると、ガスの排出は、機械室から地中に通した配管を道路を挟んだ本館までU字形に迂回(うかい)させ、本館上階から屋外に出す構造だった。

 同課は再現実験で、U字形のため配管内には水がたまり、ガスが逆流することを確認。機械室の換気扇も停止して密閉状態になった結果、1時間半でガスが充満。くみ上げ用制御盤の火花が引火して爆発したと結論づけた。

 ガスは当初、機械室からそのまま地上に出す予定だったが、住民の苦情を考慮した菅原取締役が迂回を提案。角田リーダーは技術的に可能と判断して施工したが、設備の取り扱い説明書に水抜きの必要性を記載していなかったという。

 浅賀マネジャーは設備の保守を委託した外部業者との窓口で、契約には水抜きやガス検知器を使った検査を点検項目に入れていなかったという。菅原取締役も、委託契約に水抜きなどが入っているかどうか確認しなかったとされる。

 結局、事故を招いた排出システムの欠陥は、開業前の設計変更とその後のメンテナンスの不備にあるとして、建築主と施工業者の双方の過失責任を問うことになる。



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この建物は大成建設の 設計施工だったようですが、設計者がこのような形で送検されるのは 殆どきいたことがないような気がします
安全であることが当然の建物で 危険なものを設計したこと自体が 過失であるという判断なのでしょう

「設計に関しての過失」「建物の管理に於ける過失」の複合要因として発生した事故に関して 設計者もその責任をとるのは 考えれば当たり前ではあるのですが、設計責任で刑事罰を受ける という事実に少し驚きました

改めて 『建物をつくる』ということを考えさせられるような事件ですね~

それにしても なんか最近大成建設 絡みでニュースが多くない?
ダイジョーブか 大成建設!!