『北朝鮮の経済状況に関する調査』(朝鮮研究-178) | 安部南牛 | 朝鮮文化資料室

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この度、有識者の要望に応えて北朝鮮経済へのテコ入れを考える事にした。その有識者の方は第三次七ヵ年計画が上手く行かなかったとき、南牛が深く憂慮したことをご存知であった。南牛も「北鮮開発」、宇垣一成総督の北鮮開発の研究者の一人として、人生最後の仕事として、軍需の隘路に迷い込んだ北朝鮮経済の再建策に取り組むこととした。

従来の、例えばERINAでの李燦雨などの調査研究では北朝鮮経済が一歩も先へ踏み出せない事をその有識者は熟知していた。

茨城はメロンの産地だ。日本一の産地である。近々、メロン持参で有識者に会いに行く予定だが、行く前から調査に力を尽くしている。

大羽谷津の書庫から、今朝『北朝鮮の経済状況に関する調査』を見つめてサラリと読んだ。以前にというか、以前から横浜市鶴見区大黒埠頭から輸出されて、興南港で陸揚げされた物資で製造されている重要軍需資材に関して、この報告書は北朝鮮が自国で製造しているように記載している。

北朝鮮のある種の産牛は、浅野総一郎の企業活動に支えられている部分が大きいのだ。北朝鮮の軍需産業の中心地域は慈江道だと指摘されているが、大黒埠頭を擁する神奈川県が日本のチャゴンドウだと指摘されている事への言及が無い。

日本の平和と安全保障を考えるのであれば、もう少し掘り下げて貰いたいレポートであった。刊行は平成18年である。国連の経済制裁が発動された年に重なる。