似たもの同士7
暫く経って心の傷が癒えた僕はまた仕事が終わった夜
にウズウズしてしまい何処へ行こうか思案していた。
風○法のせいなのか分からないが、店舗タイプのメンズ
エステは23時受付終了で24時閉店が一般的で仕事が
終わった時間が23時を回っていたので半ば諦めかけて
いた。
【そう言えばH町のエステ店は遅くまでやっていたな】
【しかしまたあのセラピストだと嫌だな】
【そうだ、あのセラピストは月曜出勤と言っていたな】
【今日は火曜日だから大丈夫だろう】
【違うセラピストさんなら優しくしてくれるかも】
そう思った僕は行動が早い。 早速お店にダイヤルし、
手持ちが少ないと店長と交渉をし少し割り引いてもらっ
たのだが、だがしかし、余計な事を言ってしまった・・・。
「前回はHさんにお世話になりました」
「よっちゃん様、前回はありがとうございました。 本日
は火曜日ですがHは出勤しておりますよ」
「えっ !!! 」 「・・・・・・」
人が良い僕は断り切れずに、 「は、はぃ」 と店長の
言葉を受け入れてしまったのだった。
玄関に出迎えてくれたセラピストは、
「指名ありがとう」
「手持ちが無いから今日は延長出来ないんだ」
そう伝えると、マッサージに入ってもセラピストは
「今日は延長が無いって言ってましたね」 と何回も
言うのだ。 但し今回はそれ以外はしゃべらない。
僕は 【違うセラピストではなかったが、2回目なので
当然のように時間内で嬉しいサービスをしてくれるだ
ろう】 と思い込んでタカをくくっていた。
施術の残り時間が少なくなってきた頃あお向けになっ
たが、 「延長しないって言ってましたよね」 と言って
鼠径部に手を掛けて一度なぞると、今度は踵を返して
肩のほうに行ってしまい 「丁度時間となりました」 。
「!」
前回と同じ意地の悪いやり方だ。
【フンッ!延長しない客にはサービスしませんからね】
僕にはセラピストの心の声が確かに聞こえた。
セラピストは最後まで延長を期待していたようだったが、
僕はこのセラピストには 【絶対に延長料金を払いた
くない】 一心で頑なに 「延長出来ない」 と断って、2
回目の来店だからと傲慢な気持ちで予約時間内で楽し
いサービスを期待してしまったセコイ僕と、延長が無け
れば絶対に○キ○キないセラピストとの似たもの同士
の対決はこうして痛み分けに終わったのだった。
こうやって今日もまた高い授業料を払ってトボトボと家
路を急ぐ悲しくも情けない僕がいた。
この章おわり
なおこの話は事実を元にした創作です。