アーベルでは、学力あるいはもっと広義の意味で、「自信をつける」ことを目標の1つに置いている。
しかし、「自信」の定義は人によって違うものらしい。
徳ティーの定義では、自分の決めた目標を達成することによって得られる自己肯定感。
私の定義では、他者と比較して自分が他者と同等かそれ以上の能力を持つという自己価値感情。
どちらも自信の定義としては正しい。
しかし、私の言う自信は危険な一面もあると徳ティーは指摘する。
それは確かにその通りで、自信を失っているときには、常に他者と比較することは苦しい面もあり、劣等感を助長することも考えられる。そのような場合は、まず1つ1つの目標を達成して自分を誉めることが必要だろう。
ただ、それだけではトンネルから完全に抜けることはできない。他者と肩を並べて、人と比べて遜色ないと感じたときに、自分の力に対する信頼感が生まれる。もちろん全てにおいて他人を凌駕する必要はない。何か1つ、これは負けない!と思うようなもの。それが自尊心を支える。「自信をつける」とは、綺麗ごとではない。