いま密かにハマっているドラマがある


BS放送で毎週木曜日の夜7時から放送している
「3人家族」というドラマ


音符あの時はなにげなく会った あの人が なぜかしら心に残る 淡い恋心 この広い空の下 僕の探す 幸せはあなただけ あなただけに~音符


懐かしい~


偶然チャンネルを変えていたらBS11で見つけて
それからというもの毎週楽しみに見てる


木下恵介アワーというドラマシリーズの一つで
高い視聴率を得た作品だそうだ
何度も再放送されていて母がこの手のドラマが好きで
自分もどこかの再放送で見たのだろう


それにしても街角や車があまりにも古いのでいったいいつ放送されたのか調べたら
1968年だそうだ

いまから45年ぐらい前なんだ

どうりで古いわけだ



街角で何度もすれ違った若い男と女
偶然が何度も重なりお互いが意識しひかれていく
男ばかりの3人家族と
女ばかりの3人家族
その交流も描いている


若き日の栗原小巻の息を呑むような美しさと
竹脇無我の水もしたたるような美男子ぶりに
あらためて惚れ惚れとした


時代が変わったとしても
美男美女の美しさは不変なのだとあらためて思った


竹脇無我の弟役の
あおい輝彦のイケメンぶりもなかなかのものだ
そのイケメンに負けない竹脇の二枚目ぶりには恐れ入る

二人の父親役の俳優もいい味がある
定年を迎える笑顔のいい朗らかな父親が素晴らしい
男ばかりの3人家族なのに家の雰囲気が暗くならないのはこの父親がいいからかもしれない

ふと子供の頃に
近所にいたおじさんを思い出した
僕は小学校低学年で近所のある家の前で遊んでいた
そこの家の門の前の道路がくぼんでいて
とても気になったので
小石をつめて土をかけてならしていたのだ
そこにその家のご主人であるおじさんが仕事から帰ってきた
「坊や、何してるの?」
とニコニコ笑いながら話しかけてきた

僕は
「ここのとこがへこんでるから道路工事してるの」
と答えた

おじさんはうれしそうに
「そうか、偉いなぁ坊やは。ありがとうね」
と笑顔で言うと家に入っていった

あの時うれしかったなぁ

そのおじさんがちょっと似てるんだよな
このドラマの父親役の人に




新しい発見は
脚本が山田太一だったということだ

山田太一といえば
「想い出づくり」
「ふぞろいの林檎たち」
で有名な名脚本家



そうだったんだ
役者が美男美女
脚本が名脚本家
名作にならないはずがないわけだ


ずっと気がつかなくて
前回放送したのが20話目でとても残念だ

前回は海外留学が決まってあと少しで別れなくてはならない二人が
想い出に車を借りてドライブに行くという話だった
お互いに別れたくない為に遠くにドライブし
帰りが11時すぎになってしまう
雨が降る中
車の中で見つめあい
思わず抱きあう二人…





あぁ
来週も見なくっちゃ


やっぱり古くてもいいものはいい

第1話から観たかった



また再放送してくれないかなぁ。







少し前に録画してあったテレビで放映された映画
「探偵はBARにいる」
を観た

大泉洋・松田龍平主演
のハードボイルドの探偵物でなかなか面白かった


初めは大泉洋が探偵?
という感じでどうもじっくりこなかった

なんせ
「水曜どうでしょう」のイメージが強く
口うるさい割にいい加減という感じが探偵には合わないような先入観があったのだ

前半はなんだかごちゃごちゃとよく分からないストーリーだなぁと思ったが
途中から
いやはや大泉洋の探偵もありだな

それにハードボイルドというにはちょっとおふざけも多いけれど
こんな探偵映画もなかなか味があるものだと後半は面白く観ることができた

やはり最後の結婚式での小雪の場面が一番の見所ではあったが

日常のどうでもいいようなシーンに大泉のいい味が出ていて
確かにクセになる映画かもしれない


この映画がヒットしたおかげで
現在第二作目も公開中だ



それに第三作目も作られるという



探偵映画といえば
自分はハンフリー・ボガードのサム・スペードを思い出してしまうのだが


ずっと昔にテレビで観たアメリカの探偵映画が妙に印象に残っている
ハードボイルドな探偵映画で
主人公の探偵が毎晩遅くに家に帰ってくる
テレビをつけると
今日もジョー・ディマジオが連続試合ヒットを続けているというニュースが流れる
なぜだかそのシーンが今も忘れられない
なんていうタイトルの映画か分からなくて
ずっと気になっている



まあそれはさておき
この映画が
日本の映画界に新しい探偵シリーズとして定着して欲しいものだ思った。







山をゆっくりと歩いていた

気持ちのいい温かいな午後だった
山は新緑に溢れ
風は爽やかで木々をゆらゆらと揺らしていた

その時小鳥たちが一斉に飛び立った

いまにして思えば
それが悪夢の始まりだったのだ

悪魔は突然空から襲いかかってきた


油断していた
全くの無防備状態だった

だが強烈な邪悪な気配に
本能的に体が反応したのだろう
身をよじってよけたおかげで最初の一撃は
頭をかすめて致命傷にはならなかった
右肩にチクリとした鋭い痛みを感じたかと思うと
次の瞬間
脳天まで貫くような激痛と共に肩から鮮血が溢れ出た
あいつの鋭い爪で一瞬にしてえぐらたのだった

