シエスパ その後 | ゼネコン君

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某大手建設業社員のブログ

ちょうどさっきテレビのニュースでやってるの見たんですが、
昨年6月に渋谷の温泉施設で起こった爆発事故の その後の動きがあったようです


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シエスパ爆発 担当3人書類送検


 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で昨年六月、従業員三人が死亡するなどした爆発事故で、警視庁捜査一課と渋谷署は十二日、源泉に含まれる天然ガスへの安全対策が不十分だったとして、業務上過失致死傷の疑いで、施設の設計・施工を請け負った「大成建設」(新宿区)の角田宜彦プロジェクトリーダー(50)と、開業時の運営会社「ユニマット不動産」(港区)の菅原啓之役員(46)、同社員(41)の計三人を書類送検した。

ゼネコン君-シエスパ


 調べでは、角田プロジェクトリーダーは、排出用のガス管に結露した水がたまる危険性を認識しながら、水抜き作業の必要性をユ社に伝えなかった疑い。菅原役員はガス検知器の設置を怠り、社員は保守管理の委託契約内容からガス管が対象から漏れていることを見逃した疑い。三人とも容疑を認め、角田プロジェクトリーダーは「水抜きの説明を失念していた」と供述しているという。同課は、ガス管の結露で水がたまったためガスが逆流して施設内に充満し、源泉くみ上げの制御盤の火花が引火して爆発。三人が死亡、五人が負傷する事故を招いた、と結論付けた。

 一方、容疑事実の過失があっても、施設内の換気扇が十分に稼働していればガスが爆発濃度に達しないことが同課の再現実験で確認された。同課は事故当時、換気扇が停止していたか、著しく機能が低下していたと認定したが、その原因や過失の所在は解明できなかったとしている。

 大成建設の話 大変重く受け止めている。捜査に対し今後も全面的に協力する。

 ユニマットグループの話 書類送検を真摯(しんし)に受け止め、今後も捜査に全面的に協力を続ける。

◆都内の温泉掘削 規制強化、申請ゼロ
 シエスパ事故で浮き彫りになったのは「都市型温泉」に対する法律の不備だった。事故を教訓に改正温泉法が成立し、今年十月一日に施行。東京都によると、都内では規制強化で施設数の増加が一段落し、事故後は、温泉掘削の新規申請が一件もないという。

 事故を受けて都は昨年十月、温泉施設の可燃性天然ガスについて安全対策指針を策定。同様の内容を盛り込んだ改正温泉法で、温泉の採取には都道府県知事の許可が必要となり、源泉くみ上げ機などが屋内にある施設はガス検知器の設置が義務付けられた。

 また、新たに温泉の掘削をする場合は、隣接する敷地の境界から掘削口を八メートル以上離さなければならなくなり、スペースが限られた都心での掘削は難しくなった。都水環境課によると、都内の源泉数は一九九八年三月には九十三カ所だったのが、今年三月には百五十五カ所にまで増えた。ただ、事故後の新たな掘削申請はゼロのままだ。

 一方で、需要は衰えていない。都市型温泉施設「ラクーア」(東京都文京区)の担当者は、事故前から安全対策は確立していたとし、「客足に事故の影響は見られない」と話す。

 財団法人中央温泉研究所(豊島区)の甘露寺泰雄所長は「改正温泉法の成立で、都市型温泉施設の安全性は格段に向上するはずだ」としている。

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温泉施設「シエスパ」爆発、大成建設幹部ら3人書類送検

 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で平成19年6月、女性従業員3人が死亡し、5人が重軽傷を負った爆発事故で、警視庁捜査1課は12日、業務上過失致死傷の疑いで、施設を施工した大手ゼネコン「大成建設」(新宿区)の角田宜彦・設計責任者(50)と、開業時の施設運営会社「ユニマット不動産」(港区)の菅原啓之・保守管理担当役員(46)、同社の浅賀郁夫・管理マネジャー(41)を書類送検した。

