世界各地の楽器を展示する浜松市楽器博物館の訪問記、最終回です。
今回は自然を使って奏でる楽器をまとめます。
▼これまでの訪問記
水で奏でる楽器
水を使って鳴らす楽器も素敵な音色がしますね
ミュージカル・グラス(イングランド, 19世紀初頭)
水で濡らした指でグラスの縁をこすって演奏する。
異なる大きさのグラスで音階を作り、中に水を入れて音程を調節。
▼ポーランドのグラスハープ・デュオ「GlassDuo」が演奏するハリー・ポッター
ハリポタの曲で実際に使われている楽器はチェレスタですが、そちらも展示がありました。(オーギュスト・ミュステル c.1900, パリ)
くるみ割り人形でもお馴染みの音、まさに天国の音色ですね!大好き
ウォーター・ドラム
水に浮かせたひょうたんを叩く。展示は西アフリカのもの(ギ・ドゥヌ)。
マレットや手で叩いたり、ひょうたんの角度を変えたりして異なる音色が出る。
自然環境で奏でる楽器
風や水といった、自然環境そのものを利用して奏でる楽器もありますね。
エオリアン・ハープ
風の力で弦を振動させる弦楽器。風量や風速で音が変化する。
古代中国やインドで知られ、ヨーロッパには中世に伝わる。
インドネシアの風笛「スナリ」
長〜い竹竿に開けた穴に、風が通って音が鳴る。
穴の形や竹の太さなどによって音が異なる。
バリ島やロンボク島にて祭礼の場などに設置される。
楽器はそもそも温度や湿度など環境の影響を受けやすいけれど、自然に委ねて奏でるそれらは人間のコントロールがいっそう及ばず、その時だけの音が生まれるのが面白いですね。
面白いけど、私は現地で聴いたらどれも怖いかもしれない
いつ終わるかわからない、連続する音とか動きが苦手なもので…
展示外だけど、このへんとか怖すぎる
イギリス、風で鳴る音の彫刻《The Singing Ringing Tree》。
クロアチアの《海のオルガン》。海の波で鳴る建築。
面白いんだけど、これらが今もそこでずっと鳴り続けてると思うとあああああああってなる
パプアニューギニアの水太鼓と泥太鼓
いずれも水や泥の中にまっすぐ叩き入れ、素早く引き上げることで音を出す。
水太鼓はワニが川を出入りする音、ワニの精霊の声とされる。
泥太鼓は川の大きな魚が小さな魚を飲み込む音とされる。
男子の成人の儀式に使われる神聖な楽器。
ちなみに川の水面を直接叩くこちらの水太鼓は、女性が演奏する。
カメルーンのバカ族の女性たち。
一見バチャバチャ暴れてるだけのようで、めっちゃかっこいいドラミング!😍
…などなど。
見切れないくらい盛りだくさんの博物館でした。楽しかったですもいもい
おまけ