しまった
まさかこんなタイミングであの悪魔が現れるなんて予想もしていなかったのだ

僕は絶望的な状況の中で必死にこの場を切り抜ける手段を模索していた

空を見上げると
悪魔は上空から僕の様子を伺っている
その姿は巨大な鳥に少し似ていた

そうだこの近くに簡易シェルターがあったはずだ
一刻も早くそこに行かなくては
あいつは空をゆっくりと旋回すると再び僕をめがけて急降下してきた

危ない
今度あいつの攻撃をまともに受けたら助からないだろう
僕は必死に転がりながら地面を移動した

あいつの降下曲線と僕の逃走直線が瞬間的に交差した
ギリギリで奇跡的に攻撃をかわしたと思った
その瞬間
左足のかかとに激痛が走った
やつが伸ばした爪が最後にかかとを切り裂いていったのだ
かかとからも血が吹き出した

もう駄目かもしれない

悪魔は狡猾に僕の逃走能力を少しづつ奪いながら狩猟をたのしんでいるようにも思えた

シェルターまであと10mほどだった
僕は最後に残っている力を必死に振り絞って這いずりながらなんとかシェルターまで辿り着くことができた

助かった
これでひとまず安心だ
あいつがこれで諦めてくれたらいいのだが

シェルターからは外の様子を見ることができない

だが上空をゆっくり旋回しながら時々地面近くまで降下しながら僕の様子を探っているのが感じられる


お願いだ!
もう諦めてくれ

祈るような気持ちで身を潜めていた

しばらくすると
強い風圧と共に奴がすぐそばに舞い降りた気配がした
こちらの様子をじっくり探っているようだ

息を止めて気配を悟られないようにした

あいつがこちらに近づく足音が聞こえた
いきなり入口を突き破ってあいつの鋭い爪が中をえぐった
初めの攻撃は当たらなかったが何度目かの攻撃が
僕の脇腹を直撃した

気の遠くなるような激しい痛みに堪えながら
僕は絶望的な気持ちになった
もう駄目かもしれない


しかしあいつはしばらく攻撃の手を休めて何か考えているようだった

しばらくしてあいつは空に飛びたった


良かった
助かったのかもしれない
奴はシェルターに手を焼いて諦めたのかもしれない


だがそんな希望はわずかな時間に
打ち消された

あいつは再び急降下すると
その鋭い爪でシェルターそのものをしっかりとつかむとそのまま空高く舞い上がった
なんという力なのだ
常識を超えた力に僕は震えるしかなかった

いったい僕をどうするつもりだ
どこか遠いところに連れて行こうというのか
しかしこのシェルターの中にいれば大丈夫だ
あいつも簡単には手を出せないはずだ

シェルターのわずかな隙間からかなり上空を飛んでいることが分かった
あいつは高い山の山頂近くまでくると更に高度を上げた
下は荒々しい岩だらけだ

奴は充分な高度までくるといきなりシェルターを離した

フワリとした浮遊感のあとに猛烈な速さで落ちていく恐怖を感じた

次に雷の直撃を受けたような激しい衝撃と全身に激痛が走った

僕はシェルターごと硬い岩場に叩きつけられたのだ
シェルターにはヒビが入り中の僕は衝撃で体全体が激しく傷つけられた
骨は砕けシェルターの中は血だらけだった
意識がもうろうとした


それからはこの世の地獄だった
あいつは再びシェルターを掴むと急上昇し
岩場に叩きつけるという行為を何度も繰り返した
3度目までは記憶があったが後はどれだけ叩きつけられたのか記憶がない

シェルターはボロボロに壊れ
原形をとどめていなかった
僕の体は激しく損傷し全く動けなかった
悪魔は動けない僕の前に
勝ち誇ったように舞い降りると

鋭く尖った口で
僕の頭を引きちぎって空に舞い上がった

僕は薄れていく意識の中で潰れたシェルターにぐちゃぐちゃになってしまった自分自身の体を見つめていた
僕の体は漫画のように手や足がありえない向きに曲がっていた

おかしな気分だ
頭と胴体が切り離されてもまだ意識があるなんて


悪魔は山の中腹にある洞穴まで飛んで中に入っていった

どうやらあいつの住みかのようだ

洞窟の中は意外なほど広く
そこには邪悪な姿をしたあいつの子供達がたくさん待っていた

なんということだ
僕はあいつらの餌として選ばれたのだ

悪魔の子供達は
僕の目玉や口を鋭いくちばしでつついて肉や血をむさぼるように食散らかていった


目玉に向かってくる鋭利なくちばしがこの世で見た最後の映像になった


あぁ
もう意識がなくなっていく…

なんという終わりなのだ
悪魔どもに血肉を食われて終わる人生なんて

あぁ
どうすればこんなことにならなかったのだろう…


もうそんなことさえ考える必要はない

もう僕は人間ですらないのだ


不思議なもので
もう視覚も意識もないはずなのに

僕は僕の肉片をつついている悪魔達を見ていた
しかも俯瞰で


あいつらの上から見ていたのだ


これが肉体から解き放たれた魂というものか


僕は洞窟から出ると空を漂った


自分で飛んでいるのか
風に吹かれて漂っているのか

それさえも分からなかった


だがそんなことはどうでもいい


僕はだんだんと薄くなって
風と空気と空に



徐々に同化していった…