 調べでは、角田責任者は、ガス抜き配管が結露した水で詰まってメタンガスが逆流する危険性を認識しながら、ユニマット社など施設側に定期的な水抜きの必要性を説明しなかった。菅原役員ら2人はガス漏れの危険性を認識しながら、ガス検知器の設置を怠ったり、ガス抜き配管などが点検項目に入っていないことを放置したまま、保守管理業者と委託契約を結んだ。

 この状況で温泉のくみ上げを継続した結果、配管を逆流したガスが機械室に充満し、温泉制御盤の火花で爆発事故を起こし、8人を死傷させた疑い。

 捜査1課は「過失の競合」で事故が起きたと判断、3人の立件に踏み切った。調べに3人は容疑を認め、角田責任者は「配管の水抜きの説明を失念していた」と供述、菅原役員らは「安全対策に対する危機意識が足りなかった」と話しているという。

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シエスパ爆発、役員ら3人書類送検 警視庁「危険認識」 

 東京都渋谷区の温泉施設「シエスパ」で07年6月19日に起きた爆発事故で、警視庁は、施設開業時の運営会社ユニマット不動産(東京都港区)の菅原啓之・保守管理担当取締役(46)と浅賀郁夫・管理マネジャー(41)、施設を施工した大成建設(新宿区)設計本部の角田宜彦プロジェクトリーダー(50)の計3人を、12日に業務上過失致死傷容疑で書類送検した。

 爆発は従業員用施設地下の機械室で発生。女性従業員3人が死亡し、女性従業員と通行人の男性ら計5人が重軽傷を負った。

 警視庁は、06年1月の開業以来、温泉水に含まれる天然ガスの排出設備の保守点検が不十分だった結果、機械室にガスが充満したと判断した。排出設備の設計や保守管理を担当していた菅原取締役ら3人は、開業前にガスの濃度測定をしたり、開業直後に発生した別の区画でのガス漏れを把握したりしてガスの危険性を認識していたにもかかわらず、ガス検知器の設置など充満を防ぐ対策を怠り、事故を招いた疑いがある。

 3人は容疑を認めているという。

 捜査1課によると、ガスの排出は、機械室から地中に通した配管を道路を挟んだ本館までU字形に迂回(うかい)させ、本館上階から屋外に出す構造だった。

 同課は再現実験で、U字形のため配管内には水がたまり、ガスが逆流することを確認。機械室の換気扇も停止して密閉状態になった結果、1時間半でガスが充満。くみ上げ用制御盤の火花が引火して爆発したと結論づけた。

 ガスは当初、機械室からそのまま地上に出す予定だったが、住民の苦情を考慮した菅原取締役が迂回を提案。角田リーダーは技術的に可能と判断して施工したが、設備の取り扱い説明書に水抜きの必要性を記載していなかったという。

 浅賀マネジャーは設備の保守を委託した外部業者との窓口で、契約には水抜きやガス検知器を使った検査を点検項目に入れていなかったという。菅原取締役も、委託契約に水抜きなどが入っているかどうか確認しなかったとされる。

 結局、事故を招いた排出システムの欠陥は、開業前の設計変更とその後のメンテナンスの不備にあるとして、建築主と施工業者の双方の過失責任を問うことになる。



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この建物は大成建設の 設計施工だったようですが、設計者がこのような形で送検されるのは 殆どきいたことがないような気がします
安全であることが当然の建物で 危険なものを設計したこと自体が 過失であるという判断なのでしょう

「設計に関しての過失」「建物の管理に於ける過失」の複合要因として発生した事故に関して 設計者もその責任をとるのは 考えれば当たり前ではあるのですが、設計責任で刑事罰を受ける という事実に少し驚きました

改めて 『建物をつくる』ということを考えさせられるような事件ですね~

それにしても なんか最近大成建設 絡みでニュースが多くない?
ダイジョーブか 大成建設!!